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もっと副業しやすい世の中にしたいなぁ【5364 文字】

2020年1月から起業したまんがたり( https://mangatari.co.jp/ )の前田と申します。

前に、yahooでも100人の副業人材を募集して話題になりました。

ここでは「自走できること」を条件に、結構せきららに柔軟な採用要件が載っていて

- 働く時間や場所は認識合わせが合えば、自由。自宅もOK
- フリーランスやアルバイト、なんと学生もOK(本業への影響は自己責任)
- 職種はメディアやエンジニアだけじゃなくオープンポジションもある

という内容でした。
個人的にはとてもいい条件だな〜と。

私も今の会社を作る前に副業をしていました。副業っていろんなメリットがありました。

例えば自分の市場の価値って、同じ会社にいるだけだとわからないじゃないですか。けど、他の会社で働くことで、他の会社でも役立つスキルと、そうじゃないスキルがわかりました。

また、自分で「契約」したり、「請求書」を作ったり、「確定申告」って、結構めんどくさいんですよ。「これであっているのかな?」って調べることもすっごく疲れます。だから、バックオフィス業務をしてくれている皆さんに、より感謝できるようになりました。

で、まだまだ副業って馴染みのない人のほうが大多数だと思うんです。「副業を気軽にできる状況」がもっとあったほうが、皆にとって今の仕事もしやすくなると思ってて。

というわけで、副業したことない人のために、副業しようよ!ってnoteを書いたら、僕と同じような人には役に立つかもと思って書いてみました。


自分が副業できるかどうかを判断する

そもそもの前提として、yahooの副業で何回も出てきている言葉ありまして、「自走できること」っていう言葉なんですよ。

結論から言えば、自走できるスキルがあれば副業は可能だし、できないなら、先に自走スキルを身に着けたほうがいいと思います。

自走とはなにか?という定義にもよりますが、yahooが自社の独自用語として使うことはないと思うので、weblio辞書で確認すると「外部の動力によらず、自前の動力で走ること。」と書いていますので、この定義を採用します。

なので、yahooは「上司や他のメンバーによる管理ではなく、自分で仕事をできること」を最低限の条件においていると思います。

個人的には、全く同じことを思っています。

「仕事を自走するって当たり前じゃないの?」って思った人もいるかも知れません。そう思った人は、副業可能な人です。

自分が自走できない人、たとえば、まだ就職して1年も経っていない人や、ずっと大きな企業で働いてきて、1人で決定をすることに慣れていない人は、まずは「自走する力」を身につけたほうが良いです。

これは小さな事から始めたらよくて、クラウドソーシングのサービスで、すごく安くて自分でも確実にできそうな仕事からはじめると失敗することが少なくてすごく挑戦しやすいと思います。

最近だとクラウドワークスとかにも「カンタン作業」と言うカテゴリもあって失敗することも少ないです。

自走できるかどうかは、簡単な仕事で練習してから、徐々に難しい仕事を、会社で働きながらやってみることが良いと思います。

[やりたいこと > 得意なこと]を。

で、自走できるようになると次に「もっと稼ぎたいな」と思うようになったりします。

で、そのあとに「色々できるぞ!じゃあ、自分は何をするべきか?」ということを考えたりすると思うんですね。

一番いいのは「得意」かつ「やりたい」お仕事なのですが、なかなかそんな仕事ってみつからないんですよね。

じゃあどうするか?って話なんですが、個人的には、せっかくの副業なので本業で得にくいと思われる「自分がやりたいこと」をやるのが良いんじゃないかなぁと思っています。

副業くらいは「やりたいこと」をやろうよの図

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なんでかっていうと、楽しいことって続けやすいと思うんです。最初だから大変ことも、楽しくなるから、スキルあがりやすいんじゃないかなぁと。そうすると、結果的に時間の問題で、不得意が得意になるんじゃないかなと。

ちなみに、やりたくないことをやりたいことにすることも可能だと思うんですが、それってけっこう「なんでも好きになれるスキル」みたいな特殊スキルが必要じゃないかなと。で、それがある方って、かなり珍しいと思っているので、いったんここではおいておこうかなと。

「やりたくない→やりたい」よりも「不得意→得意」のが良くない?の図

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ちなみに、厚生労働省でも、副業のメリットは「やりたいことに挑戦できること」って定義してたりします。けっこう国もその辺を気にしているんですね。

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https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000192188.html

「副業・兼業の促進に関するガイドライン」パンフレットより

で、副業がうまくできると「他の会社でもやっていけるんだ」っていう自信が出きます。自分に自信がつくと、本業にもいい影響が増えるなぁと。

というのも、本業だけだと「失敗してこの仕事をなくしたらもう生きていけない」とか思っちゃいがちじゃないですか。その思考から開放されるんだと思うんです。

これ、「他の人から(変に)評価を気にする」ことが減って、目の前の仕事とかお客さんとかチームの皆と向き合いやすくなって、結果的に仕事がしやすくなるのかなぁと。

サイボウズとか面白くて、執行役員の方が社長から副業したら?って言われたって事例があって。そのときに「やりたいことってなんだろう?」って考えたって答えてて、思い切ってて面白いですよね。

あと、副業やると良いことのもう一つがあって。

やってみたら「なんか楽しくないな」「思ったよりも大変だなぁ」「なんか飽きたかも」みたいに早く合わないことを理解できるんですよね。

実際僕もやってみたらなんか違うな、って思ったことがあります。

それは「そのお仕事は思ったよりもやりたいことじゃない」ってことなんじゃないかなと。で、それがわかるのはラッキーだと思うんです。転職してから気づくとけっこう大変ですよね。

そのときは、副業を辞めてほかを探したらいいかなと。不安かもですが、正直に話したら会社もわかってくれると思います。

相手の会社もある意味、正社員じゃなくて副業でお願いしている時点でそれも想定しているんじゃないかなと思うんですよね。

やってみたら思ったより楽しくなかった、の図

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で、それに気づくまでにスキルアップした分は、確実にプラスになるじゃないですか。そういう意味では、副業やって良いことしかないかな〜と、思ったりします。

1人ブラック企業化しちゃいがち?

そんな感じでやりたいことを見つけたら、次に気をつけないといけないのが「1人ブラック企業化」しちゃいがちなこととかもあります。

そうならないためには、意思疎通が経験上、大事だと思うんです。たとえばこんな感じです。

- 本業が忙しくなる時期があるなら先に副業先に伝えておく
- 本業が余裕あるうちに、副業をどこまでやったら本業がきつくなるか「限界値」をあえて挑戦して知っておく
- 副業の仕事は、最初は責任や締切が弱いところからもらうようにする
- わからないことはすぐに聞く
- 締切間に合わなそうだったら、すぐに助けをよぶ


あと、結構大事だと思うのは

- めちゃ気軽に話とか質問を聞きやすい人を作っておく

だと思っていて、これは直属の先輩とは別の人で作っておくことが望ましいですね。

なんでかっていうと、仕事の先輩だと、ついつい聞きづらいことは後回ししちゃいませんか。その聞きづらいことが、実はすごく大事だったってケースってすごく多いなぁって。

面白かった「先輩さん制度」

ちょっと横道にそれるんですが、私が前職で勤めていた株式会社OKANって会社で面白かったのは「先輩さん」っていう制度がありました。

これは、自分の部署内ではなく、部署外の先輩が、新しく入った社員の「センパイ」になるっていうユニークな制度だったんですね。

で、必ず月一回は 1 on 1 MTGや、会社のお金でセンパイさんとランチに行くっていうルールがあって。聞きづらいこととか、くだらなそうな質問、仕事の暗黙のルールなんかも聞いたりできました。便利です。

しかもこれ、センパイさん側にもメリットがあって、のちのち他の部署と仕事する際に、その人をパイプに相談しやすいとか、質問に答えながら自分も会社のことや仕事のことを更に理解したり。

話を戻すのですが、話しやすい他部署の人に相談しやすいと、副業先で自分が溢れちゃうことだったり、1人ブラック企業化する種をつぶす事ができるんじゃないかなぁと思ってたりします。

会社にとっても副業受入れって良いと思う

ぼくは株式会社まんがたりって会社をやっているのですが、私以外、別に本業があって、副業の人しかいない状況です。

やってみてわかったのですが、実は受け入れる会社側にもメリットがあることに気づいたんです。

たとえば、本業でしている他の会社で学んだこと、最先端な情報、生きた情報をみんなでディスカッションできるんです。(当然コンプライアンス違反はダメです)。

体験談ってめちゃ貴重じゃないですか。みんなも情報交換できて良いです。

Schooの副業のインタビューでも「ビジョンに共感してもらった人が入ってもらえて、社内メンバーとも真剣に社員と同じ目線で議論してくれることがメリット」と書いてたりします。

ただ、仕事がうまく渡せるのかな?って不安もあると思います。ただ、それって、曖昧にしてきた「仕事のやり方を固めるいい機会」とも捉えられるかなと。

依頼って、ちゃんと誰が何をどうするか決めないとできないんですよ。だからフロー整備したり、効率化が進んだり、無駄なプロセスが減るきっかけにもなるんですよ。無駄なプロセスがあったら、依頼するの難しいですから。

また、他の会社でやっていることを聞きながら、やり方を構築することもいい効果を得られていると思います。そういうことをやりたい副業メンバーだったら、スキルや経験も増えるので、メンバーにとってもプラスだし、楽しいって言ってもらえたりしてます。

「参加の濃淡」を変えて参加してもらう

あと、うちは草メンバー制度っていうのも作ってみてます。

副業メンバーは業務委託契約なのですが、草メンバーはもっとライトに「会社の状況を覗いて、自分のやりたいことがあったら手を挙げてもらう」っていう、草野球みたいなポジションです。

で、内容としては草野球と同じで、

- 自分でやりたいときにやる
- 特段報酬とかもプロみたいに決まっていないし、責任もその分ない
- 活躍して賞金(売上とか色々)をチーム(会社)で手に入れたら、山分けする
- 野球が好きだから参加してて楽しい

みたいな制度です。

草メンバーは全社集会にも参加できたり、ぼくと 1 on 1したり、事業の壁打ちとかしてます。あとは社内交流会にも来てもらうので、マンガ家とも話せます笑

会社的にはたくさんの情報交流が生まれて、やる人にとっても情報交換や自分のスキルアップとか、報酬を得るチャンスが増えます。

これは、正社員が多い会社でも同じことは言えると思ってて、チームごとに副業の人が1人ずついるとかでも同じメリットを感じれると思います。

たぶん、最初に話したyahooってそんな感じになるんじゃないかなぁと思ってたり。

副業のはじまりは気軽で良いと思う

うちでは、副業のきっかけを小さくてもお渡ししていきたいなと思ってますが、今までは、偶然に入ってもらってます。

たとえば、

- 進路相談してたら大学生でインターンで入りたいと言ってくれた
- マンガ好きだからってことで「まんがたりで提供できる5つのこと」ってスライドを急にFBメッセンジャーで送ってジョインした
- 別件のお仕事の話してたら、副業ではいれませんか?ってジョインしてくれた

って感じでした。

あと、募集もyoutrustってサービス使って、なんとなく出したらたくさん話聞きたいって言ってくれて、入社してもらってます(ありがたい)

ということで、いろんな形で始まる形があっていいと思っています。

まんがたりは「職種とキャリアのサラダボウル」な会社

色々言ったのですが、副業って最後は「お互いにちょうどいい関係」で「想いに共感しあえる」ことができる「はまるタイミング」みたいな、恋愛とか友情とかに、近いものがあるなぁと思いつつ。

だから、いろんな状況で、別で本業もあって、家庭環境の変化もあって。それでもお互いに「いいよね!」っていう形でいたいなと。

ということで、このnoteが副業に悩む人の一歩目になれば良いなぁと思っています。

とはいいつつ悩む・・・。という人は、気軽に話を聞きに行ってみてください。いろんな場所で副業の話があります。

それか、私にDMなり連絡なりをくれれば、相談にのります。

みんなで楽しく副業して、一緒に成長して、日本全体も成長させちゃいましょう〜!

ありがとうございました!

ついでに

良かったらこんなぼくが「マンガ家を救う会社を始めたきっかけ」をマンガにしたので、気が向いたらぜひ見てください〜!

楽しんでいきましょ〜!





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