貝殻の魅力

  貝殻は、数学者なら誰でも好きなんじゃないかと思う。私は数学者ではないが、貝殻が好きだ。貝殻には必ず、規則的な曲線が、無限に続くかのような螺旋状に描かれている。それはまるで、永遠に続く美しい魂の世界を象徴しているようで、魅入ってしまう。

  また、そのような数学的美の極限を、様々なパターンを持って示してくれる所も好きだ。貝殻の種類はとても豊富で、形も様々で、見ていて飽きない。特に、サンドダラーという貝殻は、花の模様に穴が開いており、その穴も人間の手では絶対作れないような、細部まで繊細で数学的な彫刻なのだ。それを初めて見たときは、まさかこれが自然の物だなんて、と目を疑った。

  貝殻の魅力の3つ目は、自然に優しい所である。貝殻は、貝という動物たちの抜け殻であり、いわば自然界のゴミである。貝殻は、砂浜に流れていった後、それを必要とする動物は少数のヤドカリくらいであり、ヤドカリにも使われない場合、自然に砕かれて風化する。なので、人間に少しぐらい使われても、他の生き物の迷惑にはならない。装飾品として利用する際の加工方法も、機械で磨くだけである。(後で気づいたが、洗浄剤だけは薬品を使うかもしれない。)また、耐久性も抜群なので、手入れをしなくても長い間飾っておける。

  貝殻の魅力の4つ目は、素材感である。天然の石灰でできた貝殻は、素朴だがまっ白な石灰の上品さがあり、おっとりとしたお姫様っぽくて、素敵だ。見ていると、本当にそのような精が宿っているんじゃないかと思えてくる。部屋に飾るだけで海を感じられる所もいい。

  最後に貝殻の魅力の5つ目は、縁起がいいと言われていることである。貝殻は平安時代の貴族に好まれていたこともあり、眺めるだけでゆったりとした優雅な気持ちになれる。また、風水的にも、玄関や水場に飾ると金運に良いとされている。私はまだそれらの場所に飾ったことが無いので、本当に金運があがるのか試してみたいと思う。


    以上が貝殻の魅力だ。しかし、貝殻にはまだまだ沢山の魅力が隠れていそうだ。皆さんもぜひ部屋に飾って見つめてはどうだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?