サッカーカタールワールドカップを観よう!

本日、11月20日(日)にサッカーカタールワールドカップが開幕。開幕戦は、日本時間25:00~開催国カタールとエクアドルの一戦だ。

そして、我らが日本代表の初戦は11月23日(水)22:00〜のドイツ戦。史上初のベスト8という目標に向け、運命の一戦を迎える。


FIFAワールドカップはオリンピックに並ぶ世界的なスポーツの祭典で、1競技の参加国数でいうと世界最大規模。そこに日本の代表選手達が参加するのだから、盛り上がらないと損だろうと個人的には思っているのだが、一時期に比べるとサッカー日本代表への関心は低くなっている様に感じる。

本田や香川やウッチーは知っているけど今の日本代表は・・・、そもそもサッカーに興味が無いので・・・、という方にも是非とも日本代表を応援してもらいたいので、ワールドカップについて、今の日本代表について書きたいと思う。



☆FIFAワールドカップ

そもそも、FIFAワールドカップとは、4年に1回行われるサッカーナショナルチームの世界一を決める大会。オリンピックを最大の目標に置いている他競技と違い、サッカー選手にとって最大の名誉はワールドカップで優勝を果たすことだ。

過去21大会の歴史の中で優勝を経験しているのは、ウルグアイ・イタリア・ドイツ・ブラジル・イングランド・アルゼンチン・フランス・スペインの8カ国。
ベルギー・ポルトガル・オランダ等のサッカー先進国は優勝経験が無く、スペインは2010年大会で悲願の初優勝。そして、サッカー発祥の地・イングランドは自国開催だった1966年以降優勝を果たしておらず、サッカー王国のイメージが強いブラジルですら、2002年大会を最後に決勝にも駒を進められないでいる。
FIFAワールドカップというのは、それほど力のあるチームでも勝ち上がるのが困難なハイレベルな大会で、こと近代サッカーにおいては4年周期で勢力図がガラッと更新されている。

☆ワールドカップアジア予選

大会の概要としては、まず大陸毎の予選が行われる。ヨーロッパ・南米・北中米カリブ海・アフリカ・アジア・オセアニア。ここを勝ち抜いた32カ国が本選、つまりワールドカップに出場。本選では4チーム毎の8グループに分けられ、各グループ上位2チームが決勝トーナメントに進み優勝を争う。

日本代表は1998年フランスワールドカップから7大会連続出場を果たしているアジアの強豪。アジア予選では毎回苦しみながらも、最終的には出場権を確保している。しかし、今ではヨーロッパのビッグクラブでプレーする選手も多く本選に出場する事が当たり前の様になっているが、ほんの一昔前は決してそうでは無かった。

1982年は東アジア地区の予備予選で北朝鮮に敗れ、最終予選にすら進出できず、1986年は韓国との出場国決定戦まで辿り着くが完敗。
1990年のアジア予選でも最終予選にも進めず、アジア1次予選で敗退。

そして、日本初のプロサッカーリーグ「Jリーグ」が1993年に発足し、”プロサッカー選手の集団”として国民の期待を大いに背負った1994年のアジア予選では、勝てばワールドカップ出場決定のイラク戦で試合終了間際に失点し、ワールドカップ出場を逃した。これが、かの有名な「ドーハの悲劇」だ。

その4年後、フランスワールドカップで遂に悲願の初出場を果たし、その後常連国の仲間入りをするが、本大会という新たなステージでの戦いでは再び苦戦を強いられている。

1998年大会は1勝も出来ずに敗退。2002年日韓ワールドカップは自国開催の利を生かし、ベスト16まで進出するも伏兵・トルコに屈し敗退。
2006年は中田英寿・中村俊輔・小野伸二・稲本潤一らを擁する黄金世代で大きな期待を背負うが、1勝も出来ずにグループリーグ敗退。
そこから、2010年ベスト16、2014年グループリーグ敗退、2018年ベスト16と、未だ一度もベスト16の壁を破れていない。

しかし、前回大会2018ロシアワールドカップで遂にベスト8に肉薄した。
グループリーグで南米の強豪・コロンビアを大迫勇也の”ハンパない”ヘディングゴールで下し、続くアフリカ最強・セネガルからは2点を奪い、グループリーグを突破。
そして、当時FIFAランク3位で優勝候補の一角に数えられていたベルギーとベスト16で対戦。会場はロストフアリーナ。大敗する光景も容易に想像できたこの試合、原口元気・乾貴士の得点で2点を先制。初のベスト8進出にガッチリ指がかかったが、試合終了まで残り20分から2失点、そして後半アディショナルタイムに「ロストフの14秒」と称される見事なカウンターを食らい逆転負け。

衝撃の逆転負けを喫し、改めて世界との距離を痛感すると共に、グループリーグを含め堂々世界と渡り合った姿を我々に見せてくれた。

そして、迎えるのが今回のカタールワールドカップだ。
この4年間の間に様々なスターが生まれ、戦力的には間違い無く過去No1。前回大会を知るベテラン達と、今まさに世界の第一線で戦う中堅・若手が融合した好チーム。
ということで最後に、4年前に零れて行ってしまった夢を実現するに値する、世界基準の日本人選手を数人挙げたいと思う。

☆世界に誇る日本人フットボーラー

・三苫薫 MF 25歳 178cm/73kg
ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC(イングランド)

世界最高のリーグ・イングランドプレミアリーグで今まさに躍動するドリブラー。独特のボールタッチから爆発的なスピードで相手DFを置き去りにするドリブルが魅力。イングランドで様々な国の代表選手と対峙・勝利し、サイドの1対1では世界トップクラスの実力を持っている事を証明し続けている。日本代表ではスーパーサブ的な役割で、ゲームを左右する決定的な仕事を期待されている。


・冨安健洋 DF 24歳 187cm/84kg
アーセナルFC(イングランド)

日本史上最高のディフェンダーと断言できる逸材。シンプルに言うとフィジカルが突出している。つまり、デカくて速い。アジア人は体が大きいとスピードが無いというステレオタイプを吹き飛ばす存在だ。フィジカルだけでなく、戦術眼・左右の足から高精度のキックを蹴られる技術も持ち合わせ、非の打ちどころの無いフットボーラーと表現していい。各国の名だたるFWも、彼が相手だと一筋縄ではいかないだろう。


・伊東純也 MF/FW 29歳 176cm/66kg
スタッド・ランス(フランス)

アジア最終予選のチーム得点王。アジア予選の日本を救った男だ。
伊東純也の特徴は何といっても、スピードと推進力。ボールを持った時もそうでない時も、スピードを武器に前へ前へと突進するプレースタイル。結局サッカーというスポーツにおいて、そういう選手が相手にとって最も嫌な存在なのだ。金髪を振り乱し一瞬にして相手陣地を切り裂く姿に、付いたニックネームは「稲妻純也」。稲妻の様なスピードを見逃すな。

・鎌田大地 MF/FW 26歳 180cm/72kg
アイントラハト・フランクフルト(ドイツ)

卓越した技術とゴールセンスを併せ持つゲームメイカーで、日本代表の攻撃の要。線は細いが、飄々とした表情で相手を出し抜く姿は実に痛快。
特に今シーズンは絶好調で、欧州5大リーグでトップクラスのゴール決定率(シュート数÷得点数)を誇っており、推定市場価格(獲得に必要な額)は日本人最高の3000万ユーロ【約43億4100万円】。つまり、今日本人で最も”高い”選手ということだ。ドイツのトップクラブでプレーしている事もあり、初戦の相手・ドイツにも警戒されているグッドプレイヤー。

・久保建英 MF 21歳 173cm/67kg
レアル・ソシエダ(スペイン)

小学生で海を渡り、スペインの超名門・FCバルセロナの下部組織で育った至宝。当時ニュースなどでも”天才少年”として度々紹介されていたので、知っている人も多いかもしれない。左足のボールコントロールがとんでもなく、とにかく密集地帯でもボールを奪われない。前線からの守備、ポジショニングも一流で、若くして試合を掌握するような実力をもって、唯一無二の存在感を放つ。これから時代を創っていくアスリートだという事は間違いないので、久保建英の名前と顔を覚えておいて損は無い。


☆サッカーカタールワールドカップを観よう

これ以外にも、世界のトップリーグで活躍する選手がゴロゴロいるのが、今の日本代表。もう一度言うが、戦力的には間違いなく過去最高。
それでも勝てないのがワールドカップだという事は理解した上で、十分ベスト8に挑戦する権利のあるチームといえるだろう。

日本中が熱狂した2002年日韓ワールドカップの様に、大会終了後には列島を巻き込む様なムーブメントが起きて欲しい。

その為にも、遠いカタールの地で戦う日本代表を応援しよう。

みんなで、サッカーカタールワールドカップを観よう。

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