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旅の持ちもの考

旅に出た。
旅と言っても友人の家に1週間ばかり滞在し、路面バスに乗って生活するような旅だ。宿泊代の代わりにハウスキーピングを任された。

生活に近い旅。
必要だと思うものを全て持っていけば安心だけれど、家のものを丸ごと持っていくわけにはいかない。人のものを丸ごと借りるわけにもいかない。

必要なものが手元にある安心
必要なものによって体力や行動を奪われない身軽さ
両者の間に旅の快適がある。

快適をお金で買うということもできるが、不便さが出てくることもある。
必要なものも体力も経済力も人それぞれ違うので、安心と身軽の間の快適さは自分で見つけなければならない。




①洋服

最初に洋服を考える。
コンセプトは「現地に住んでいる人〜風邪はひきたくない〜」。
過剰に防寒着を身につけると旅行者だと思われて話しかけられたりじろじろ見られたりする場所なので、いかに馴染みつつ防寒をするかがポイントだった。

3月と言えどもまだ寒い北国。ウールのショートコートと冬ぐつとアームウォーマーとレッグウォーマーを装備した。しかし春に近いので帽子とマフラーはなし。
手袋ではなくアームウォーマーなのはスマホの操作のしやすさからである。

洋服は洗濯環境も影響する。TPOも影響する。
今回は友人宅で洗濯が自由にでき、肩肘を張るようなイベントもなかった。
そのためトップス2枚、ボトムス1枚、下着は3セット(着ている分含む)にした。
どんな服が何枚必要かによって洋服をいれるバッグの大きさが決まる。あるいはバッグの大きさで洋服の枚数が決まる。

おもしろかったのが、普段おしゃれかどうかは気にしないのに、旅だとおしゃれかどうかが気になってしまった。
暖パンをはいていこうかと思ったが「おしゃれ」じゃないと思ってやめてしまった。
しかし、旅行中に何度も暖パンがあれば…と後悔した。

今回は「おしゃれ」がコンセプトではなく、現地の人と同じくらいの防寒!だったから暖パンでも良かったのだ。でもなぜか旅先で「おしゃれ」であることが気になったのである。

きっと「おしゃれ」じゃないことによって、自分の行動が妨げられることを危惧していたのだと思う。
「おしゃれ」なカフェに出会ったとき、暖パンで堂々と行けるのか。たぶん行けないから暖パンを置いていったのだと思う。
TPOを気にしすぎなのか、自分に自信がないのか、人の目が気になるのか、店にふさわしい客として丁重に扱われたいのか。

他人に丁重に扱われたいと思うことは、自分にとって大事なのか。そう思うことは傲慢ではないのか。
「おしゃれ」だと接客が抜群に良くなることがある。でもそこで自分の価値の答え合わせをするのは危険だとも思う。
旅行中に雰囲気の素敵なカフェに入ったけど、別に誰もわたしの服など見てはいない。店員さんが優しいかどうかはわからない、日常の接客だったと感じる。それで良い気がした。
(なお暖パンは最高である。)

②メインバッグ

着替えなどを入れるメインバッグをどうするか考える。わたしが好んで旅行する地域は観光名所ではないため、スーツケースを持っていると話しかけられることが増える。そういうところにはスーツケースは持っていかない。

けれど無印良品の一番小さなスーツケースなら持ってみたいなとも思う(同時にそのくらいの小ささなら背負えるだろうという気持ちも湧き上がる)。

今回は肩掛けの大きなショルダーバッグにした。なんでも入るし、旅行バッグとも思われない。
基本の洋服と大きなバッグさえ決まればあとは早い。基本的な持ち物はすでに決まっている。
基本的な持ち物↓


③サブバッグ

連泊なので友達の家に大きな荷物は置けると考え、そのバッグで移動すれば良いか〜と考え身軽なボディバッグを持って行くのをやめた。エコバッグも忘れた。失敗だった。

コムデギャルソンのナイロンバッグなら小さいから持って行けばよかった。一泊程度なら全部入るけど今回は諦めた。すごく後悔した。
けれどわたしの場合斜めがけできるタイプのバッグがいいんだろうな…。エコバッグも持とうね。

④飲み物と傘

水筒を持っていってお水やお茶を汲めばペットボトル飲料を買わなくて済む。
折りたたみ傘を持っていけば急な雨でも傘を買わずに済む。

お茶を淹れたり水筒を洗ったりする手間や傘の荷物の重さと経済面を天秤にかける。

今回は友人宅なのでお茶を簡単に淹れられたので水筒を持参した。冬の旅のいいところは雪なので傘をささなくていい(さす人もいる)。
アウターはフードがついているものを選んだので傘はお留守番とした。

⑤セルフケアグッズ

スキンケア用品はオールインワンジェルだけ持った。化粧品はいつもと同じ。
湯船に浸からないとどうにも調子が良くない。近くのドラッグストアで名湯の素を買う。
別府のお湯の色はこんな色じゃないなあと思いながら、楽しんでお湯に浸かる。
一泊くらいなら家の入浴剤を持っていくけど、さすがに1週間分の入浴剤は重すぎる。

⑥お薬

寒気には葛根湯、早ければ早いほど効く。わたしの体質で寒気からくる風邪が多いので葛根湯さえあればなんとかなる(と思っている)。
他に抗アレルギー薬(ドラッグストアで買えるやつ)を持って行く。絆創膏も忘れずに。

薬は高い。そして旅先で病院にかかるほど心細いものはない。

今回の反省


・コンセプトを信じて洋服を選ぼう
・薬とエコバッグは普段も持ち運ぼう
・自分の快適は体調から生まれるので、体調を労わるような服装・薬・あたたかい飲み物を入れる水筒・セルフケアグッズは必須




家に帰った後に、旅に持っていった心強いものたちと、旅には持ち運ばないけど自分の暮らしを彩るものたちに囲まれていることに気づいた。

なくてもなんとかなるかもしれないけど、あったらいいな、そばに置いておきたいな、というものや服と暮らしていきたいと感じた。
次の旅はどこに行こうかな。

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