氷点下の朝
ストーブでお湯が沸いている
コーヒーでも淹れようかな
べつに
なにか飲もうと思って沸かしていたんじゃないけれど
時計の針が進むたびに
焦る日もあれば
安堵する日もある
わたしが手に入れたものは
だれかの成功のおこぼれかもしれない
気持ちが弱っている時は
セーターよりもカーディガンで包まれたい
そばかすをひとつふたつ作るほど
雪の日の灰色な空もそれなりにまぶしい
お茶を淹れようと思ったら
お湯を沸かす
冬は
お湯が先に沸いている
氷点下の朝
お湯に誘われて
コーヒーを淹れた
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