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将棋を始めたいけど始め方がわからない方へ(2) はじめの一歩

こんにちは。マリン将棋クラブです。
前回から、「将棋を楽しくはじめ、続けていくにはどうすればよいか」連載をしています。前回の記事はこちら
今回は、はじめの一歩を踏み出す、将棋に興味をもって触れてみるところに焦点を当てていきたいと思います。

1. 将棋に興味を持つ

何がきっかけで将棋に知り合ったか、面白いと思ったか、は本当に人それぞれだと思います。
私の場合、5歳の時たまたま旅行先に変なマス目が描かれている木の板があって不思議がってたらそれが将棋だった、というのがはじまりで、将棋を面白いと思ったのも、駒が成る(パワーアップする)のがポケモンの進化みたいで楽しそうだったから、という単純なものでした。

この記事を読まれている方はすでに将棋のことは知っていて、でも始める勇気がない、という方が多いと思います。本格的に始める前にどうすればもっと将棋を面白いと思えるか、ご紹介します。

①将棋盤・駒で遊んでみる(~小学生向け)

子どもにはじめて将棋を教えるときの、一番オーソドックスな方法だと思います。本物の将棋(本将棋)のルールは子どもには難しく楽しめるまでに時間がかかるので、もっと簡単なルールで楽しめるゲームのような遊びで将棋盤や駒に触れてみて、徐々に将棋に興味を持ってもらう、というものです。

有名なものとしては、以下の3つが挙げられると思います。私も小さいころはさみ将棋はたくさんやりました。

  • 将棋くずし(駒を盤の上に山積みして、ジェンガの要領で音を立てずに駒を盤の端まで持って行ってゲットする遊び)

  • まわり将棋(金4枚をさいころのように振り、すごろくのように自分の駒を進めて将棋盤を一周し、歩→香→…王と進化させていく遊び)

  • はさみ将棋(自陣に歩またはと金を並べて、飛車の要領で動かし、相手の駒を縦か横で挟んだらゲット、相手の駒を全部取ったら勝ち)

これらの遊びは、一見本将棋と全然違うゲームですが、駒の価値の考え方(王将が一番高く歩が一番低い)や駒を動かして取るという操作など将棋の基本に通ずる考え方を遊びながら身に着けられるので、本将棋を始めるハードルを下げる効果は大きいと思います。

そして最近では、「どうぶつ将棋」から将棋を覚えた、という方も多いのではないでしょうか。女流棋士の北尾まどか先生が考案されたもので、3×4の小さな盤に、どうぶつのようなかわいいキャラクターの駒が並んで小さいお子さんでもとっつきやすくなっています。でもルールは本将棋に近く、これが楽しめれば一気に本将棋のハードルも下がると思います。


(画像:日本将棋連盟より拝借)

②将棋を題材にした作品を読む/観る

大人の方でしたら、小さいころ「ヒカルの碁」が大ヒットして囲碁が一大ブームになったのを覚えている方も多いのではないでしょうか。
実は、将棋を題材にした漫画やアニメは実もたくさんあるんです!
将棋のルールを知らなくても楽しめるものがほとんどなので、気軽に楽しめ、気が付いたら将棋にハマってた、なんてことも珍しくないと思います。

ここでは、その中でも特に有名なものを2つ紹介していきたいと思います!

(画像:Amazonより拝借)

弱冠15歳でプロ棋士になった主人公桐山零が、暗い過去の境遇やなかなかなじめない高校生活に悩みながらも、川本3姉妹をはじめとした仲間との交流を通して成長していく物語です。
勝負の厳しい世界を描きながらも、ほんわかした心温まるストーリーが魅力的で、漫画だけでなくNHKからアニメ化もされました。
どれを読めばいいかわからない~という人には、これをぜひおすすめしたいです!


(画像:Amazonより拝借)

弱冠16歳でプロの最高タイトル「竜王」を取った主人公九頭竜八一だが、トッププロとしての重圧に苦しみ11連敗の大スランプに陥る。そこに女子小学生が住み込みの弟子として入門して一緒に暮らし始め…

んなことあるかい!!!って突っ込みどころ満載のぶっ飛び設定ですよね。
でもこのくらい現実離れしていた方が将棋の堅苦しいイメージを吹き飛ばせるため、気軽に読め将棋に興味をもってもらうには良いかと思います。


ところが、、、


(画像:東京新聞より借用)

「事実は小説より奇なり」という言葉がありますが、

現実の将棋界のほうがもっともっとぶっ飛んでるんです!


初タイトルは17歳と八一より遅れたものの、そこから一度も敗退せずにタイトルを取り続けて、なんと21歳で八冠(全タイトル同時制覇)を達成した藤井聡太八冠。りゅうおうのおしごと!の白鳥先生も「現実を超えるストーリーが描けない」と脱帽するほど、今将棋界は面白いことになっています。
フィクションの作品だけでなく、現実の将棋界を覗いてみて、こんなに面白い世界なんだ!と知るのをぜひオススメしたいです。

③将棋の世界を知る、楽しむ

一昔前はプロ棋士の対局の中継やトークイベントなどがほとんどなく、プロの世界は雲の上で一般人からは程遠い世界でしたが、最近は書籍やyoutube、動画中継などが充実しています。逆に多すぎて迷うかもしれないです笑
ここでは、将棋全然わからないけど、将棋の世界を知りたい!という方にお勧めの動画チャンネルをご紹介します。

「え、サバンナ高橋って芸人じゃん」って思われた方、多いと思います。
この方、実は数年前から将棋を一から始められ、特に将棋のプロの世界にめちゃめちゃのめりこんでいるんです。
皆さんと同じく初学者の目線で、将棋や将棋界がどれだけすごいかを面白く語ってくださっていますので、とっつきやすいと思います!

こちらもよろしければぜひ!


(画像:Amazonより借用)

人気女流棋士、香川愛生女流四段のyoutubeチャンネルです。
将棋の実況・解説もたくさんありますが、将棋界の解説動画や、ゲストを呼んでの面白企画など、コンテンツが充実しています。
将棋界にはこんな人もいるんだ、面白い!と思うきっかけになるのではないでしょうか。

ABEMAはサッカーのW杯で有名になったオンライン動画中継サイトです。
実は将棋の放送がめちゃくちゃ充実しているんです!
将棋のルールを知ってからの方がより楽しめるとは思うのですが、プロ棋士のトークを交えたタイトル戦の解説動画や、特殊ルールのプロ棋士同士の対局イベント(ABEMAトーナメント)など、エンタメとして将棋を楽しめるよう工夫した番組がたくさんあります。
各プロ棋士の個性も見られたりするので、推しのプロを見つけて応援していく、という楽しみ方もありだと思います!

以上、少し長くなりましたが「将棋に興味を持つ」おすすめの方法を紹介してみました。これから将棋を始めてみたい、という方ぜひお試しいただければと思います!
次回は「将棋のいろはを学ぶ」について書いていきます。またよろしくお願いいたしますm(_ _)m