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Mama, just killed a man〜ボヘミアンラプソディと、歌詞の話。

観てきました、ボヘミアンラプソディ。

ずっと泣いてました。

クイーンの楽曲の暴力的なほど人の心を持っていく力と

伝記ではなくひとつの"エンターテイメント"として完成されていたけれど
これが実在していた人間の話だという重たさ(←薄っぺらいの反義語として使いたい)

そして他人事と思えないちょっとした言葉やシーンに。

トンマナ合わせて、魔女みたいな紫の古着で行きました

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もともとクイーンファンな訳でもなく
楽曲と簡単な背景を知っているくらいでしたが

あまりにも感動して
翌日いろいろ調べ、ライブ映像をあさり
挙げ句の果てには
深夜に『ボヘミアンラプソディ』の冒頭部分を耳コピして弾き語り始める始末。

そこでふと気づいたのですが

Mama, just killed a man

人を殺してる。

何度も耳にしていたはずなのですが、改めてハッとしたので
歌詞を読み返す。

I see a little silhouetto of a man
1人の男のシルエットが小さく映る
Scaramouch, scaramouch will you do the fandango
スカラムーシュ 道化の者よ ファンダンゴを踊っておくれ
Thunderbolt and lightning - very very frightening me
雷鳴と稲妻ーとても恐ろしい
Gallileo, Gallileo,
ガリレオ ガリレオ
Gallileo, Gallileo,
ガリレオ ガリレオ
Gallileo Figaro - magnifico
ガリレオ フィガロ~貴き人よ

スカラムーシュとはイタリアの即興喜劇の道化のことだそう。
雷鳴と稲妻はそのままの意味かもしれないが
オペレッタ『こうもり』に出てくるポルカ『雷鳴と稲妻』を思い出す。

ガリレオはガリレオ・ガリレイ?と思ったが、
彼の父ヴィンチェンツォ・ガリレイはイタリアのリュート奏者・作曲家・音楽理論家で、
オペラにおける独唱を用いた歌唱形式(レチタティーヴォ)の使用は広く彼の功績に帰されている。ってwikipedia先生が言ってる(wikipediaって便利。でも信じすぎちゃダメだよ)
あと、『リュートのための古風な舞曲とアリア』の一部は、ヴィンチェンツォの作品を元にしているらしい。へー。私の思い出深い曲。

ちなみに、(天才志磨遼平が音楽監督を務めた)『三文オペラ』で今年個人的ホットワードだったベルトルト・ブレヒトは、
『ガリレイの生涯』というガリレオ・ガリレイを題材にした戯曲を書いていた。

んで、フィガロと言えば『フィガロの結婚』でしょ。

劇感!オペラ感!歌詞からもうオペラの雰囲気を醸し出しすぎなくらい醸し出している。すごい。

(なんでクラシックに詳しいかはまたどこかでお話します。)

余談で盛り上がってしまった。

Mama, just killed a man
ママ たった今、人を殺してきた

ここです、本題は。

ふと思ったのですが、私も自分の歌詞でちゃっかり人を殺しかけたりしていまして(今作っている新曲も・・・)

歌詞は聞き手の想像や感性の中で自由に旅をして、好きに解釈してほしいと思っているたちなので多くは語りませんが

『3番線』という曲では「もうやめよう、生きるのをやめよう」という一節から始まります。

▼こちら

最後主人公は「僕はもうやめることにしたんだ、息をすることを」なんて言っていますが、真相はどうなのでしょうか。

なぜ「死」だったり暗いテーマを書きたくなるのか。

まずスピッツ(ロビンソンや水色の街などもう全般的に。間違えたステップで川を渡るんですよ)や
キリンジ(Drive me crazyとか……ヒヨコたちの列がぁ‼︎)の歌詞に憧れているのがひとつなのですが

私が中学高校時代にまさに「オペラ」にどっぷり身を捧げていた時期があったからではと、今更気づく、ボヘミアンラプソディを観て。
トスカ、蝶々夫人など、ね。最後は主人公が死んでTHE ENDですわ。

そのせいもあってか、
「死」の匂いがする音楽に妙に引かれてしまったりするわけなんですね、きっと。あとは終わりの気配、無常とか。
レ・ミゼラブル あぁ無常、ね。

Is this the real life?
これは現実なのか
Is this just fantasy?
それともただの幻か

これも私がバンドで描きたいものだったりする。

なんてそんな自分のルーツややりたいことにも気づかされる、とても素敵な映画体験でした。もっとクイーンのこと調べて勉強します。
終わりがあるから人は輝くのです。音楽ってそういうものだと思う。
そしてそんな人生に憧れる。私も精進します。

と言うようなわけで、初めて書いてみましたが、書き始めると止まりませんね。徒然なるままに書いていきますので是非気が向いたときに読んでいただけると嬉しいです。

私のバンド<花散るライラ>次のライブは12/2@下北沢LIVEHOLICにて。
↑3番線 も演ります。
▼詳しくはツイッターにて

いつもとは違う装い(の予定)でお待ちしております🌹

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※おまけ※
閉館間際の暗い映画館でミニオンズのボブちゃんに遭遇、歓喜。

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