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【2連続全勝優勝】トリプレットビートシールド戦の勝率向上の秘訣【5/7回優勝】

どうも、シールド戦自称プロのまっぷるです。2023年3月10日(金)に新弾トリプレットビートが発売されると同時に同パックを用いたシールド戦が始まりました。今回のシールド戦は機会さえあれば何度でも参加できます。私も早速2回抽選に通ることができ、その2回とも全勝優勝することができました。優勝する(もしくはじゃんけんで勝つ)と限定プロモカードのコライドンorミライドンのAR仕様が手に入ります。2種類ランダムなので複数回優勝して両方とも是非ゲットしたいところですね。
さて、本シールド戦は例年のシールド戦と異なり、シールド戦としての完成度が特に低いと言わざるを得ません。カードリストを眺めればわかりますが、戦術としてできることがあまりにも少ないです。よくも悪くもポケカの基本である「エネルギーを付けて攻撃する」だけの展開になりがちです。シールド戦は初心者向けのイベントでもあり、そういう意味では展開が単調でわかりやすく参入しやすい良いシールド戦とも言えるでしょう。ただ、“優勝”という目標を掲げると、ピックの質やデッキ構築、プレイングが初心者のそれと差が開きにくく、安定して勝つのは厳しいでしょう。ピック、構築、プレイング、ドローの4つに要素を分けるとするとピック5%、構築15%、プレイング15%、ドロー65%といったところでしょうか。はっきり言って、本シールド戦は対戦中に必要なカード(特に進化先)が引けるかどうかが勝負の分かれ目で、それ以上でもそれ以下でもありません。多少強いピックだろうが、進化できないエネ貼れないで負けることも普通にあります。
本記事では、ピックとドローは運でしかないのでどうすることもできませんが、構築とプレイングのどうにかできる計30%の部分を解説していきます。正直なところ、例年のシールド戦の記事で謳っているような“必勝法”では決してありませんが、勝率を最大限に引き上げることはできると思います。少なくとも私は初回から2連続で全勝優勝できているので、少しは信憑性があるのではないでしょうか。過去のシールド戦の実績はプロフィールを見ていただいたらそれなりに結果を出していることがおわかりになると思います。

↓過去のシールド戦の記事

1.トリプレットビートシールド戦の前提

本シールド戦は、トリプレットビート1boxを左右で15パックずつを2人で分け、それを開封した75枚+基本エネルギー各種10枚+参加賞のネモ、ふしぎなアメの2枚から40枚デッキを作って対戦するという形式になっています。
例年のシールド戦と違い、シールド戦用のパックとして特別調整されているわけではないため、進化ラインが揃わないこともあります。とはいえ進化前は最低レアリティのCなので、1枚も引けないのはレアケースかと思います。トレーナーズや特殊エネルギーも1パック1枚確定ということもないので、トレーナーズが潤沢かどうかは日頃の行い次第になります。
各boxにARが3枚封入されており、そのためARで収録されているカードはややピックしやすいですが、種類があまりにも多いため、誤差レベルで気にする必要はありません。
ポケモンexは流石に何かしらピックできるとは思います。デデンネexを除き、どのポケモンexも1体で勝ち切れるほどの性能を持っているので、そういう意味でピックの差はそれほど大きくないと考えています。

対戦ルールについては、サイド4枚Bo1の制限時間30分で引き分けありになります。場からポケモンがいなくなる、降参する、山札がなくなる等で負けた場合、勝った側の取得サイドは4、負けた側はその時点での取得サイドの枚数になります。通常のルールと勝敗のつけ方が異なるので注意しましょう。
また、4人グループの総当たり戦なので、対戦はドロップがなければ3試合行います。そして、最終的な順位の決め方ですが、

①勝った数が最も多い
②取ったサイドの数の合計が多い
③取られたサイドの数の合計が少ない
④直接対決の勝者
⑤じゃんけん

を①から順に適用して優勝者を決めます。その後、優勝者を除いた3人(店舗によっては他グループの人も含めて)でじゃんけん大会を行い、1人だけ賞品を手にすることができます。

2.トリプレットビート環境の基本

今回に限ったことではありませんが、シールド戦において、普段の対戦では特別意識することがない次の5つの要素をしっかり考えなければなりません。

・逃げる

シールド戦において「逃げる」というプレイは通常の対戦よりも非常に重要になります。通常の対戦ではエネ加速の手段が潤沢に用意されていますが、シールド戦では基本的に1ターンにエネルギーは1枚しか付けられず、そのエネルギーをトラッシュして逃げることはコストの数だけその分のターンのエネルギーを無駄にしてしまいかねないプレイになります。
本シールド戦では、逃げエネ0は進化ポケモンのダイカイデンのみです。また、逃げエネ2以上はメラルバ、ヤレユータン、マクノシタを除き、exの進化前と優秀なたねポケモンが揃っています。残りは逃げエネ1であり、比較的逃げやすいプールかと思います。しかし、本シールド戦ではエネルギー1枚の価値が非常に高く、逃げエネのコストにするのはバトル場で特攻するより損になることが多いです。逃げられはしますが、基本的に逃げる選択はしないということを覚えておきましょう。
ただし、一つだけ例外があり、それはジェットエネルギーの存在です。本シールド戦唯一の入れ替え手段であり、次のアタッカーにエネルギーを供給しつつ、バトル場で削れたポケモンのエネルギーを温存したまま入れ替えることができます。エネルギーを温存できるということは攻撃できないターンがないということであり、それはシールド戦において一方的に勝てるということなので、ジェットエネルギーを要所で使えれば大きく勝ちに繋がるでしょう。

・呼び出す

ベンチに逃げられたポケモンはバトル場に呼び出せなければ基本的に攻撃ができません。攻撃を耐えられて逃げられてしまうと、いくら大ダメージを与えたとしてもサイドを取ることはできません。とはいえ、本シールド戦では逃げて即攻撃してくるということはあまりなく、エネルギーを切って逃げてきた時点で盤面的に非常に有利です。唯一の呼び出し手段であるボスの指令は通常の対戦でも非常に強力なカードですが、本シールド戦においては逃げられたポケモンを仕留めるよりも、
①バトル場のポケモンを壁にしてベンチで育てているポケモンを倒す
②ポケモンexの進化前を倒す
③逃げエネが多いポケモンを呼び出して時間稼ぎをする
の3点を特に意識して使えると大きく勝ちに繋がります。特に③はプレイングの差が出る数少ない使い方で、攻撃も大したことないのに逃げにくいポケモンを呼び出せれば、その間にデリバードの〈ダブルドロー〉で盤面を整えつつベンチのポケモンにエネルギーを供給できたり、水パルデアケンタロスでひたすらベンチだけを攻撃したり等盤面を有利にすることができるでしょう。

・ベンチ狙撃

呼び出す以外でベンチのポケモンを倒す手段としてベンチを攻撃するワザがあります。有効に使えれば勝利に結び付くと言っても過言ではないので、ベンチ狙撃ができるポケモンはしっかり把握しておきましょう。

カエンジシ(20)、水パルデアケンタロス(60)

ベンチ狙撃ができるポケモンは2体しかいません。カエンジシは要求エネが〔無無〕と軽いものの進化ポケモンで使いにくい上に20ダメージと実用性が低いです。水パルデアケンタロスは要求エネが〔水無無〕と少し重いですが、HP60以下のポケモンを(特に進化する前に)倒せるので評価は高めです。
ワザ以外にも特性でベンチ狙撃ができるものがあり、それがトリプレットビート目玉カードのマスカーニャexです。手札から基本草エネルギーをトラッシュするとベンチに30ダメージを与えられます。HPが低いポケモンに圧力をかけられるのは言うまでもありませんが、先の水パルデアケンタロスと組み合わせるとベンチに毎ターン90ダメージを与えられるようになり、マスカーニャexの苦手なホゲータですら倒せるようになります。もし組み合わせるなら覚えておきましょう。

・エネ加速

シールド戦で特に重要なのはエネ加速です。エネルギーがなければ当然強いワザは使えず、サイドを取り進めることができません。本シールド戦では例年のようなお手軽エネ加速手段がなく、エネ加速前提でデッキは組めないようになっています。そのため、先述のようにエネルギー1枚の価値が高くなっており、テンポを取られてしまうと逆転するのも非常に厳しいプールになっています。
ワザで自由にエネ加速できるのはブーピッグのみであり、1進化ポケモンでそもそも進化が難しい上に、使い道の少ない基本超エネルギーを要求され、ハードルが高いです。
特性でエネ加速できるのはサザンドラのみであり、2進化ポケモンなので立てるのが難しいです。ジヘッドにさえ進化すれば〈ともだちをよぶ〉でサザンドラをサーチでき、他にもふしぎなアメで進化ができるので、他の2進化ポケモンよりは立てやすいのが救いです。ただ、特性〈トライハウル〉は一見強力ですが扱いが難しく、エネ加速をしたいポケモンexやゲームを決め得るボスの指令がトラッシュにいってしまったり、そもそも思うようにエネルギーが付かないこともあります。無闇に乱発すると終盤で山札がなくなり、LO負けすることもあり得ます(山札を増やす手段がキハダしかないので注意)。
どちらにせよ使えれば強いのは間違いないですが、エネ加速を前提としてデッキを作るのは避けた方がいいです。

・タイプ相性(弱点・抵抗)

プールに存在するタイプは草・炎・水・電・超・闘・悪・無の8種です。

弱点×2:水→炎 炎→草 草→闘 闘→悪、無 雷→水、雷
抵抗-30:雷→闘

というような関係が主に成り立っています。ダメージ調整の関係で、本シールド戦で弱点を突くのは例年のシールド戦よりも重要度が高くなっているのですが、任意のアタッカーに切り替えて攻撃するのが困難であるため、弱点を突くよりも突かれないように意識すべきかと思います。そのため、デッキ構築では単色で統一するのはデメリットが大きいので避けましょう。
ポケモンexを一撃で倒せるとほぼ勝ちと言っても過言ではないため、一撃で倒せる性能があるポケモンは使うにしろ使われるにしろ意識しておきましょう。

・対マスカーニャex
ラウドボーンex
・対ラウドボーンex
ギャラドス、ウェーニバルex
・対ウェーニバルex
なし
・対デデンネex
マスカーニャex、ラウドボーンex、ギャラドス、ウェーニバルex、デデンネex、デカヌチャン、パルデアドオーex
・対ルガルガンex
トロピウス、マスカーニャex、エクスレッグ、ラウドボーンex
・対パルデアドオー
ルガルガンex、タイレーツ


これを見ると御三家はベンチ狙撃のマスカーニャ、火力のラウドボーン、耐久のウェーニバルと言えるでしょう。他のポケモンに対する弱点相性については各カード解説で触れたいと思います。

無料部分はここまでになります。ここからは各カードの評価や使い方、デッキの組み方、プレイングについて解説します。例年のシールド戦と異なり、今回は自信を持って必勝法をお伝えすることができません。あくまで30%のどうにかなる部分の範囲で勝率を少しでも向上させる方針の内容となっています。しかしながら、その30%の部分でミスがあると本来なら優勝できたのに逃してしまうなんてこともあります(特にプレイング)。また、シールド戦を考察している方はわかると思いますが、本シールド戦は例年とは大きく性質が異なるものであり、デッキの組み方やプレイングも例年のそれを流用するだけでは勝ちにくいです。そのことを知らない・わからない方には有用な内容になっていると思います。結局ピックとドロー次第で誰でも勝てるしじゃんけん大会もあるから実質確率1/2で賞品もらえるやんと楽観的にお考えの方には必要のない記事です(店舗によってはじゃんけん大会は4人毎ではなく参加者全員で1パック取り合いするところもあるので実際は確率1/2以下です。そもそも勝てない人は1/3以下ですが)。また、YouTubeにも様々な方が解説動画を投稿されています。そちらで充分という方にもこの記事は必要ないと思いますが、明らかに間違っている内容の動画もあったり、カード単体の評価だけの内容でデッキの組み方そのものに触れている動画はなかったとだけ言っておきます。シールド戦に参加できるかどうかは倍率の高い抽選に通らなければならない状況なので、少しでも限られたチャンスを自分のものにする可能性を上げたい方は1パック分の値段ですが是非よろしくお願いいたします。過去のシールド戦の記事も似たような構成になっているので、そちらを読んでいただければ大体のクオリティがわかると思います。

3.全75種カードの評価解説

S~Dの5段階で評価を付けていきます。Dは基本的に採用しません。
・トロピウス A

〈なんごくのかぜ〉で大体サイドを1枚取れる上にエネルギーを全てベンチに移せるので、倒されることによるエネルギーのロスがなく、無駄がない。また、移し替えた後も逃げエネ1のおかげですぐに次のアタッカーに交代でき、高スペックでまとまっている。〈リーフドレイン〉も序盤の小突き合いでは役に立つ場面もあるだろう。〈なんごくのかぜ〉を撃つ前にカエンジシやアチゲータに2エネで弱点込み一撃で倒されることに注意。

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