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未来をイメージするときのコツ

人であれ、会社であれ、未来をイメージするということは日々行なっていることだと私は思っています。明日はこうなっていたらいいな。来年はこうなりたい。そして5年後は、10年後は…
イメージする未来の時期は、その時々、その人ごとにそれぞれだと思いますが、いつかはこうなっていたい!ということを想像し、その状態に夢や希望を持って人は生きてると思いますし、その思いがあるからこそ、
人も、そして企業も今を頑張ることが出来ます。
その未来をイメージする時に、どのような描き方をするといいのか?
実は私なりのイメージする際のコツがあります。それは特段難しいものではなく、もしかしたら「そんなの当然!」と思われる程度のコツかもしれませんが、自分自身の整理の為も含めて今日はしたためてみたいと思います。

なぜ未来をイメージするのか

まず皆さんは自分の未来をイメージする時は、どんな目的でしますか?
若い人であれば、進学したい学校があるとか、就きたい職業があるとか、憧れの人のようになりたいとかでしょうか?

年を重ねていくにつれて、描く未来は段々と現実的になっていく気が致します。これくらいの年収を確保したいとか、仕事における地位を目指すといったこともあるかもしれません。
或いは、趣味とか特技を生かしてその技や技術を高めたいとか、そうしたものを生かして世の中での影響力を高めていきたいといったこともあるかもしれません。

一方で今の状況が苦しい時などは、いわゆる「夢も希望もない」といった心境に陥ることもあるでしょう。夢や希望をもったところで何も叶いはしない。叶わずにがっかりするくらいなら初めから持たない方がまし、という方もいるかもしれません。

しかし私たちはそれでも生きていきます。ご飯を食べて寝るだけだとしても、それでも朝はやってくる。そうしたらまた今日一日を生きていく。

せっかく生まれてきたのだから、それだけではつまらないしワクワクしない。

だとしたら、

たとえささやかだったとしても、夢や希望をもって未来をイメージしていった方がいいと私は思います。
別に社会的な意義がなくても、我欲にまみれていたとしても、夢や希望、未来、或いは欲がないと人生つまらないと感じています。

仮にひとつの未来をイメージしてみる

未来をイメージするコツとは?というタイトルで書いていますので、まずはひとつ未来をイメージしてみたいと思います。

例えば
「10年後お金持ちになっていたい」
としてみます。(俗人的な未来のイメージですみません。私はそういう人間です)

私は10年後にお金持ちになりたい。
お金持ちになったら、自由な暮らしをしたい。
行きたいところに好きなだけ行けて、欲しいものは気兼ねなく手に入れることができて、お金に苦労することなく、あくせくすることなく、自由で気ままな人生を送りたい。

この未来に共感する人がどれくらいいるかはちょっと心配ですが、あくまでも仮ということで。
ちなみに私個人としては、こんな未来になったらいいなと心底思っていたし、今もなお思っています。

さて、こんな未来をイメージしたら、そのためにこれからどうしていこうかとなってしまいます。せっかく理想の未来をイメージしたのですから、できることなら実現したいというのが人情です。

その為にはこれからどうしていくかを考える。いわゆる目標設定というやつをすることになるわけです。
例えばこんな感じ。

お金持ちになるにはまず何かで成功しなければならない。
そのためにはできるだけ得意なものを活かして稼げる仕事につかなければならない。
私は〇〇が得意だから、まずはその得意を伸ばすことが必要だ。
特技を伸ばせたら、それを活かせる仕事に就くことが大事だ。
その仕事を頑張って、人々や社会に認められるようにならなければ。
そうして社会に認められたら、仲間を増やしてより大きい仕事ができるようになろう。
仕事が増えたら、若い人も育てて、さらにもっと大きな仕事をしなければならない。
大きな仕事をたくさん行うことで、社会からの評価が得られればきっと収入も増えるはずだ。
そうして10年後にお金持ちになるのだ。

なんか子どもの作文みたいになってしまいましたが、できるだけシンプルに書いてみました。こんな目標設定、まったく共感しないと思う方も多いでしょうが、「意識低い系」ということでご容赦ください。

あくまでも私個人の感覚ですが、上の太字のストーリーを読んで、というか書いていて、実はあんまり楽しくないというのが本音です。
なぜなら、この文章は基本「〇〇をしなければならない」というニュアンスになっているからです。
「なっていこう」という意志の文体も使いましたが、それも裏返せば「しなければならない」という義務というか「I MUST 〇〇」として自分に果たしている気がしてしまうのです。

描いた未来は「自由で気ままに」というものなのに、そのためには「〇〇しなければならない」という義務感の連続です。
う~ん、ちっともワクワクしてこない…

皆さんはどうでしょうか?

時制を変えてみる

上では10年後の未来をイメージしてみて、まず現在に戻ってから未来に向けてひとつひとつの「MUST」を積み重ねて進んでいます。
まずはこれをやる、その次にはあれをやる、そしたら今度は新たな何かをやる、といった具合に次から次へと「MUST」が現れます。
確かに実際にはその通りではあるのですが、正直なんだか面倒くさい…
そういうのが気にならないというか、むしろ好きな人もいますから、それでいい人もいるでしょう。
しかし私は

楽しくない。

そこで時制を変えてみることをやってみます。
未来の自分が今までしてきたことを振り返るという文体です。

ちなみにこんな感じになります。

今、私はお金持ちになることができた。
お金持ちになって、とても自由に暮らしている。
行きたいところに好きなだけ行くことができる。欲しいものは気兼ねなく手に入れることができた。
お金に苦労することなく、あくせくすることなく、自由で気ままな人生を過ごしているのだ。

お金持ちになれたのは、私が得意な分野で成功することができたからだ。
得意なものを活かした仕事に就けたおかげで、苦労というよりも日々楽しく仕事に取り組むことができた。
楽しく仕事が出来たおかげでよいものも作れた。

良いものを作ることで、それが高い評価となり、結果として収入も大きく伸ばすことが出来たのだ。
良いものを作れたのは、私だけの力ではなかった。そう仲間が増えていったからだ。
私と同じく、それを得意とする仲間が集まってきたので、皆で楽しく仕事ができた。
そんな私たちをみて、憧れを持ってくれた若者たちも集ってくれた。
自分の得意なものに憧れて集まった若者たちに仕事を教えるのは非常に楽しかった。
なにより、そんな彼らが成長していく姿を見ることは、私自身にとっても大きな励みとなったのだ。

今、こうして振り返ってみると、私は自分の得意なことを活かして、そして楽しく仕事をするということを常に心掛けてきた。
得意なことを評価されるのは何よりも気分がよかったのだ。そしてそれで喜んでくれる人がいることはとても嬉しいことだった。
得意なものを活かして、楽しく仕事をする。
私が成功できた理由をあげるとすれば、まさにこのことに気づいたことから始まったのだった。

時制を変えてことで多少付け足した文章もありますが、基本的なストーリーは同じです。
そしてここには「I MUST 〇〇」がありません。あるとすれば「I COULD 〇〇」という構造です。そしてその「I」とはまさに自分自身。
私は単純なので、こう書いていくとそれだけで楽しくてワクワクしてくるのです。
なによりも義務感がない。全部出来たことを書いているからです。
そう、なんだか今の自分自身でも「出来る」ような気がしてきます。

モノは言いよう

「モノはいいよう」とは私が好んで使う言葉で、まさにこれも「モノはいいよう」を実践しているだけなのですが、逆に言うと、「モノはいいよう」で気持ちが変わるのならば、使わない手はない!
なんたって「タダ」だし、労力も大して変わらない。
非常に簡単でお得なコツだと思うのです。

この方法は子どもの頃から、という訳ではなく、
この10年位に意識して取り組んできた方法でもあります。
気のせいかもしれませんが、私自身の感覚としては、未来のイメージは時制を過去形にして、振り返りの人生として描くようにすることで、わりとラクな気持ちで目標設定を行い、そこに取り組むことができたと思っております。
「I MUST 〇〇」の考え方で取り組んでいたら、きっと気持ちが萎えて面倒くさいと思って避けてしまったような気がするのです。

今の私自身が実際に大した成功をしたわけでもありませんが、まあ今時点の結果としては、それなりに不自由なく暮らしていますし、「自由気まま」とまでは行きませんが、比較的好きなことを思った通りにもやれてたりはします。

そんなわけで、もし共感するなあ、と感じた方がいれば試してみるのも一考かと思うわけです。


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