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さよなら18-69イワロック

今日、長く乗った車とお別れをした。
社用車なので、正確には私個人の車ではない。
元は義父が乗っていたのだけど、引退してから私が受け継いだ。

最初の頃、義父の趣味で、お守りにぶら下げられたヒョウタンがついてた。
自営業なので、社用車のまま次男のスポ少の送り迎えなどに行くと、
そのヒョウタンが恥ずかしくて恥ずかしくて。
他のママさん達に「これは義父の車ですから!」と言い訳して回りたかった。

ナンバーが18-69なので、いつしか愛称が「イワロック」になっていた。
はたから見るとトヨタのVitz、我にとっては相棒のイワロックは根性のあるいい車だった。
小回り効くし、エアコンがんがんにかけて坂道も息もきらずに駆け上がる(エンジン音が高くならないという意味)。
たまにコツンとぶつける事があっても、ケロっとして走ってくれてる印象だった。

細い田んぼのあぜ道のような所に迷い込み、どしゃぶりのなか、延々とバックでさがった時もあった。
山村の道をイノシシと並走した事もあった。

物には感情はないのはわかったはいるけれど、
長く付き合えば付き合うほど、こちらの気持ちによりそい応えてくれてる気がしてしまう。

13年がんばったイワロックは、これからどういう未来をあゆむのかわからない。
仕事でかなり走り回ったので、もしかしたらもう廃車なのかもしれない。

でも、出来れば、どこかイワロックが走った事のない町で、
違う人を乗せて、相変わらずゴキゲンにガンガン走ってほしい。
イワロックは近場をグルグルとしか走らなかったので、高速だって走らせてあげたかった。
たまに信号待ちで止まると、ブルブルと震えるあたりが歳を感じさせてたけれど、まだきっとがんばれる子だと思うんだ。

ありがとう、さよなら、イワロック。


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