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私のこと、これまでとこれから

この1年間にわたって思っていること、経験してきたことなどをつらつらと綴ってまいりました。2022年4月末日をもって前職を退任したことをきっかけに、これからは実名にて記事を認めていこうと思います。今さらではありますが、改めて自己紹介させていただきます。

私のこと

坂田純

合同会社マーケデュケーション代表

大学卒業後美術工芸品の通信販売会社に就職。
美術館や展覧会のミュージアムショップの企画販売、複製名画、工芸品の商品開発を担当。

その後前職の株式会社レミントンに第1号社員として入社。
通信販売事業の開始に伴い、商品開発、広告制作、販売企画を担当し通販事業の立ち上げを担いました。
同時に受注発送といったフルフィルメントの構築、商品仕入、在庫管理も含め通信販売におけるほぼすべての業務の立ち上げを行いました。

入社11年目に常務取締役に就任。
創業社長が子会社の経営については若手への権限委譲に積極的であったこともあり、レミントンの経営を行うようになりました。
常務就任時は社員5人、パート5人程からの経営者のスタートとなりました。
常務就任から7年後に代表取締役に就任し、11年間社長として通販会社の経営を執り行い、
2022年4月末に退任致しました。

常務就任から代表取締役退任までに経験したこと、思ってきたことを、
こちらのnoteに記載して参りました。

退任に先立ち2019年9月に個人会社である合同会社マーケデュケーションを設立。
2022年5月より、通販・マーケティング会社の企画販売支援、組織開発・人材育成支援事業を開始しました。

通販会社の組織開発

私の経験上、通信販売会社が目指す組織モデル、人材育成モデルのベンチマークがありませんでした。そのため自社でその構築をしていく上で試行錯誤の連続でした。

私というか、レミントンの、その創業者の考え方の基本。
それはテストマーケティングに力を入れるということです。

通販とは、テスト!テスト!テスト!

というのが基本方針であり、徹底してテストの繰り返しを行いました。

しかしテストマーケティングというのは、失敗する確率が高いのです。
言い換えれば、売上を確実に上げることと相反する考え方でもあるのです。
しかしテストを行わないと、新しい企画、商品は生まれません。
新商品、新企画を見つけ出さない限り、売上はどんどん下がってしまい、会社は存続できなくなります。

だから失敗を恐れずに経営者も担当者も新しい企画を考えてテストをやり続けます。

この失敗を恐れない組織と人材育成法を作るのはとても難しかった。

本質的に言えば、誰だってわざわざ失敗はしたくない。
失敗を許すといっても、どこまで許すのか、その限度はどうする?
経営者や上司が部下の失敗をどこまで認められるのか?
失敗の連続は会社の財務にも当然影響しますので、財務的にどこまで許容するのか?

組織として、人材育成として、チャレンジと失敗にどう向き合うかは経営を行う中で私はいつもふらつき、葛藤し、反省しを繰り返してきました。
しかし避けては通れないことでした。

大手メーカーの研究開発部門とかであれば、そういったモデルケースがあるのかもしれませんが、
社員数十人の零細中小企業では中々真似できるものではありません。
いや大手さんだってその裏側では予算のやりくり、社内政治などが複雑に絡んでいるので、
実際にはそう簡単な話ではないとも聞きます。

そんな中で私なりに、自社なりに、そして社員からみても納得感の持てる組織風土を模索し続けることで、結果としてはまあ、まずまずの実績をあげる手法を築くことができました。

実際に常務就任時10数億だった売上は社長就任時には20数億円まで伸び、
そして社長退任時には年商50億円程まで伸ばすことができたのです。

テストを恐れずチャレンジして、売上を伸ばし、財務的にも安定させ、社員の納得度も高い組織。
特にこれからの時代は、社員の納得度は、社員エンゲージメントにも繋がりますので非常に重要な企業資本のひとつになっていくと思っています。

こうしたことも見据えた通販会社や通販と親和性の高い業種の組織づくりの支援ができればと考えた次第です。

通販人の育成

通販会社の社員であることを「通販人」と言っていますが、
この通販人をどのように育成するのか、も今後重要なテーマになると思っています。

通販会社の仕事って専門性があるのかないのかをよく考えさせられました。
そもそも通販を学ぶ専門課程がある学校はありません。
もしかしたら最近はそういうコースもあるかもしれませんが、少なくともメジャーではないはずです。
業界団体やコンサルティングの通販講座や養成講座はたくさんあります。
しかしどちらかというと単発的なものだったり、テクニックの講義が主体なので、長期的な通販人の育成とはちょっと違う気も致します。
どの会社でも、おそらく通販人材を育成するとなると、各社ごとに試行錯誤したりしながら確立しているものと思われます。

しかし実際に業界内で話を聞いてみると、実はそんなに主流となっている話ではないと思います。
特に中小通販であれば、同業他社からの転職や新人のOJTが主体で、結局は商売センスがある人が実績を上げているケースが多いように感じます。

人事評価制度を策定した時もですが、営業部門や製造部門などのテンプレートは世のなかにたくさん見つかるのですが、通販商品開発部門とか、通販広告制作部門とかのテンプレートは見たことがなかったです。
コールセンターや物流センターであれば探すことはできましたが、そこで評価軸、評価基準をみると、私が目指すものとは結構異なるもので、そのままでは使えないというケースが多かったです。

先に記した失敗を恐れずにテストを実行する社員を評価し、称えて指導する管理職を評価する項目も、私のモデルになるものはなかったです。
もちろん探せばあるとは思うのですが、少なくとも私には探せなかったし、探せたとしても教えてもらうことはできなかったものと思われます。

ここも本当に苦労したところで、何度も改定を繰り返すことで、なんとか目指す通販人育成に繋がり得る評価制度は作れたと思っています。
こうした制度作りがどこまでニーズがあるかは分かりませんが、もし共感くださる通販会社さんがいればサポートさせていただきたいと思っております。

働き方改革

ワークライフバランスに対する意識が高まっています。
時代背景や時代の流れなどを考慮すると、大きな流れとしてはしばらくはこの潮流は続くと思います。
しかし私自身はそうした高い意識とはまったく別次元に、

ラクして売上利益をあげたい。
社員のクレームや不満に振り回されたくない。
終業時間が過ぎたらできるだけ早く帰りたい。
休みはしっかり休みたい。
面倒くさいことはできるだけ避けて通りたい。

そんな「意識低い系」の思いがワークライフバランスに繋がっていきました。
ティール組織とかの言葉を知ったのはつい最近ですし、
正直に言えば、そうした本を読む気にもなりません。
(あっ、まとめサイトくらいは一応読みましたが)

しっかりとした志とミッション・ビジョン・バリューやパーパスを持つことは素晴らしいことだと思いますし、尊敬します。

ただそうしたことにはあまり関心が持てずに
ラクしてなんとか上手くやりたいという本音にリアリティを感じますし、共感するタイプです。

でもそんな思いでも、やり方や手順、物の言い方伝え方を工夫することで、
結構というか、かなりワークライフバランスを進めることができたのです。
というか、こんな感じで、
あまりムリせずに、
ラクな気持ちで、
でも仕事は結構楽しくて、
会社もまずまず居心地よいという
あえて言葉にするならば、「自然体の経営」をする人が少しでも増えたら、
私の思う良い未来になるのではないかな、と思って
こんなことを始めようと思った次第です。

なぜパンダか?

最後に、なぜ毎度毎度パンダの写真が載っているのかというと、
私がパンダが好きというのが一番なんですが、

パンダの動きというか、その姿そのものが、
私が理想とする自然体をもっとも表している生き物だなと思うからです。

まさに
THE 自然体!

ちなみに写真はどれも私が上野や和歌山や神戸に行って自分で撮ってきたものです!

というわけで、
今後ともよろしくお願い申し上げます。

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