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兵役について思う事

日本には軍がない。
ついでに言うなら戦争もない。
平和ボケした人間が多数いる。

だからだろうか。
兵役義務のある国のアイドルにハマっておきながら、兵役義務を果たす為に軍に入っていく人達を見て、一方的な事を言っている。
少なくともその国において、身体的理由のようなやむを得ない事情で兵役を免除される事は、恥そのものとされている。
それを知っていれば「せめて期間短縮を」とも言えないのではないか。
彼らが家族思い、仲間思いであると信じるのなら尚更……兵役義務のある期間を満たすまでいてもらう方が良いと感じるのではないか。

そりゃあ「推しが兵役義務の期間に入っている間に戦争が始まったらどうしよう」と思うかもしれない。
でももし戦争になれば、一度でも兵役義務の期間を経験した事がある人は皆、いつか駆り出される事になるだろう。
そこには推しも何も関係ない。
日本だって戦争があった時代は、有名な文豪も軍に入って坊主頭にさせられていたのだ。(髪にこだわりのある人であっても、容赦なく坊主にさせられたらしい)

戦争が嫌なら、韓国を出て日本に来て、日本国籍を取るくらいの事はしそうだ。
日本は別にそれを全拒否する訳ではないし、世界的に有名で日本でも人気のアーティストとなれば受け入れもするだろう。
それをせずにいるのなら、彼らが彼らに課せられた義務を果たす事を、部外者でしかない人が騒ぐものではない。
家族であっても「行ってらっしゃい」と送り出すのだ。
ファンなら「行ってらっしゃい」と言うものじゃないのか。
「お帰りなさい」を言う日まで、彼らの帰る場所を守るのがファンなのではないのか。
ファン思いのアイドルだったら、ファンが嘆き悲しむほど、軍に入る事を躊躇ってしまう。

スタッフ達も含め「全員を守る」と、あれだけ強く言ってくれる人がリーダーであるグループなのだ。
兵役義務を果たしに行く決意をしたメンバーを、我々は送り出すべきだと思う。
悲しいかもしれないけれど、彼らには彼らの生活があるのだから、それを優先してもらうのはごく自然な事じゃないのか。
「どこへも行かない」「ここで待っている」
ファンがそう言って彼らを安心させる方が、彼らの望む関係を築けるのではないかと思う。

何も知らない新参者が偉そうに、と思うかもしれない。
でも、私はこれまでに沢山推しを失ってきた。
2023年の10月以降、一気に何人も失った。
それも皆、「永眠」という形での別れだ。
兵役義務を果たしに行く、契約期間の満了、そんな形での別れとは違い……二度と会えないし二度と声を聞けないのが確定した別れだ。
それを私はこれまでに何度も何度も経験してきた。
私が推した奴は死ぬか消されるかする、と思うほどには沢山失ってきた。

そんな私にとって、彼らが「生きている」という事実があるだけでいい。
生きてさえいれば、いつでも活動出来る。
生きてさえいれば、いつでも戻ってこられる。
少なくとも「死」を軽々しく口にする事を好まない人を推しているのだから、彼らが辛い中でも生き抜こうとしている姿勢を見習って、そこを応援していくのがファンのあるべき姿だと思う。

私はまだ彼らを知って間もない。
ようやくバンチャンとチョンビンとリノとスンミンを覚えた所だ。(癖の強い所ばかり覚えてる)
でも……私が覚えるくらいには、彼らは常に生きる事を説いている。
ステージ上で泣いてしまった仲間を包み込む姿も、この数日で沢山見てきた。(ヒョンジンが泣くのも貰い泣きするけど、リノが泣くのを見ても泣ける)
スタッフもファンもメンバーも全員を守ると宣言した姿も、見てきた。(それがめちゃくちゃカッコよくてバンチャンを覚えた)
メンバーを負傷させたマナーの悪いファンがいた時には、思わず周囲を睨んでしまう程に仲間思いだというのも見てきた。(吃驚するくらい、普段ふわっとしてる人達が睨んでた)

……こんな彼ら、まだ少なくとも今年一年丸々活動してくれるじゃないか。
その一年を暗い気持ちで過ごす事を、あんなファン思いの彼らが望むだろうか?
ライブ中に気分が悪くなった人を見つけて、出番の合間にスタッフとほぼ同時に対応する人がリーダーだぞ。
会場スタッフもヘアメイクも含め、全員守ると言い切るような人がリーダーだぞ。
少なくとも今年一年は丸々活動してくれるのだから、明るく応援しようじゃないか。
来年の事は来年の自分が悲しめばいい。
今の自分は今の事を楽しむ方がいい。

そしてガス室訓練について色々言っている人も見かけたが、私は無駄な訓練とは思わない。
少なくとも非常事態においては必要な訓練だ。
我々が普段から地震や火災の避難訓練、台風や洪水の避難訓練を行うのと同じだ。
彼らはいざとなったら国の為に動く人材となるのだから、そんな時に対応出来るよう訓練するのは当たり前。
ガス室という空間だから異様に思えるだけで、自然界にある吸い込んではならない空気が地上に溢れ出た際、彼らのあの訓練は役に立つ。
自衛隊が普段から災害に備えて訓練するのと同じで、彼らだって戦争の為だけに訓練する訳じゃない。
いざとなったら救助のプロとしても動けるくらい、緊急時に備える為にあの訓練をしているだけだ。
もしそれを無駄と思うなら、今すぐ現地に行って政府に訴えてみればいい。
……国際問題に発展するだろうけれど。
そしてそうなった場合、韓国がどう反応するかは不明だが、日本国民からは嫌われるだろうな。
そうなってもいいという覚悟があるなら、他の国の思想に口を出して良いと思う。

個人的には、韓国の人は何かあった時に非常に親切だし優しいと思う。
緊急事態宣言があった時、私が仕事で心を折られなかったのは、彼らがいつも「ありがとう」と言ってくれていたからだ。
日本人は冷たい。
「ないなら出せ」「出すのが店員の仕事だろうが」
そんな事しか言わない。
「すみません」「ごめんなさい」
これしか言わない。
誰だって「ありがとう」を言おうとはしない。
「ありがとう」と言ってくれたのは、韓国の人や中国の人、東南アジアの人。
アメリカの人。
とにかく日本人じゃない人達だ。

国の思想が日本の常識から外れているという理由で嫌う人もいそうだが、世界規模で見たら韓国以外の国も相当外れている。
というより、世界規模で見た場合、日本の方が異端とされそうな程に外れている。

どの国の人にだって家族はいるし、友達もいるし、好きな人も嫌いな人もいる。
どの人にだって多かれ少なかれ感情はある。
一方的に悪く言ったり、一方的に心配や憂いを押し付けたりというのは、するものじゃない。
自分がやられたら苦しくなると思うような事を、誰かにするものじゃない。

日本にある勤労の義務だって、言葉を学んで間もない人が見たら、「身体的理由で働けない人もいるだろうに、働くのを義務付けるなんてとんでもない国だ」くらいに思うものじゃないか。
日本人からすれば韓国の兵役義務は信じられないものかもしれないが、韓国に生まれ育ったならある程度「そういうもの」と思う部分があるかもしれないだろう。
日本人だって「勤労」「納税」「教育を受けさせる」といった義務に対して、何かの異を唱える訳じゃないんだから。
日本人の日本国内でしか通用しないローカル過ぎる常識を、韓国に当てはめて押し付けてはいけないよ。
韓国には韓国の思想というものがあるし、そこのルールもある。
韓国には韓国の常識があるのだし、それを知る前に文句を言うのはおかしいね。

……日本だって百年くらい前は、若者に「お前飛んで逝ってこい」と言って送り出す特攻隊システムがあったくらいだ。
そっちの方が、韓国にある兵役義務よりもうんと酷いと思うね。


TikTokでStray Kidsを色々見ていたら、やたらリノの兵役について書いている人が多くて驚いた。
しかも誰一人として前向きなコメントを書いていない。
永遠の別れみたいなコメントばかり。
まだ少なくとも今年一年は活動する期間があるというのに。
まだ今生きているというのに。

バンチャンのあの言葉が本当なら、少なくともリノの帰る場所は守るだろうさ。
メンバー(フィリックス以外)が思わずなだめにかかるほど感情が溢れてしまったバンチャン、あの時の言葉が本当ならば。(フィリックスは泣いちゃってた)
というか……むしろパワーアップして戻ってくるような、そんな気がする。
過去にそういうグループもあったようだから、Stray Kidsだけが追い込まれているとは私は思っていない。
そんな事言ってたら、韓国に生まれただけで人生諦めるしかなくなるじゃないか。
そんな事ないよ。
韓国から来た神父様が一時期地元の教会にいたけれど、そういう生き方を外国でするという事だって、韓国もやろうと思えば出来る国だ。
兵役は兵役で大変だろうけど、頑張ってきてほしい。
ステージ上であれだけ駆け回れるくらいだから……きっと大丈夫さ。

もっとこう、明るく送り出して、皆で帰りを待つ!くらいの対応にならないものか。
Stray Kidsだけがそうなのかと思ったけど、他も皆そういう感じでお通夜状態。
何故そこまで暗く落ち込むのだろう。
自分達の推しは、ファンのそんな姿を見たがる人達なのだろうか。
そうじゃないと思うなら、落ち込む前にする事があるように思う。

郷に入っては郷に従えじゃないけれど、日本以外の国のアーティストを推すのなら、その国のルールを把握して、彼らにとって過ごしやすく活動しやすい状態に保つ方が、お互い長く楽しめるのではないかと思う。
もっとこう……活動期間中くらい明るく推そうや。(推しが不祥事で業界から消えまくるか、死にまくるかのどちらかな私にとって、Stray Kidsのメンバーが生きてればそれでいいやと思ってる)

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