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一人、二度目の、三宿ウェブ

2010年頃の私は、cuz me painというインディーイベントをやる人たちに夢中だった。この頃、インターネットで音楽を漁っていたオタク野郎だったので、多分、my spaceという音楽のsnsで見つけた。

それで、2011年に彼らの7インチリリースパーティーへと、殆ど知り合いがいない中で一人、三宿ウェブへと行った。今思えば何にも楽しくなかった気がする。誰のせいでもなく、単純な話で、私が楽しめなかっただけ。タバコも吸わなければ、踊りもしないし、酒もそんなに飲まなければ、ノリの悪い知らない奴、それがあの日の三宿ウェブでの私である。それでも、あの時買った7インチは今でもお気に入り。始発の前にそれだけ死守して帰った。朝、一人で家に帰って、疲れてベッドで倒れると、私ってば何が楽しくてこんなことをしているのだろう、と思った。

その日以来、二度目の三宿ウェブへと行ったのは、2016年Jesse ruinsの解散ライブだった。デイイベントは渋谷のアンダーバー、オールナイトイベントが三宿ウェブの二本立てで、出演者の方々は移動やら何やらで相当疲れたと思うが、客の私はとても良いイベントだったと思うし、心の底から楽しかった。どうもありがとう。これがその時の写真。

スピーディーに変わり続ける東京で、今日のことは明日、誰も覚えてない。その中で私がやりたいことは、やっぱり写真。東京には克明な記録が必要だと思うから。そして発信する人がもっと必要だと思う。何が良くて何が良くないものか、私なんかには到底分からない、永遠に分からない。でも、そんなこと、誰が知っているんだろうか。

恩着せがましく申し上げよう、未来の知らない誰かのために、私は身を捧げて記録を続ける。明日には辞めるかもしれないけど。

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