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ガラスの向こうに見えるもの

ガラス越しに見ると、直接見るよりも美しく見える気がする。これはギンザシックスのルイヴィトンのショーウィンドウである。なんだかピカピカして綺麗だなあと思った。

GINZA SIXへゴールデンウィーク中に行ったのだが、当たり前だけど人で溢れていた。最近の銀座なんかは人がいなくてスカスカだったので、こんなに人のいる銀座は久しぶりである。昔からデパートのような場所が好きで、ウィンドーショッピングをよくする。そして私はケンゾーの服が欲しくなってしまったので、今度友人を連れて買いに来ると決意した。服をあてて鏡で見て、これは買わねばと思った。でも、買うのはまた今度。

これは渋谷Bunkamuraにあるお花屋さんのショーウィンドウである。

着いた時に、撮ろうかなあと思ったけどそのまま通り過ぎて、ソールライター展を見たあとにまた通って、やっぱり撮っておこうと思った。花も綺麗で、それに入っている花瓶も丸っこくて良いし、それが全てガラス越しにあると余計綺麗に見える。ガラスや、鏡、水などがあると、写真にした時、とても良く見えるので、最近はそれらをわざと利用して撮っている。マイブームというやつである。

ソールライターは写真集を持っていて、それは神保町のアートイワタで衝動的に買った。私は常に気分なので、何となくいいかなと思って買ったのだと思う。写真展のほうは、写真集と大体同じ内容だったので、あまり感動はしなかった。その時の私は、お花屋さんの方が面白かった。

ガラス越しに憧れの存在があるというのが、私にとって、とても価値がある。それをまた撮って、その写真を見ることも好きである。何重ものフィルターを介しているのに、それらの美しさは損なわれない。むしろより良く見えてくる。

一度は手に入れるのをためらい、もう一度それを求めに向かう。単純に考えて二度の手間がかかっているから、自分の中で本来の価値よりも上がっている。

だから、ガラスの向こうに見えるものは本物ではないかもしれない。

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