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第31話:大人の社交場、BAR とカクテルのお話①

 BARバー。 こう聞いて、えらい金をとるこじゃれた酒場のイメージをする人も多いのではないでしょうか? それとも、若い男女が語らう「リア充」の巣窟と思う人もいるかもしれません。 また、男は黙って「鳥貴族」という諸兄にとってBAR は憎悪の対象になっているかもしれません。 でも、今日は、敢えてそんなBARとカクテルのお話をしていきますw。

 さてBARなんですが、その語源は「止まり木」です。 つまりBAR とは、社会に疲れた大人が羽を休める「止まり木」という意味が込められているのです。そしてBAR にかかせないBAR Tender。この語源は「止まり木のやさしさ」という意味なんです。 つまりBAR Tender とは、人生に疲れた大人たちを優しく包む存在というわけですね。なかなか粋だとは思いませんか?

 というわけで、あなたがBARにいったら、積極的にBAR Tender に話しかけてみましょう。それも料金のうちなので、もったいないのですw

 というわけで、今日もBAR には落ち着いた時間が流れ、 BAR Tender は今日もお客様の心に優しく優しく語りかけます。では、最後にそんなBAR を彩るカクテルの話をしていきます。ちなみに「鳥貴族マスター」の私は、カンペを見まくりながら、必死にこの記事を書いてるのはヒミツですw

マティーニ:カクテル言葉「知的な愛」

 カクテルの代名詞といってもいいくらい、世界中に親しまれているカクテルです。 「カクテルはマティーニに始まりマティーニで終わる」という格言があるとか、ないとか‥‥。

マティーニ(wikipediaより引用)

 材料はジンとベルモット(白ワインに香草や糖分などを加えて風味付けしたもの)だけなのですが、アメリカのマティーニの本には268種類ものレシピが紹介されているのだとか、いないとか‥‥。

 ちなみにその起源は、多くのエピソードがあって、イタリアのマルティニ・ロッシ社が自社製品のベルモットを売り出すために開発したというありがちな話から、ニューヨークのホテルのバーテンダーがアメリカの石油王ロックフェラー氏のために作ったとか、ま、色々、酒場でウンチクを語る個人の事情によって、常に新しい物語が紡がれてる感じですね。

 ちなみに、文豪ヘミングウェイは、ジンとベルモットの比を15対1にした超辛口を好んだとか、いないとか‥‥。

サイドカー:カクテル言葉「いつも二人で」

 サイドカーはご存知のとおり、バイクの横に取りつける乗り物。第1次世界大戦中から軍用として活躍し、特によくドイツの軍人達が乗っていたらしいです。

サイドカー(wikipediaより引用)

 でも、そんな乗り物の名がどうしてカクテルについたかというと、これにもいろいろな説があります。第2次世界大戦中のパリで、いつもサイドカーに乗っていた大尉が作ったとか、いや違う、第1次世界大戦中、ドイツ軍に追われたフランス将校が逃げる際、景気付けのためにありあわせの酒とレモンを混ぜて作ったのが始まりとか、ま、色々です。

 そんな諸説がある中で最も有力なのが、1933年、パリのハリーズ・ニューヨーク・バーのバーテンダー、ハリー・マッケンホールが作ったという説で、このカクテルがパリで人気を博し、一気に世界中に広まったというものです。

 ちなみにこのカクテルもマティーニと同じで、バリエーションがメチャクチャ多いみたいですね。

アレキサンダー

 アレキサンダーというと、古代マケドニアのアレキサンダーを思い浮かべる人がいるかもしれませんが、かの大王とはなんの関係もありません。実際にカクテルを飲んでみるとわかるのですが、味も香りも甘く女性向き。名前からくる印象とは全然違うのが分ると思います。

アレキサンダー(wikipediaより引用)

 ちなみにこのカクテル、出来た頃は「アレキサンドラ」と女性名で呼ばれていたのです。そう、実はこのカクテル。英国国王エドワード7世と王妃アレキサンドラの婚礼に献上されたものでして、国王が王妃に捧げたカクテルなのです。それが時代とともに名前が変わってゆき、いつのまにか「アレキサンダー」と呼ばれるようになったのです。

 ちなみに「酒とバラの日々」という映画の中では、主人公が酒の飲めない妻にこのカクテルを勧め、彼女をアル中にしてしまうという罪深きカクテルです。そうなんですよね、このカクテル、アルコール度数が高いんですよねw

 てことで、次回に続く!

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