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就活タイムカプセル

いよいよ今週の27日(日)14時、脚本を担当させてもらった『就活タイムカプセル』作品がオンエアとなる。(舞台の千穐楽真っ只中なので、録画で見るけれど)

山田ジャパン座長の山田能龍さんからお声がけを頂き、TBSプロデューサーの戸島さんとお会いしたのが10月上旬。企画書を読ませて頂いた時、就活を経験したわたしにとって、共感できる部分がたくさんあり、絶対いい作品を書きたいと思った。とは言えドラマ脚本を書くのは初めてのこと…。能龍さんから色々と教えて頂きながらのスタートとなった。

「本打ち」と呼ばれる脚本会議をし、まずはプロット(あらすじに近い)を書き、それから脚本に取り掛かり、書き直し書き直し書き直し…×100(笑)
自分ではイイ感じに書けたと思っても、プロデューサーの意向がくみ取れていないこともあったし、現実的に難しい演出や表現を入れてしまったこともあった。そもそも意図が伝わる脚本の書き方すら未熟過ぎたから、お二人に説明してようやく「あ、そういうことね」と言われることも多かった。脚本は設計図だと頭では分かっていたけれど、私の書いた脚本はおそらく寸法がなかったり、線が途中で消えかかってたりしたんだと思う。
自分が持ち合わせていない抽斗があまりに多いことを思い知らされると同時に、能龍さんや戸島さんから新しい抽斗を学ぶ(盗む)とても貴重な時間を頂けた。

書き直しの作業も楽しかった。「直す」というより、新たな課題が与えられたのに対し、挑戦していくような気持ちで臨んでいた。与えられた課題以上のものを提案したいと思っていた(できないことも多かったけど)。
ちょっとした語尾の違いで人物像は変わるし、そう脚本に書いた”理由”を自分の中にしっかりと持っておかなくてはならない。ト書きにしても同じ。人物の行動原理を把握した上で、そのシーンに一番適した動きをチョイスし、しかも的確に記さなければならない。
自分がこれまで「なんとなく」や「直感」で書いていたのだという事実が、否応なしに突きつけられたわけである。能龍さんは全部「なぜそう書いたのか」を説明できた。脚本家としてそれは当たり前なのかもしれないけれど、わたしにとってそれは、本当に驚愕の事実であった。

そうやって突き詰めて突き詰めて、最後まで粘って粘って、書き上げた作品。決してひとりでは書くことが出来なかった作品。

舞台脚本は基本的にひとりで書くものだし、誰かに何かを訂正するよう言われることはほとんどない。それはそれで楽しくて贅沢なんだけれど、誰かと脚本をつくり上げることも同じくらい楽しくて贅沢なんだと知った。

告知をするとたくさんの友達や仲間が「見るよ!」と言って喜んでくれた。劇団のメンバーも出演してくれているし、ドラマ脚本デビュー(と言っていいのかな…)として最高の作品に携わらせて頂いたこと、本当に感謝しかありません。

どうぞご覧ください。
そして感想聞かせて頂けたら嬉しいです。


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