マガジンのカバー画像

小咄

17
軽めの法話
運営しているクリエイター

#思考の言語化

御守り

「梛(なぎ)」という木がある。 その葉は葉脈が縦に走り、引っ張っても切れにくく丈夫であることから「縁が切れない」「御縁を結ぶ」縁起の良い木であると重宝されてきた。 そんな梛の木を御神木とする神社が京都に在り、名を「元祇園梛神社」という。 この神社は全国的にも珍しく「元祇園梛神社」と「式内隼神社」という二つの本殿が境内に隣り合い建っている。 そんなおおらかさがなんだか好きで、数年前からお正月にはこの神社へ詣り「梛の実」というおみくじを買って帰るようになった。 梛の実は

2022年、振り返り。

思い返してみれば、今年は年明けからずっと悪意と敵意に曝され続けた一年だった。 割と理不尽な理由で、色んな相手から代わる代わる攻撃を受け続け、なかなかに苦しかった。 しかし、そんな中で学んだのは「反撃」じゃない「自己の守り方」というものだった。 今年、私は「法律」という他者の力に救われることがままあった。 人と人とが共存するために敷かれた法は、社会生活に於ける問題の答え。 ある意味無機質で、しかし、人間に対して大きな力を持つそれは、とても心強かった。 「いざとなれば自

燻る炎と心の器

喜怒哀楽といった、誰もが持つ心の存在。 仏教では煩悩とも呼ばれ、これを無くすことが悟りにもつながると言われている。 何故なら、これによって人は争い、傷付き、苦しむからだ。 そんな心の痛みや苦悩は己を燃やし、擦り減り、いつしか我が身を焼き尽くしてしまうだろう。 しかし、私たちの心は、そんな感情の炎と共に、それを包む「器」も備えている。 焼いて固める陶器のように、こころを燃やすことで育てられ、硬く頑丈になるだろう。 「言いたいことを言いたいときにいわず、我慢出来るのが大人

saṅgaḥ

お疲れさまです。 抱えていた仕事がひと段落して、くつろぎなうの私です。 箱買いしたドーナツ片手にバランタインさんwith MONSTER(白)。至福。 束の間の安息を噛み締めながらほんのりふわふわ、ほろ酔い気分。 そんな夢見心地で、今回は法話というものについて改めて向き合わせていただこうと思います。 そもそも、法話とは。 ざっくり言うと、法(人間という集団で生きる上でのルール)の話(説明)です。 詳しくは、動画にまとめてあるので見てみてください。 法話を話す布

dānam

こんばんは。 新しい役職に就き、早ひと月が経ちつつある私です。 上司も先輩も話の分かる良い方ばかりで、幸せですよ。 動きやすくて遣り甲斐にあふれております、いぇい。 今日はたまたまその役職員が集まっての会議があったのですが、そこでですね、「君は頼まれたら絶対に断らないよね、気を付けないといつか損するよ!」って言われたんです。 それを言われて、ずっと無自覚でしたが『確かに!』って思っちゃったんですよね。 今の私って、『自分に出来ることがあることが嬉しい』モードなんで