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右のサイドスローは技巧派の曲者!  多彩な変化球あやつり打者翻弄!

VOL6  投手 麻田一誠(あさだ・いっせい) 背番号15・新入団

PROFILE
2004/4/10 19歳 177㎝/68㎏ 右投/左打 滋賀県出身 和歌山東高~日本経済大(中退)

パイレーツへの入団直後の2月の合同自主トレに合わせ、「前髪が口のところまであった」という自慢の長髪を切り、自らバリカンで丸坊主にした。「気合を入れるためです」と、まっすぐな目でそう話す。その目線の先にあるのは「今年のチーム優勝とドラフト指名」に他ならない。19歳の若者の決意は潔く、固いのだ。

母校を甲子園初勝利に導く

滋賀県野洲市の出身。阪神タイガースのファンだった祖父の影響で小学2年から軟式野球を始め、クラブチームを経て、和歌山東高に進んだ。同校野球部の2学年上には現パイレーツの玉置隼翔投手がいた。「玉置さんは投げても打っても飛び抜けていました」という。同校で彼は2年の春からベンチに入り、新チームで背番号1を付ける。そして同校を初の甲子園出場に導き、第94回センバツ大会で先発のマウンドに立った。同校は倉敷工と1回戦を戦い、延長11回の末に8対2で下し甲子園初勝利を飾ったが、試合は終盤まで白熱。彼は8回1死まで投げた後、ショートに移り、セカンドに入った後、再びピッチャーをやり、ライトに移った後、みたびマウンドに戻りゲームセットを迎えた。この思い切った采配に、彼はベンチに下がることなく大黒柱として勝利に貢献。計9イニングを投げて被安打4・失点1の快投だった。因みに2回戦の相手は浦和学院で、「ボコボコに打たれました」と苦笑する。

彼は高校3年当時、NPBから注目を集めた。だが、ドラフト指名はなかった。彼は「自分の力をもっと試したい」と、日本経済大に進学する。しかし、そこで行き着いたのは「大学では2年生や3年生の時に投手としてピークが来ても4年の卒業までNPBには行けない。それなら自分のピークに(NPBから)取って貰える可能性がある独立リーグでNPB入りを目指したい」という考えで、学費が全額免除だった大学を自らの意思で中退し、パイレーツの門を叩いた。

持ち味は打者が嫌がるピッチング

丹念にストレッチする麻田選手

右のサイドスローだ。「打者の手元でいやらしく動く変化球で打ち取っていく技巧派です」と話す。持ち球はMAX138㌔のストレート、ツーシーム、カーブ、スライダー、カットボール、チェンジアップ、スプリットと多彩で、「球種を駆使し、打ちにくい投球をします」。ストレートは綺麗な球筋だけでなく微妙に動き、ツーシームは日によって異なる変化を見せ、「感覚が悪い時は指を広げて投げたりもします」。こうした曲球を、リリースポイントを一定にしてテンポよく投げられると、打者はなかなか打てない。
「自分がこの球速で何ができるか考えたら、まっすぐでねじ伏せるよりも変化球で打者が嫌がる投球をした方がいい。ただ、ストレートは速いに越したことはないともいえるので145㌔は出したいですが、それを目標にしつつ自分のピッチングを壊さずやっていきます」と冷静に言及。ともすれば球速偏重の時代にあって明確な個性を持っており、「任せられたところで一生懸命に投げるだけです」と、新天地で曲者としての存在感を存分に発揮しようとしている。

これまで大きな故障はない。心身共に自分の野球人生を支えてくれた母親、祖父母に対して強い感謝の思いを隠さず、「大学を中退した時も母は『自分の意思をちゃんと持っているのならそれでいい』と言ってくれました。みんなずっと応援してくれています」。それだけに「あとは自分がNPBに入って恩返しするしかないです」と、丸坊主の頭をなでながら再びまっすぐな目で答えた。

ひと口メモ
趣味:音楽を聴くこと(ヒップホップなど)
血液型:B型
愛称:なし
好きなタレント:なし
好きな食べ物:肉
苦手な食べ物:焼魚

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