『私の恋人』上田岳弘を読んで

面白かった!
120ページと短い物語のなかに、人類が抱えた業とそこへの未来の希望、そしてたった一人の「恋人」を焦がれる思いが凝縮されてる。
メインの登場人物は3人だけ。時折交じる生活感もリアル。
序盤で「私の恋人」像をざっくり描き、それに沿ったヒロインが登場するところに作者の巧みさを感じる。「どんな異性がタイプ?」の質問に皆さん困惑しません?外見とか性格ではなく、行動や生い立ちに相手の魅力を見出すことって実はかなり多いと思うのですが。
「運命」の一言で片付けない、人類と恋の運命を描いた、読み応えある良著。

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