見出し画像

こぐまのじいさん #1

横浜でお菓子教室&食育コミュニティの会社を営む美佐さんが、30日ブログチャレンジをやっていて ”一緒にやろーよー”の言葉@FBを見て、何かピンと来るものがあったので、私もそれに乗っかってやってみることにした。

夫のロンドン着任に遅れること7ヶ月、私が2016年7月31日にここロンドンに来てもう4年がたつ。本当は4年を越すつもりなんかサラサラなくて、どうせ今年はビザも切れるから帰国だろうと思ってたし、私一人だけでも帰って就職活動するつもりだったのだが、コロナで帰れなくなった。でも、今月はついに帰国内命が出るかもしれない、と心待ちにしている。仮に今月帰国と言われなくても、もう遅かれ早かれ、本帰国するとは思うので、私は今細々と身辺整理・次への準備を進めている。そして、(不本意ながら)この地で5回目の誕生日を今月迎える。ということで、自分にとって大事なこの時期をブログの形で書き残すのは、今私がやった方がいいことの1つな気がする。

***

Day 1は大事だから、何書こうかなあと思ったけど、気合入れると疲れてしまいそうなので、私がこの地に来たきっかけの夫、通称”こぐまのじいさん”(上記写真・サングラスは加工)の話を少し。結婚願望はさほどなかったのだが、会社の定期券検査!で同棲がばれたことをきっかけに、住宅手当て欲しさに結婚して8年が経つ。そのうち半分がイギリスになってしまった。我々は、趣味も思考の方向性も全く違い、共通点がほぼない。土日もお互い違うことをしていることが多い。でも、このコロナのロックダウンで在宅勤務になってから、驚くほど一緒に家にいることになった。昼食も夕食も毎日ほぼ一緒(じいさんは土日は大好きなゴルフに出かけていて、いないことが多い)。

”こぐまのじいさん”、とか、”じいさん”、という呼び方はブログ用ではなく、通常使用だ(義家族の前では○くん、と一応呼ぶ)。もっと昔は、”おっさん”って呼んでたが、なんだか爺さん婆さんみたいに落ち着いてきたため、”じいさん”と呼んでいる。”こぐま”とついているのは、小柄で本当にクマのようだからである(上でもクマのTシャツ着用)。クマのごとく、ものすごく毛深いし、お腹も出ている。コロナで在宅勤務になって、自分の机がないじいさんは、台所にあったコーヒーテーブル(写真に写っているもの)を窓際において仕事するようになったのだが、掃除をするとコーヒーテーブルの周りに驚くほど、Cの形をした毛が沢山落ちている。そして、コーヒーテーブルの足がちょっとデコラティブなため、その凹凸にもCカールの毛が沢山ついている。

在宅勤務になって、こぐまのじいさんは、ますます”デフォルト横たわっている”。お昼休憩と称して、ソファに横たわり、ギャンブル漫画の「カイジ」やら「ハンチョウ」を読んだり、仕事の前も終わった後も、基本的にずっと横たわって携帯ゲームをしたりyoutubeを見ている。上の写真以上に横になっているので、ソファと一体化したかと思うほどだ。こぐまはお腹が空くと、「男を呼びますか」(デリバリーの配達員のこと)と言って超体に悪そうな四川料理(激辛内臓系大好き)を所望するか、むくっと起きて台所に行きポテトチップスやら生ハムやらをムシャムシャ食べるので、そうなる前に私はご飯を用意して、適切な量の餌を与えないといけない。テーブルに乗ったものは全て食べるべきと思っているらしいので、きちんと取り分ける必要もある。結婚式の時より7キロくらい太っており、体脂肪は30%くらいあるのだが、本人は一向に気にするそぶりはなく、「自分の健康は自分が一番よく知っています。いたって健康です」「インドでは脂肪は富の象徴とされています」と言っている。

この前は、自分が指導していたトレーニーが帰国するということで、サシのみをしたあと、結局24時くらいまで帰ってこず、酔っ払ってどこかでのたれ死んでいるかと思って心配して鬼電したら、1,000kcal超えのマックのセットとコーラを買って帰ってきた。なんでマック寄ったの!と詰問しても「昼から何も食べてません」「だってマックが空いてたんです」といい、成人病になるよ、といっても「もう成人ですから」「何も食べずに飲んで帰ったあとのマックは格別なわけです」と大満足の様子でマックを食していた。

***

ロンドンに来たことで、こぐまのじいさんとの関係がどうこうなるとかは全く考えもしてなかったし、私がロンドンにきた理由は、渡英をきっかけにキャリアチェンジできると踏んだからなのだが、この4年間は我々夫婦にとって必要な時間だったんだなと、今振り返って思っている。また折に触れ、こぐまのじいさんの観察日記でも書いてみようかと思う。Day1終わり。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?