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<陸自幹部の米陸軍留学体験記> その3

DLIの授業

授業は朝の7:30くらいから(だったかな?)始まり、14時くらいには終了する。

とてもゆったりしている。
まあ、語学教育ですからね。

授業内容も基本的な事ばかりでそれほど難しくなく、色々な国の留学生と交流を持てるためとても楽しかった記憶しかない。

それから、Gate Way Lodgeに行けば無料でコーヒーとポップコーンが提供されるので、休み時間になれば、多くの留学生で賑わう。

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ゴルフを始める

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基地内にはゴルフ場があり、日本に比べて格安でプレー出来る。

韓国からの留学生は、授業終了後、毎日にようにゴルフに明け暮れていた。

僕も海上自衛隊からの留学生からゴルフの打ちっぱなしによく誘われた。

ゴルフ⛳️は初めてだったけど、海自の留学生に教えてもらいながらお遊び程度でプレーを楽しんだ。

それほどハマらなかったけど、ゴルフ場の環境はとても気に入ってたので、気分転換には最高に良かった。

BBQパーティ

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頻繁に他国の留学生がBBQパーティをしていたので、PXで酒とつまみを買って行って混ぜてもらった。

イスラム教徒はアルコールも豚肉もタブーだけど、ソフトドリンクや水タバコでそれなりに楽しんでいた。

中にはアルコールを飲んでいたイスラム教徒もいたけど、俺は悪いイスラム教徒だからいいんだとか・・・

『水たばこ』も今回が初めて。

「へぇ〜、こんなタバコあるんだ。」

色々な国のいろいな文化を経験することができた。

留学生サポーター

現地では留学生をサポートしてくれる人がいる。

DLI近くに住む日本人の女性のも。

DLIの日本人留学生であれば皆知っているほどの名物ばあちゃん。

米軍人と結婚していたが旦那様とは死別したとのこと。

正月にはお宅にお邪魔して、お節料理やお雑煮を振る舞っていただいた。

口の悪いおばあちゃんだけど、愛情を持って接してくれた。

それから、米海軍の退役軍人のサポーター。
授業が終了した後、良く色々なところに連れて行ってもらった。

印象に残っているのは、映画館に連れて行ってもらって『Zero Dark Thirty』をいう映画を一緒に見たことかな。ビンラディン暗殺の映画ね。

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勿論、アメリカの映画館は初めてだったので、いい経験をさせてもらった。 

他の日本人留学生の部屋に酒やつまみを持ち寄って、夜遅くまで色々な話をした。

週末のField Trip

DLIでは、毎週末、Field Tripが計画されている。

たしか、その週の水曜日までに参加の申請して、当選したら名前が張り出されてField Tripに参加できる。

僕は、ほぼ毎回Field Tripに応募していたので、いろいろな場所に無料で連れて行ってもらった。

ダラス、ヒューストン、コーパスクリスティなどなど。

そして、驚いたことに、Field Trip参加者にお小遣いをくれた時が数回あった。

すごいでしょ?

米軍って留学生にお小遣いをくれるんです! 

何となくヒューストン・ドライブ

Field Tripは抽選なので、抽選が外れれば参加できない。

抽選が外れてしまったとき、軽い気持ちでヒューストンまでドライブに行こうかなと思い立ってヒューストンまで一人ドライブをしたことがあった。

この時、とんでもないことになったんです!

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見ての通り、サンアントニオからヒューストンまで道路はほぼ一本道。

どこまで行っても景色が殆ど変わらないのでドライブしていると眠くなるんですよね。

それに、片道3時間以上かかるんです。

目的地はNASAヒューストン宇宙センター。

「カーナビがあるから大丈夫っしょ!!」と軽い気持ちで、朝の8時頃にDLIを出発。

初めてのアメリカでの長距離一人ドライブ。

途中のガソリンスタンドで給油して、軽食を購入して再出発。

しかし、ヒューストンのダウンタウンに入った途端、ナビの調子がおかしくなって完全にどこを走っているのかわからなくなってしまった。

迷ってるうちに、なんか、ETCレーンのようなところを通過したけど、よくわからず突っ切ってしまった。

「あっ、やばいことしたかな・・・」と思いながらも、車を止めることもできず・・・

警察に追われるんじゃないかとドキドキしながら運転をした。

相変わらずナビはイカれているし、どこを走っているのかすらも全く分からなくなってしまった。 

ナビに頼り切っていたのが失敗でした。

5時間くらいかかって漸くNASAの宇宙センターに到着。

既にお昼を過ぎていたが、せっかくここまで来たので宇宙センターを観光して帰ろうと思い、ささっと回って、売店で食べ物を買ってLackland AFBに帰ることに。

NASAを出たのは17時前くらいだった。

日が暮れ始めていた。

日本の道路のように街灯はない。

見えるのは車のヘッドライトの光だけ。

周辺に家屋もないため、運転は心細かった。

それに、真っ直ぐな道で運転が単調で眠くなるんですよね。

途中のド田舎のガソリンスタンドでレッドブルと軽食を購入して、気合を入れて再出発。

そんなこんなで睡魔と戦いながら運転をしていると、街の温かい明かりが見えてきた。

「ふぅ、やっと街に着いた・・・」 

やっとのことでLackland AFBに到着したものの、Gateの位置がわからなかった。

完全にカーナビに頼り切っていたため、地図は持っていないし、ナビはそこまで示してくれなかった。

前の記事でもお伝えした通り、Lackland AFBってバカでかいんです!

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2時間くらい基地の周りをグルグル彷徨ったかな・・・

何箇所かゲートを見つけたけど、真っ暗で入れなかった。 

結局、部屋に到着したのは夜中の24時前。

いや~本当に大変な思いをしましたよ。

このまま車の中で夜を明かさないといけなくなるんじゃと思って泣きそうになりましたよ。

やっぱり、知らない土地ではしっかりと計画を立てないとだめですね。

でも無事に到着できてよかったぁ~

ヒューストン旅行

忘れもしないヒューストンのField Tripに参加したときのこと。

ちょうどクリスマスの時期で、通常は日帰り旅行であったが今回は泊りがけの旅行。

目的地到着後、バスから降りるときに付き添いのDLIのスタッフが、参加者一人一人に80USDを手渡していた。

「えっ!!マジ!!??」

「米軍すげーー!ここまでやってくれるの??」

バスの中は拍手喝采!!

ヒューストン美術館や

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お決まりのNASAヒューストン宇宙センター等を見学。

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しかも、宿泊ホテルは、結構いいホテル!

そして、その日の夜、ダンスでも行くべということで、ダンスを踊りに行った。 

「Wow !」

そして、次は〇〇に行ってみるべということで、劇場に行った。

「Oh my gosh!」

初体験!!

大分浪費したけど、マジで楽しかった!

天国!!

中国のビジネスマンらしき人がいて、馬鹿みたいに金をつぎ込んでいた。 

コーパスクリスティ

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ここは好きで、滞在間2回行った。

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海辺のレストランで食べた生ガキが、とにかくおいしかった!

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退役した空母レキシントン博物館があり、中も見学できる。

初めて間近で見た空母。

やっぱりでかいな~

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甲板には戦闘機も展示されていた。

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そして、日本軍の航空機を撃破した数が表示されていた。

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これでバリバリやられたんでしょうか??

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こんなものも展示されていた。

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空母の中には教会までありました!

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3度目のヒューストン!油井さんとの出会い!

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同じ時期に留学していた航空自衛官の初級幹部から、ヒューストンで元航空自衛官で宇宙飛行士の油井亀美也さんが訓練しているので会いに行きましょう!

ということになって、日本人留学生数名で油井宇宙飛行士に会いに行くことになった。

待ち合わせ場所は、もちろんNASAヒューストン宇宙センター。

これで3度目の宇宙センター訪問。 

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元自衛官として初めての宇宙飛行士。

どんな人が出てくるのか、ドキドキしていた。💗

そして、私服の油井さん登場!!!

意外と普通の優しそうなおじさん😁

宇宙センターの中や訓練施設を案内していただき、プレゼントとして、油井さんのサイン入りの写真を戴いた😆

そして、最後にちょっと高級な日本料理店に連れて行ってもらって夕食。

そこで、NASAの試験や訓練内容、ロシアでの訓練等、貴重なお話を聞かせていただいた。

久しぶりの握りずし、美味しかったな~。

日帰り旅行だったのでそれほど時間は取れなかったけど、本当に貴重な経験をさせていただいた。

 あっという間に卒業

そんなこんなで、あっという間に2か月が経過して卒業。

最後の1週間は、次のFollow-on Trainingの準備の手続きがメイン。

卒業式をやって、

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短い間だったけどお世話になった方々に挨拶をして、次の教育へ!!

 えっ!?遊んでばかりじゃないかって?

そんなことありません!

色々なものを見て経験をして、色々な人と触れ合って、ちゃんと人生の勉強していました。

いかがでしょうか?

指揮幕僚課程を一発で受かれば、普通の自衛官ができないようなこのような経験をできるんです!

国からのサポートを得ながらね。

僕の経験は、ほんの一例に過ぎませんが、他にももっともっと貴重な経験をさせてもらっている人は沢山います。

合格するまでは本当に大変ですが、合格したらかなり道が開けるんです。

少しの期間あきらめずに努力をすれば、素晴らしいご褒美が待っているんです。

多くの人は、将来、どのような道を進んでいくのか、

どのような関門を突破すれば、大きく道が開けていくのか知りません。

(実は、僕も知りませんでした。)

将来の目標とそれに到達するまでの道をイメージして、理想の道を歩んでいけるように勝負所で絶対に負けないように努力していくことが大切だと思います。

だから、僕はこれ↓↓を強く推奨しているんですね。

勝負どころで確実に勝つためのプログラムです! 

このプログラムに基づいて、本気になってやれば、高確率で必ず道は開けます。

断言します!

将来、大きな希望を抱いている人は、絶対に早めにやっておいた方がいいです!

驚くことに、最年少では防衛大学校の2年生が本プログラムに参加しているんです!

スタートが出遅れれば、先にスタートした同期に追いつけなくなってしまいます。

つまり、そのような貴重な経験をできるチャンスが減っていくわけです。

中には、このプログラムに出会うことなく、セコセコと頑張っている同期もいるでしょう。

時間を多くかければ目標を達成できるものではありません。

目標達成までに何をやるべきかを明確化し、そこに努力を集中する必要があります。

少し宣伝が入ってしまいましたが、次回からも留学時の経験について共有していきます。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

(次回に続く。) 


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