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おとうと


おとうとの鼾高いびきたからか秋暑し


やり残したことはそんなにありません。

でも強いて挙げるなら、両親から譲り受けたこの実家、いかに終いをつけるかということでしょうか。

築100数十年と築50年あまりの家に蔵。

家を壊すことは簡単です。お金は要ります。それでも、金を払えば家を解体して、不要なモノを廃棄処分できます。

えいや!とやる気さえ出せば、あっという間でしょう。

ただ、我が家を実家とする叔母が二人いて、家を解体するとなると口出しは必至です。
目を凝らして見ると、親族というしがらみがガッチガチに絡みついています。

これまでも相続が発生するとすり寄ってきた厄介な親族ですが、親族は親族です。やはり揉めたくありません。こうなると、最も近い親族である弟と姉弟タッグを組むのが最善策です。

そして今年のお盆休み、弟とガチで話し合うことが出来ました。

ルールはひとつ、揉めない。

たった一人の弟です。たかが家のことで揉めたりしたくありません。でも言うべきことは言う、腹を割って話すことに徹しました。

何ということでしょう。小一時間で話し合い終了、今後の見通しもつきました。それに、もしもわたしが倒れた場合、両親のいる墓でいいので納骨をよろしく!と伝えました。

もしも弟が先に死んだら、彼の子どもである姪や甥にわたしの納骨を頼んでおいてよ!という追伸も添えました。

安堵しました。でも、人生は分かりません。このまま揉めずに実家の始末が出来ることを願うのみです。

揉めるのは欲が出てきた時です。つまらない欲は持たず、次世代に華麗なるバトンタッチです。


「秋たつや腹に猫のせ午睡ひるねかな」


行動制限の緩和された今年のお盆、どうにか宿題も片付けられそうです。

絵と俳句、文には何ら関係性はございませんので、あしからず(>.<)y-~