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【追悼】斎藤洋介氏

個性派俳優として活躍されてきた斎藤洋介氏が2020年9月18日に逝去されました。享年69歳。本年7月に咽頭がんが発見され、切除手術後は通院による放射線治療を続けていたものの、自宅療養中に突如体調を崩し、そのまま亡くなられてしまったそうです。好きな俳優さんだったので、訃報を聞いた時は非常にショックでした。

俳優として名脇役、バラエティでも活躍

面長の独特の風貌で、見た目のインパクトは強烈でした。映画やドラマでは、主に脇役として、不気味な人、極悪人、善人まで、幅広い役柄をこなしてきた味のある渋い名優だったと思います。私が観て印象に残っている映画やドラマには、斎藤氏が重要な役柄で出ていることが多くて、何か不思議な縁を感じていました。

本業の役者以外でも、「SAMP✖SMAP」のようなバラエティ番組でもユニークなキャラクターを発揮して、人気を博しました。顔がモヤイ像に似ていると言ったのはタモリさんのようです。

私生活での自然な感じ

私が斎藤氏に抱いていた好イメージは、あくまでもテレビやマスメディアを通じてのものです。実は、俳優としてよりも、ひとりの人間として憧れていた人でした。詳しくは忘れましたが、地元(世田谷区高井戸)を紹介するテレビ番組での自然体で寛いでいる姿がとても印象に残っています。私が好きな雰囲気をぷんぷん漂わせておられる人でした。

役者として生活できるようになるまで下積みの苦労も経験されているので、浮かれたところが全くありません。飄々としているのに、人間としての安定感を感じさせました。私が好きな、信頼できるオトナの空気感です。

仕事では与えられたポジションで、自分の持てるポテンシャルを発揮して、チームプレーヤーとして最大限貢献する。一方私生活では、家族を大切にし、自然体で、物静かで、お酒も好きで…… ああいうカッコイイ大人になりたいなあ、と思う一人でした。69歳は早いですね。合掌。

またひとり名優が……

最近、「えぇ!、あの人が……」という、いぶし銀の役者さんが亡くなる報が増えていきます。自分も年齢を重ねたことを痛感します。昔憧れていた先輩たちも年齢が高くなり、いつ世を去ってもおかしくない高齢者になっているという当たり前の事実を考える機会にもなりました。

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