オープニングナイト感想

2023年の7月に書いた映画の感想文です。🍉🌻🌊⛰️
8月は映画月間になりそうなので、7月に観た映画の感想を書きたいと思います。

皆さんは「グロリア」と言う映画をご存知ですか?

ニューヨークを舞台に黒人の少年をマフィアから守る女性の物語で、グロリアを演じた✨ジーナ・ローランズが✨とてもかっこよかったです🚕

この作品と同じジョン・カサヴェテス監督の6作品が渋谷のシアター・イメージ・フォーラムにて上映されていました。その中の一つ「オープニングナイト」を紹介します。(ネタバレを含みますので、ご注意下さい。)

「オープニングナイト(1977)」

【あらすじ】有名な舞台俳優マートル・ゴードンは仲間である演出家や俳優と新しい作品「二番目の女」に取り組んでいた。公演が終わり外に出たマートルは、出待ちしていた熱狂的な女性ファンに抱きしめられる。その女性ファンがマートルの目前で交通事故に遭い、衝撃を受けたマートルの精神状態がだんだん変になって行く。

【感想】46年前に撮られた作品なのに斬新で、本当に目の前で起こっている(ドキュメンタリー)ような臨場感でした。

マートルは有名な舞台俳優で、気心の知れた仲間たちと舞台を作っていますが、人生の迷いがある様子。成功と名声は持っているけれど、個人としては孤独感を抱いています。

その矢先のファンの事故死。マートルは自分にも責任があると悩んでいるのに、周りの演出家や夫である俳優は舞台終了後だから、自分達のお腹しか興味がない。(お腹が空いたから、早く食べに行こう!)

マートルの気持ちを全然汲み取れなくて、ただの拗らせ女優の台詞だと思われているのが本当に不憫でした。平行線。全然噛み合わないんです。

夫の言葉で許せなかった事→「女優としては素晴らしいけど、君は女じゃない。」

「はぁ?💢」と思いましたね❗️💢

映画は、舞台の様子(劇中劇)とマートルの心模様(現実)を交差させて進んでいきますが、展開が半端じゃなかったです。予測がつかない展開でラストまで、手に汗握りましたね。アクション映画じゃないのに❗️これは是非観て頂きたい。言葉には表せないです。

マートルが壊れていって、演出家は優しい言葉をかけてくれますが、これもさも彼女のためを思っていそうで、舞台を成功させるための様に感じて、マートルが可哀想でたまりませんでした。(これが見た当初の私の感想💦これが時間が経って変わります😅)

⚠️ネタバレ注意⚠️
驚きの展開

亡くなった少女の幻影が登場します😨
実はこの幻影はマートルの「カルマ」でした…

「若さ」と言うカルマです。
マートルは40歳を過ぎ(46年前の映画です。年齢の概念も今と違うと思われます)、まだまだ自分は若くて美しいけれど、「老い」の恐怖を抱えています。

「二番目の女」と言う作品を書いた女流劇作家も「老い」をテーマにこの作品を書き、友人であるマートルを抜擢しました。

マートルは、この作品が成功したら……私はまだ若い女性の役も演じられるのに、母親とか年齢が上の役と言うレッテルを貼られ、活躍の場が狭まると案じていました。

壊れていくマートル。アルコールの量が増え、幻影がどんどん凶暴になって行きます😱😭

男性陣は壊れていくマートルを「面倒くさい」で片付けますが、女流劇作家はマートルを降霊会に連れて行きます。初めはマートルが拒否。(カルマですもの、消されるの嫌がりますよね😓😢)

凶暴になっていく幻影に恐れを抱いたマートルは、女流劇作家が依頼した霊媒師に幻影(幽霊?)を呼び出して貰いマートルは幻影を消しました(殺しました)。もうカルマは無くなった筈だけど、マートルはお酒に逃げてしまいます。初日を迎える怖さと闘っているのです。

舞台「二番目の女」のオープニングナイト✨
初日を迎えたのに現れないマートル。
豪華な劇場に、着飾って楽しみにしている観客。満員御礼😨中止にするか迷っている演出側。最高のクライマックスを迎えます。後は、是非、「オープニング・ナイト」を見て頂きたいです。