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ビジュアルノベルゲーム レビュー②(School Days)

こんにちは
Markerです。

2作目で紹介するビジュアルノベルゲームは
アニメで衝撃的な結末で有名な
School daysの原作ゲームです。

私自身、アニメを観てから興味を持ち原作をやってみたいと思い購入した作品です。

作品概要

Overflowが出した世間的に最も有名であろう
アダルトゲームの1つ。
私はPC版のリメイクSchool days HQをプレイしたが、ほぼオリジナルと変わらない。
強いて言えば、作画の変更とエンディングが追加されたくらい。
色々な要素でR18的な物が多く、アダルトゲームであることを最大限に生かしている。
ビジュアルノベルゲームとしては大変珍しいフルアニメーションでストーリーが展開されていく。

ストーリーは主人公伊藤誠が桂言葉に恋をし、その恋の協力者である西園寺世界と三角関係になり誠を巡って激しいエゴをぶつけ合うという話である。
ゲームシステムとしては、2つの言葉+選択しない(無言)の3択で基本的にストーリーが進んでいく。その時選んだ選択肢で言葉と世界の好感度が変化し、それにより展開が変わってくる。
適当に選択しても何かしらのエンドには着く。
すなわちずっと無言でもエンドには辿り着く。
1話から6話の全6話構成で最終的な好感度と選択肢により次の話が変化していく。

作品評価

ストーリー 5 ☆☆☆☆☆

他の作品ではまずみない唯一無二の要素を持っている。これにより過激なストーリーが展開され非常に印象に残る作品となっている。
どちらか一方に好感度を集中させたり、そのヒロインを選び続ける選択肢を取るとグッドエンドになる。
バッドエンドは数は少ないが、大体どちらかのヒロインが殺されて死ぬか、誠が殺されて死ぬエンディングになる。
バッドエンドにならなくても、サブヒロインとくっついたり、ヒロインとセフレになるだけだったり、ハーレムエンドになったりプレイヤーを飽きさせない。
途中の展開も見所満載で面白い。

表現力 5 ☆☆☆☆☆

上記でも述べたようにフルアニメーションである為、表現に関してはピカイチ。
まるで本物の修羅場の現場にいる様な臨場感が味わえる。
学生生活における人間関係のいざこざも上手に表現しており、リアルである。
また、性的描写はもちろん、イジメや凌辱などの残虐的描写、殺人などの暴力的描写はアダルトゲームでなければとても表現できない物であり、アダルト媒体を最大限に生かしてる点は非常に評価が高くなる所である。

キャラ・登場人物 4 ☆☆☆☆

登場人物の個性が強く、人間味があり、印象に残る。
誠、言葉、世界ともに何かしら性格に大きな欠点を抱えており、それが修羅場を引き起こすことが多い。
ストーリー上必要なキャラではあるが、澤永や甘露寺など人間性に欠けるキャラも多いのが欠点か。
人間的にまともなキャラが清浦刹那や黒田くらいしかいない。
全体を通してある意味本当に思春期のリアルな思考や人格を表現してると言っても過言では無いのかもしれない。

音楽・BGM 3 ☆☆☆

状況に合わせたBGMが流れるが無難なBGMで印象に残るものは少ないかも。
OPの「Still I love you 〜見つめるだけで幸せ〜」は本作を世界観を象徴する歌で筆者が好きな歌である。
バッドエンドの際に流れる「悲しみの向こうへと」はアニメ同様印象に残る。

難易度 1 ☆

好感度や選択肢によって展開がかなり変わるので、行きたいエンドに行くのはなかなか難しかったりする。
途中選択肢は非常に莫大で選択肢ごとのセーブがあまり意味なかったりする。
(もちろん重要な選択肢前のセーブは周回プレイにおいて重要)
選択肢は基本的に好感度変化のもので、選択肢によって展開が変わるものは少ない。(終盤はそれなりにある)
グッドエンドに行くのは簡単だが、バッドエンドやそれ以外のエンドに行く場合、前話までに好感度調整が必要でこれがなかなか面倒。
辿り着くのが非常に難しいエンドもある為、完全クリアするなら攻略サイトは必須である。

ゲームテンポ・ストーリー長さのバランス 2 ☆☆

フルアニメーションなので基本的なテンポは悪いが、早送り機能により解消は可能。
ストーリーはそこまで長くはないが、周回プレイ前提なので、それを考えると長くなる。

やり込み要素 3 ☆☆☆

何度かプレイしていくと分かるが、似たような展開やエンドが多く最終的なボリュームは意外と少ないことに気づく。
また、1話は変わらず、2話は2つしか無いので、何度もプレイしいくと全く観なくなる。
3話〜5話は展開がよく変わり、話の中身も豊富なのでそこを周回するのが基本である。

ゲームシステム・バグ 
2 ☆☆

フルアニメーションのせいかよくフリーズする。
バグか不明だが、攻略サイトを見ても特定のエンドになぜか行けない。謎である。
しかし、システム面では1倍から32倍でアニメーションを早送り出来たり、スキップ機能で次の選択肢まで飛ばせる機能は大変便利である。

総合評価 8.5/10

ストーリーや表現力の評価は非常に高いが、それ以外のシステム面でのマイナスが強い。フリーズ、バグ以外はゲームの特性と考えればこの評価となる。

総評

アニメ版同様苛烈なストーリー展開で印象に残る作品である。
ゲームシステム面では不安定さが目立つが、その欠点を凌駕する衝撃的なストーリーと表現力でカバーしており、全体的には良作である。
過激な表現も多く、決して万人受けする作品では無いが、刺激がある作品をやってみたい方は一度手に取ってみたらいかがだろうか。

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