月と六文銭・第十九章(05)
鄭衛桑間:鄭と衛は春秋時代の王朝の名。両国の音楽は淫らなものであったため、国が滅んだとされている。桑間は衛の濮水のほとりの地名のこと。殷の紂王の作った淫靡な音楽のことも指す。
元アナウンサーの播本優香は武田からの思わぬプレゼントに、飛び上がるほど喜んだ。子供を何よりも大切に思う彼女にしてみたら、今日の目的を果たせないと意味がなかったので、武田がしてくれたことがどんなに嬉しいことだったか。
寿司店での食事は楽しく、播本は「満腹あ~んど満足」と表現したが、いよいよ「ママ」