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雨の山をみんなで歩く!第2回 稀人ハンターキッズキャンプの記録。

僕はアイデアを考えて、企画して、実行するところまでは得意なんだけど、それを記録に残すことを忘れがちだ。第2回 稀人ハンターキッズキャンプのことをふと思い出して自分のSNSを調べたら、なんとちょうど1年前だった!…これもなにかの縁。改めてレポートしよう。

僕が取材したり気になっている稀人のもとを親子で訪ねるのが、稀人ハンターキッズキャンプ。第1回は、2022年8月に開催した。この時は、娘ちゃんと参加してくれたライター仲間のウィルソン麻菜ちゃんにレポートをお願いして、めちゃくちゃ素敵に書いてくれたのだ。

レポート:稀人ハンターがキッズキャンプを開催してみた!そのレポートをプロに書いてもらったぞ!

そして、第2回 稀人ハンターキッズキャンプは2023年3月25、26日に開催した。

今回は、我が家含めて4家族9人(2日目は8人)参加。前回と同じく、僕の友人に声をかけた。

稀人ハンターキッズキャンプ初日!

初日は、益子の木工作家、高山英樹さん宅へ。高山さんは10年ほど前から家族ぐるみで仲よくさせてもらっていて、2018年には「北欧、暮らしの道具店」で取材させてもらった。

【粋に生きるひと】第1話:成績表を気にしたことはないけれど「かっこつけろよ」と言い続けてきた

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高山家の皆さん

高山家のなにがすごいって、2階建ての広々とした超絶素敵な家がセルフビルドだということ。高山家の活動や暮らしなどについて、詳しくは「北欧、暮らしの道具店」の記事を読んで欲しい。

キャンプ初日、丁寧に繊細に細部まで作り込まれたセルフビルドの家を見た友人たちは、家に入った瞬間、わー!っと感嘆の声をあげた。

高山さんオススメのピザとカツサンド、妻のじゅんこさんお手製の極上サラダでランチしたあと、一瞬、雨が止んだから裏山散歩。僕が「高山ランド」と呼ぶ広大な敷地を歩きながら、子どもたちは木の葉や花、木の実など気になるものを収集していく。

高山家に戻ったあと、息子の源樹くんによるモビールワークショップ!当日に切り出してくれた杉の木を手に「水を吸った皮はすぐに剥けるんです!」と言って、スルスル皮を剥くと、そこにはみたことのないツルッツルの枝がこんにちは!

大人たちはなんとも言えない心地よさのあるこの皮むきに夢中に。子どもたちは山で拾ってきた素材を好きに並べる。それを釣り糸で結んでツルツル杉の木に吊るすんだけど、かなり難易度が高い手順もあって大人も飽きず、あっという間に3時間経っていた。



印象的だったのは、源樹くんのディレクション。子どもたちがどんなリクエストをしても「ムリ」「できない」と一言も言わず、「できる方法を考えよう」というスタンスで、それが子どもたちの好奇心を萎えさせないだけじゃなく、大人も自分の子育てを振り返るきっかけになった。

マイベイベーの作品
今も自宅に飾ってある。


気づけば17時。今回は雨模様で源樹くんが昨年から始めたワイナリー作りを見学できなかったのが心残りだったけど、僕が尊敬する高山さん、じゅんこさん、ナイスガイの源樹くんとたくさん話せて、とにかくハンパない密度のワクワクタイムを過ごせた。それは友人たちも同じだったようで、初日大成功に終わった!


夜はAirbnbで借りた笠間の宿へ。合宿施設のような広々としたところで、みんなでウノをしたりして遊ぶ健全ナイト。夜は夜で盛り上がり、大人は2時まで話し込んだのであった。

稀人ハンターキッズキャンプ2日目

2日目(26日)は、鹿沼市にある「山のようちえん」を訪ねた。
メミさんが2017年にオープンしたこのようちえんは小学生も受け入れていて、園舎は山のふもとにある築約100年古民家。ここで子どもたちみんなでおみそ汁を作り、毎日山に遊びに行くそう。
(※現在は都賀町にある糸杉まなびの舎で活動)

ワイフの知り合いで、僕はメミさんにお会いしたこともなかったけど、稀人ハンターの直感で素敵なところに違いない!と訪問を決めた。

…ところが当日は大雨。これはさすがに室内遊びかなと思った。でも、「毎日」山で子どもたちを遊ばせてるメミさんに「雨の山もきれいなんですよ」と言われたら、行くしかない!

すぐに打ち解けたメミさんとキッズ

大人たちはせっかく来たことだしと覚悟を決めて外に出た。そんなことに構わず、子どもたちは「帰りたい」の大合唱。それを否定も肯定もせず、「あっちにいくと面白いよ」と子どもを誘い、「…行ってみようかな」と思わせるメミさんにプロフェッショナルを感じた。

その進行方向には、道がない笑 あるのはぬかるんだ急斜面。メミさんは先頭を切り、身軽に登っていく。子どもたちの「帰りたい!」が勢いを増す。ところが、唯一の男子、しょうくんが冒険心をそそられたのか登り切ると、女子陣も刺激を受けて後に続く。ぶっちゃけ、身軽な子どもより大人が登るのに苦労した。

この急斜面を登り切ると、子どもたちの顔が一変。1分まで帰りたいと騒いでいたのに、先に行こう!と張り切り始めた。ぎゃん泣きしてた年中さんのまなちゃんまで、「…行きたい」。

大人って対面気にするから一度反対するとなかなか撤回できないけど、子どもたちはそんなの関係ない。楽しそう!と感じたら、顔も態度も変わるのだ。大人にとってはその変化が嬉しくもある。企画者の僕はホッと一息(笑)

この後、メミ隊長と子ども探検隊は大雨なんてまったく気にする様子なく、ずんずん道なき道に分け入った。水源を歩いたり、ルーペでコケを見たりして、明らかに楽しんでいる。

大人も子どもも「楽しかった!」と思える時間を十分に過ごして、園舎へ。メミさんが仕込んでくれていた温かいみそ汁が、心底沁みた。

大人も子どもも雨の山を楽しんだ。

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