はしくれの帷子

書き表すことに全て捧げたい

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最近の記事

いちばん古い記憶

誰でもきっと、ひとつくらい誰にも触れられたくない過去の記憶というものを持っている。その秘密の大きさとか客観的に見たときの質とかは関係ない。蓋をしたはずのその箱のふたが緩くなっていってそのうち笑い話にすることができる人間か、逆に強く強く締まって、もはや鍵もなくしてしまい中身を取り出してみることが不可能なくらい、固く閉ざしてしまった人間になるのか。 「人間はそのふたつで分けることができると思うのである。」 「いや両手の酒で例えられても。そんなオリジナルの哲学もどきみたいな話を

    • 女のための

      女による女のための文学賞、二次通過ならず、、、、 覚悟はしてたけど 見慣れた名前やタイトルを探して画面スクロールしてるときは心臓バクバクがどんどん加速していったけど、最下部まで達しても名前はなくて、いっきに心が冷えた。しーん。 でもまだやるのです いまよりもっとやっちまってもいいよ、もっとやっていこうよ!!と自分の内部から溢れてきてくるのは謎の鼓舞。 うるさいな、ネガティブ人間のくせに食らったショックと反動で一時的に性格明るくなるとかそんなことある? はーーーーーー が

      • 追い詰められ晒されながら歩くのが人生で、それを和らげて一緒に笑ってくれる1番星が推し。

        2022年、私は30歳になる。 他に持つどんな肩書きが揺らいでも、それだけは普遍の事実だ。何が起きたとしても、年齢を重ねることだけは生きている限り変わらない。 今まで生きてきて、歳をとることに躊躇いを感じたことは一度もない。が、2022年の1月、自分至上唯一の運命的な出会いをして少し揺らいだ。生まれて初めて、アイドルにハマったことがきっかけだ。 彼らへのハマり方は半端ではないと自負している。それはもう、あたまからかかとまで、正肉から内臓まで、自分を自分と言わしめる全ての

        • 推しと対談するまでは死ねない

          2021年9月、大阪城ホールへライブへ行った。人生2回目のライブ。自らの意思でミュージシャンのライブに行ったのは完全に人生で初めて。 今までの人生で27年間、芸能人にハマったことがなかった。他者に憧れたこと自体もほぼない。音楽はそもそもろくに聞いたことがない。音楽の必要性を全く感じず生きてきたためゴミ音痴。 それが、2020年の9月に、妹の愛するアイドルが活動休止直前の出演ということでたーまたまみていたミュージックステーションで、わたしは彼らに出会った。 それを見なければき

        いちばん古い記憶

          なんだったんだろう。

          彼のことはもう14年前から知っていた。初めて見たときの印象は、線の細い神経質そうな表情、外に出たことのなさそうな白さ、けれど整った顔立ちに浮かぶかすかな自負心、滲み出る感情。 それらが相まって、もう初めて見た時から既に彼は唯一無二の存在だった。そう見えた。 追い詰められたときの演技が格別だった気がする。人生についての変更を余儀なくされそうな場面、自分の大事なものの行方を握られている時、そして、命のこの先を問われている時。 彼の演技はいつも輝いていた。 ある程度若い時よ

          なんだったんだろう。

          おれの愛(テレ東ドラマ脚本案)

          あらすじ:2人の幼馴染。大学生ほどの若者。 1人は明るく常に場のムードメーカーになってきた男。小さな頃から女の子からも常に好かれてきたが、明るいだけの男が相手にされなくなる時期がきてからはモテない。なんなら嫌われる。 もう1人はいつも落ち着いている。思慮深く、目先の利益で簡単には行動しない。けれど気持ちには素直。一番尊いものを守るためならわりとなんでもする。思慮深いクールな彼はものこごろついた頃からおちゃらけた彼が好き。それは不変の事実。だけどちゃらけた彼にそれは届かない

          おれの愛(テレ東ドラマ脚本案)

          いつまでも、夢見る少女じゃいられない。

          4月5日、ある作家の方のトークショーに行った。いま私は超絶定時に帰りづらいブラックな職場にいる。あえて空気を読まずに定時に帰り続ける私に更に圧力をかけるための席替えをしたこの日、それでも地獄のような逃げ帰り方で、トークショーの定刻に間に合うように枚方市へ向かった。 小学生の頃から文章を書くことも読むことも好きで、漠然と文章を書いて生きていくんだと思っていた。小学生の頃、『西の魔女が死んだ』という本が好きで、読書感想文を書き、志願して校内放送で読んだ。思い入れが強すぎたし拙い

          いつまでも、夢見る少女じゃいられない。