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台湾出身の彼と台中暮らし♪ 台湾華語を学んでいます♪

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「ㄅㄆㄇㄈ(ボポモフォ)」で世界への扉を開く

彼とは付き合ってもう一年半になる。今まで一度も彼の名前を正しく呼んだことがない。簡単に言うと正しい発音ができない。何度かチャレンジしてみたが、いつも「違う」と言われる。私は好きな人の名前すら正しく呼ぶことができないのだ。 私の彼は台湾出身の年下男子。出会いは夏至が近い初夏の昼下がり。たまたま宿泊した町家ゲストハウスの受付でうとうと居眠りをしていたのが彼だった。世界一周した後、京都のゲストハウスに住み込みで働いていた彼は、町家の屋根裏からいつも眠たそうにはしごを降りてきて、吹

    • アフガニスタンで愛を知る

      今思うと親不孝な娘なのだが「私のことは死んだと思ってほしい」家族にそう告げて、意気揚々と緊張高まるアフガニスタンにやってきた。後に夫となるパートナーが持たせてくれた金平糖をお守りにして。 青い空と乾いた大地がどこまでも続き、子どもたちが戦車の周りを無邪気に走り回っている。朽ち果てた戦車からは草木が芽吹き、黄色い花がそよ風に揺れていた。ここはアフガニスタン西部の都市ヘラート。 アフガニスタンでは、9.11同時多発テロをきっかけに20年以上続いた内戦が停戦を迎えた。国連や各国

      • 晴れてシングルマザーになりました

        まさかこの私が離婚するなんて。今世紀最大の驚きの出来事。人生って何が起こるかわからない。結婚は永遠だと思っていたし、永遠なのが結婚だと思っていた。人生も折り返し地点を迎え、残りの人生を考えたとき、どうしても夫婦を続けることができなくなってしまった。 離婚を決意してから、書類を提出するまでたったの2週間。滑走路を走り出したら、もう引き返せない。人生ってそういうものだ。先の景色が見えなくとも、勢いをつけて飛び立つしかない。覚悟と勢いさえあれば、人生は簡単にひっくり返せる。直感が

        • バングラデシュの緑の村でママと出会った

          私の本業は旅だと思う。ひとつのところにじっとしていられない。根無し草のように風に吹かれてあちらこちらを飛び回る。そして、ふらっと旅に出るときは入口と出口しか決めず、道中では出会いにゆだねる。結果、思いもよらないところにたどり着く。場所を旅しているのではなく、私はいつも人を旅している。 バングラデシュ人のシャジットくんと出会ったのはインドとバングラデシュの国境。僕の村に泊まりにおいでよ。そう言って電話番号を私のノートに書き残してくれた。 どこの国に行っても泊まりにおいでよと

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        「ㄅㄆㄇㄈ(ボポモフォ)」で世界への扉を開く

          生涯の恋

          「最後にひとつお願いがあるの。頭をなでてほしい。」 生涯に一度の最後のお願い。彼はあきれたように笑って私の髪をなでた。次の瞬間には彼の大きな手で抱きしめられていた。 「がんばって。」 私の背中に手の温もりだけを残して、彼はアメリカに行ってしまった。もう二度と会えない。 泣きながら新幹線に乗った。そこからは何も覚えていない。気がつくと京都のアパートのバスルームでひとり泣いていた。それからしばらくの間、心も身体も空っぽでどう過ごしたのか記憶がない。 一生に一度、生涯の恋

          生涯の恋

          月に一度、天国に行ってみる

          天国みたい! 子どもの頃、おばあちゃんに連れていってもらった銭湯はいつも夢の世界だった。身体をピカピカにした後、広いお風呂で思いっきりバタ足の練習をして、帰りに瓶入りのコーヒー牛乳を一気飲み! 今もそう。私にとって銭湯はいつだって天国なのだ。 大人になってからはその天国に一人で行けるようになった。京都には古くて趣きある銭湯がたくさんある。500円出せばおつりがくる。パスポートもビザもいらない、とっても手頃な天国への旅。 初夏の京都、憧れだった銭湯まで自転車を走らせる。築

          月に一度、天国に行ってみる

          登校拒否と内緒のパイナップルパン

          春になると思い出す。娘の登校拒否と先生方との心の交流。 1年生になるのをとても楽しみにしていた娘。入学式の日も嬉しくて仕方がないという感じだった。それなのに。 学校が始まって1週間、学校に行けなくなってしまった。「どうして学校に行かないといけないの? 」6歳の心の葛藤。とってつけたような大人の答えはどれも娘の心には響かなかった。 泣きじゃくって家から出られない日もあった。頑張れる日は登校時間をずらして学校まで歩いた。学校に着いても教室に入れない。「おはようございま

          登校拒否と内緒のパイナップルパン

          私もお姫様病にかかってしまった

          離婚して3ヵ月。これからは自由を謳歌しながら生きていこうと思っていた矢先、とても魅力的な人に出会ってしまった。始まりはとても穏やかで気づけば手をつないで鴨川沿いを歩いていた。私たちの国際恋愛は自然の摂理に従うようにゆっくりと転がりはじめた。 けれど、私たちの恋愛は出会ったときから難しいものだった。国際恋愛、年の差恋愛、子連れ恋愛、おまけに遠距離恋愛。ひとつひとつをとっても乗り越えるべき壁が山のようにあるのに、それが4つも重なっている。障害が多すぎて、うまくいくわけがないのだ

          私もお姫様病にかかってしまった

          うるおいある人生ってなんだろう

          うるおい女子になろう! ココロと身体にうるおいを そんなキャッチコピーが世の中にあふれている。男女ともにうるおっている方がいい。砂漠もいいけれど、やっぱりうるおうオアシスになりたい。うるおいある場所には緑があふれ、色々な生き物が集まり、コミュニティが生まれる。この乾いた世界をしなやかに生き抜くにもうるおいが必要らしい。 でも、私たちが求めるうるおいって一体なんだろう。 まず、思い浮かべるのは身体。お肌や髪の毛、瞳、唇。うるおいは健やかさでもあり、魅力

          うるおいある人生ってなんだろう

          アンコールワットで平泳ぎ

          私が幼い頃、カンボジアは内戦の国だった。報道は毎日のようにひどい惨状を映し出していた。自分にできることはないのだろうか。幼い心に無力感を抱えて私は大人になった。 私が大学生の頃、カンボジアは戦後復興の最中だった。日本の地雷除去機が活躍し、多くの地雷原が豊かな田畑に変わっていった。上智大学がアンコール遺跡群の修復に尽力していたのも有名だ。あらゆる形で数多くの日本人がカンボジアの復興を手伝っていた。 そんなカンボジアに私を導いたのは、戦場カメラマン一ノ瀬泰造。彼の書簡「地雷を

          アンコールワットで平泳ぎ

          インドで激モテした結果、人生が好転した

          モテる女子というのは、目が二重でぱっちりしている。色が白くて、透き通るような肌をしている。そして、ボディラインが女性らしい。間違いない。世の中のモテる女子はだいたいこの3点セットを生まれながらにして与えられているのだ。 私はこの当たりくじを引くことができなかった。目がとても細く、地黒。骨盤が狭いので、ウエストのくびれなんて夢のまた夢。モテる要素ゼロ。私なんてモテるわけがないと小さな頃からずっと思っていた。 大人になると性格やしぐさ、人への気遣いなど、モテる女子の要素がほか

          インドで激モテした結果、人生が好転した

          「ごちそうさま 」が聞きたくて

          人生を変える書店。ここでライティングを学ぶこと、それは私の憧れだった。ちょうど一年前、人生をひっくり返し、山と雪に閉ざされた田舎から京都に飛び出してきた。 ライティングゼミ初日。鴨川を自転車で走り抜け、京都天狼院へたどり着いた。新しい世界への入り口だ。店内の土壁に「人生を変える書店」と掲げてある。人生を変えてやっとここにたどり着いたのに、さらに人生を変えるなんて、ちゃぶ台をひっくり返すくらい刺激的だ。わくわくがとまらない!  それまで抱いていた天狼院書店のイメージは、スピ

          「ごちそうさま 」が聞きたくて

          少年よ、ボーダーラインを超えてゆけ!

          息子の小学校4年生の参観日。20歳の2分の1にあたる10歳の記念イベント、その名も2分の1成人式が開かれた。育ててくれてありがとうというメッセージや合唱のプレゼントがあり、山あり谷あり育ててきたわが子がこんなに立派になったのかと教室が感動と涙に包まれるハンカチ必須の会。 私が楽しみにしていたのは10歳になった子どもたちがそれぞれの夢を発表するコーナー。これは興味深い。最近の10歳は何を夢見ているのだろう。 「僕はお父さんの後を継ぎたいと思います」 (自営業応援してます!)

          少年よ、ボーダーラインを超えてゆけ!