フィレンツェでもっとも古いと言われるサンタ・フェリチタ教会。

そこの参事室 (Sala del Capitolare) は週1回しか入れない、普段非公開の場所。もともと参事室とはドメニコ会修道院で長老たちが教会の運営について話をしたところ。

サンタ・フェリチタ教会の参事室には14世紀末に描かれたピエトロ・ジェリーニの磔刑図が鮮やかな色合いで残っている。

ピエトロ・ジェリーニは14世紀末に活躍した画家。ジョットーから続くフィレンツェの伝統を引き継ぎつつ、14世紀半ばから数々の天災に伴う中世の厳格さも感じられる。メランコリックさを感じられるのがこの画家の特徴。

普段非公開のこの部屋。フィレンツェ3年間の滞在期間中、大概のところは行ったつもりだけど、ここに入った時は言葉がないくらい感動した。何度訪れても同じ感覚を感じるのはこの画家に一種の優しさがあるからかもしれない。