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スーパーに沢山の産毛の生えた薄桃色のお尻が並び始めるとイタリアの桃を食べたくなります。

イタリアで迎えた初めて初夏、スーパーに入った瞬間の強い甘い香り、沢山のお尻がカゴに積まれていて、私はなんとも心が躍ったのを覚えています。
桃といえば白桃、黄桃の2種類のまあるいイメージでしたが、イタリアは種類が多く、小さなスーパーでも3種類ほどはあったのではないでしょうか。
全部食べ比べたい!と思いつつ、痛みの早い桃なのでコツコツと食べ比べ、その中でも美味しくてお手頃だったのが、日本では見たことのないPesca tabacchiera(タバコケースに似てるからタバコケースという名前がついてる)という平べったい桃です。
写真の右下のペチャっとした子です。
日本にいた時はお財布と相談しつつ買うイメージだった桃、イタリアでは1個100円もしなかったので、毎日1つは食べていました。
夏のイタリアに行くなら是非、スーパーで桃を食べ比べて欲しいです。(チーズと生ハムも買い込んで食べ比べて下さい。)

ここからが本題なんですが、桃の皮は剥くという概念の私に、工房仲間のイタリア人がそのまま食べるのよ、と行ってきたんです。(他のヨーロッパもそうなのかな、、?)

日本は剥きますよね?そのまま食べる人もいるんでしょうか。

あの生毛を纏った皮のまま?え〜、、?と思いつつ、断るのもなんだかと思って、かぶりついてみると、意外と美味しくて、あのちょっと煩わしい皮剥きがなくてもこんなに桃なんだ!と目から鱗でした。
バクバクと口の周りを桃の溢れる果汁で濡らしながら食べるのもなんだか初夏らしくて良いなぁと思い、自分の固定概念がこんなところにも転がっていたという気づきと、桃の皮も案外食べられるという2つの気づきで、忘れられない桃の思い出になっています。




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