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朝と夜のlatitude

かなり近所に友人が引っ越してきたので朝まで飲んでた。と言っても人の家で2時間くらいしっかり寝てたけど。夜とも朝とも言えない時間にフラフラ歩いて帰る。深いネイビーがだんだん明るくなっていく。今日は雨が降るのだろう、黒い雲もたくさん。一人になると急に考えがめぐる。

暗室でプリントするとき感動して泣いたり、下手くそだなあと思って泣いたりしている。でもそういう感受性は大事だ。暗室の中の暗さはこの世で一番暗い気がする。身体がどっかに溶けて流れて、暗闇の中で唯一残った目だけがパチパチと瞬きしている。そういう風に言うと、泣くと言う行動は目に残された表現なので意外と理に適っているのかもしれない。

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仕事もなく写真も撮りに出かけずプリントもしない日、要するにサボってる日は私はこの世に所在ナシと思ってしまう。宇宙空間に浮かんでいる。暗室の中でプリントが出てくる時も宇宙空間に浮かんでいるようだけど、あれは開拓者の冒険心が宿っている。何もしない日は贅沢とも言えるけど、私って何?といった感じになってしまう。何を以ってして私は私と言えるのか。何が私を私たらしめるものなのか。当たり前だけどわかるハズもなく、そう言うチマチマした気持ちが蓄積して暗室で泣いたりするんだろう。

少し肌寒い空気の中、楽しい時間を過ごしていたのにふと思い出すのはそういうことだったりする。だいぶ明るくなってきたとき我に返り、一切のことを一旦置いて、こんなに近所ならこれからいっぱい遊びに行けるな〜とワクワクした。朝と夜、雨と晴れ、光と影、カラーとモノクロ。私の心も二つの点を行ったり来たりしている。

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