これからは声のIQ「V.I.Q.」だ!
いきなりなんだというタイトルですが、中身は前から書いている「発声教育の欠如」についてのお話です。過去記事(ツイ)はこのへんです。よかったらどうぞ。
栗原類くんの事例に学ぶ、この国の発声教育
日本の発声リテラシーが低い根本的原因:言語と文化が最悪のマッチング
今回はこの「M.I.Q.」(原作:マスヤマコム(クロパンダ)、漫画:浅井信吾)を読み返してみて思うところあったのでこれで記事にします。高校の「情報」の授業で黒場という講師がマネーについて教えていくという話です。ワイルドな指導者が徐々に生徒達の心をつかんでいくという、「ドラゴン桜」のマネー版みたいな漫画です。
コミックス1巻、第3話より「どうして大人の人はみんな株をやってないんですか?」と問われ、「それ(リスク)もある」としながら黒場は言います。
「誰からも、一回も教えてもらったコトがない!」
…まさに発声の世界と同じですね。マネーと違うのは、音楽や国語・英語という既存の科目があるにも関わらず機能していないという事情で、むしろより深刻と言えるでしょう。
昔は証券会社の電話注文でしか取引ができず、東証の電光掲示板を見に行ける人なんてごくわずかです。それがネット時代になり、直接誰でもリアルタイムでオンライン市場に参加できるようになった。これが黒場の言う「ダイレクトアクセス」、慢性的な不況と増税・増社会保障負担、高収入が難しくなっている時代の「ルールが変わった」ことにより、一般人もマネーの知識が重要だ、というわけです。
発声は、歌という点では誰でも必須というほどではないものの生活レベルでは必須です。今、ネット時代で情報が増え、玉石混淆とはいえ徐々に洗練されつつあります。以下、またしても過去記事。
そしてさらにTwitterの力により、ボイストレーナーや有識者と交流もしやすくなっています。そう、発声も今の時代「ダイレクトアクセスだ!」なのです。発声のルールは…何も変わってないですが、発声研究は進んでいます。ボイトレの常識という意味ではだいぶ変わっています。20年前は、YUBAメソッドしかなかったんですから。
というわけでやや強引ですが、この言葉で締めたいと思います。今回、10年の時を超えてこれを言いたかったがためにこの記事を書いたと言っても過言ではありません。