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サポーターになれた日


2023年初観戦

2023年11月12日@埼玉スタジアム2002
わたしにとって、今シーズン初ヴィッセル神戸戦の観戦だった。

ひとつ前を遡ると、2021年3月13日@ノエスタでの名古屋戦だった。
2年以上も神戸の試合を生で見ていなかったことになる。

2年前もそうだったけれど、神戸を離れてから、選手が変わり、監督が代わり、もちろんサポーターさんも変わり、知らないことがほとんど。
よく話題に上がる大迫選手や武藤選手ら元代表組、ちょっとだけ取材したことのある前川選手あたりは認識できるけれど、他の選手はフワっとしか分からない。むしろ以前所属していたチームでの印象の方が強かったりする。

頻繁にスタジアムには行けなくなってからは、浦島太郎状態が続いている。
陸にいるのに。

有り難いことにゴール裏のチケットを譲って下さる方がいて、そして一緒に応援しましょうと言ってくださる方もいて、埼玉スタジアムに喜び勇んで向かったのである。

このゲートは何回もぐくってる

これこれこのかんじ

コンコースに入るとすぐKOBE AWAY PRESSを頂く。
わたしは2010年の奇跡の残留を経験してないけれど、当時の思いが重なるサポーターさんは多いようで、そんな気持ちが詰まった記事。

それから顔見知りのサポさんに出会う度、抱き合い、写真を撮り、「勝とうね!」と高め合った。

客席へ通じるゲートをくぐるとそこは満席のスタジアム。
美しい芝と、浦和のレッドと、神戸のクリムゾンレッド。
鳴り響く太鼓とチャント。

そうそうこれこれこのかんじ。
テンションがぐんぐん上がってくる。

神戸讃歌を熱唱

馴染みのサポさんと合流し、近況などお話していたら、キックオフ。

神戸の選手はあまり分からないけれど、監督のタカさんが相変わらずカッコよくて安心。そして敵だけど岩波タクが出場してたのも嬉しい。

基本のチャントは変わっていなかったので、めちゃ歌った。最初はちょっと歌詞を間違えたけど。
そして、ジムでのトレーニングの効果なのか(笑)、全然疲れない。
ずっと跳べる。ずっと歌える。とにかく楽しい。

選手のチャントだけ何回か聞いてから歌う。間違えても歌う。
大事なのは失敗を恐れず、やり続けること。
サッカーと同じだ。うん。

推しの井出遥也(左)

歓喜の瞬間①

両チーム無得点のまま、ハーフタイム。
顔見知りのサポさんなどにご挨拶して、ガソリン(ビール)を購入。
どんなに寒くても、これがないと応援に来た感じがしない。
ゴール裏で飲むビールはなんでこんなに旨いのか。
誰か論文でも書いてくれないかな。

ガソリン800円

前方で振られる旗の隙間から試合を眺める。
神戸はいい感じで試合を進めているのだけど、なかなか点が入らない。
でも予感はある。
そろそろ来るぞって言う。
これは何というか、感じるわけですよ。匂いをね。

そして歓喜の瞬間は72分。

トゥーさんことトゥーレル選手がヘディングで先制!
ほぼ目の前で起きた出来事だったからもう、そりゃ叫ぶよ。
ピッチとベンチの選手たちが集まってきて、なだれ込むように抱き合って喜んで、大迫選手がゴール裏に向かって喜び爆発させて、高徳選手がゴール裏を煽ってくれて、大樹選手が「うおーーー!!」と雄たけびを上げてくれて、、、

煽られるとアガることを知る

最高やん。
そりゃこっちもアガルやん。

みんなと抱き合って喜んでたら、すでに泣いちゃってる人もいたもんだから、「まだだよ!!」「最後まで集中だよ!!」と言ってみたりして。

マリノスが2-0で勝利していたので、もう1点欲しいところでもある。
勝ちはマスト、でももう1点欲しい。

井出選手(My推し)と交代して、FWのパトリッキを入れたのは、タカさんのメッセージと言うことか。(井出選手が何度かコンタクトで痛がってたというのもあるかも?)

しかし、悲劇は訪れる。
神様はそう簡単に勝利を与えてはくれない。

アディショナルタイムに入ってすぐ。
要注意人物だったホセカンテにゴールを奪われる。

まじか・・・・

一瞬静まるも、時間はまだある。
残り5分。やるしかない。

歓喜の瞬間②

3位の浦和は優勝するには勝利が必須。
もちろん神戸にとっても必須。
お互い点が欲しい。勝利しか望んでいない。

がっぷり四つ。

浦和のセットプレーにGK西川選手が前に上がった。
放たれたボールをキャッチしたのは前川選手、そのまま前方へキック。
そこにいたのは我らが大迫。半端ない大迫。(敬称略)
そのまま狙いを定めて無人のゴールにロングキック。
これがキレイにゴールに吸い込まれる。吸い込まれちゃうのよ。

神戸のゴール裏は狂喜乱舞。
1点目の比にならないレベルの声、声、声。

大迫ハンパないって!

これを目の前で見れるなんて!!

今度こそ泣いていいよね?

って、さっきの人だけじゃなくて、もっとたくさんの人が泣いていた。

そして終了のホイッスル。

ゴール裏に並ぶ選手たちが誇らしかったよ。
特に大樹。
神戸讃歌を大声で歌う姿におばちゃんは心打たれたよ。

井出&大樹を推します
クニさんもシジもおるー!

実は、チームスタッフとして並んで歩くタカさんとクニさんを見て、一番テンションが上がっていたよ…

本当にいい試合だった。
優勝するチームの風格が、あった。

ありがとう。

そしてありがとう大迫

サポーターのようでサポーターでない、でもサポーターである。

だけど、常に心のどこかにある。
わたしは、ヴィッセル神戸のサポーターなのか?
という思い。

今のチームのことを全然知らない。
試合もほとんど見てない。

番組をやっていた時は、半分仕事で半分応援、それが真実。
関係者であり、サポーターであった。

だから神戸を離れてからも心から
「わたしはヴィッセルのサポです!」という自信がなかった。

でも。

昨日は何もかも全てがどうでもよくなるほど、歌ったり跳んだり手拍子したりが自然と出来た。歌えない選手チャントもたくさんあったけど必死に覚えた。たまに聞こえてくるヤジが愛おしくて笑えた。選手の名前を叫んで、ゴール決まったら抱き合って喜んで、写真を撮りまくった。

ただ、試合が、応援が、楽しかった。楽しすぎた。理屈抜きで。

そして。

ふと思ったのは、

あぁサポーターになれた。

という思い。

番組を離れてからもう3年以上も経つのに、ちょっとした呪縛にかかっていたのだと思う。そんなの誰からもかけられていないのに。

そんなことを帰りの電車で思った。

優勝するぞ!!

勝ち点3、そして3つ目の星を!

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