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なめらかなデジタル社会基盤

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本マガジンでは、現在のWEBの構造的な課題にスポットライトを当てながら、未来のウェブのあり方、プライバシー意識の変化と高まり、分散型IDのコンセプトや技術解説・導入事例などの幅広… もっと読む
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2019年11月の記事一覧

持続可能性のある社会とブロックチェーンの役割とは?

最近はSDGs関連の動きも徐々に目立つようになってきており、各機関が徐々に連携を始めています。 実際に取り組みがどのように進捗していくかには注目です。 スペインのテクノロジーパーク協会 (APTE)とテレフォニカは連携してブロックチェーンを活用した新しいビジネスパークの開設に合意しています。 協会は64のサイエンスパークが構成しており、8000以上の企業が参画しています。 17のSDGsゴールを目指してテレフォニカからは技術詳細は公表されていませんが、スペインで最大の

ヘルスケア問題をブロックチェーンの取り組みでどのように解決するのか?

ブロックチェーン技術とヘルスケア分野での取り組みは徐々に進みつつあります。 いくつか事例も出てきているので紹介します。 アフガニスタンの公共医療省はブロックチェーン企業FantomOperationsと覚書 (MoU)を交わして、医療分野でのブロックチェーン技術の開発を進めていきます。 偽装医薬品に関しては大きな問題を抱えており、ブロックチェーンは医薬品の登録を行う上で非常に重要な役割を持つと期待されています。 医療業界では複数のスタートアップがこれまでに誕生しており

国際機関とブロックチェーン開発の進捗は?

今回は国際機関とブロックチェーンに関する取り組みを紹介します。 国以外での支援も今後は技術的に不可欠になっていきそうです。 ノルウェイとケニアの赤十字ではブロックチェーン技術を活用した地域通貨を提供して、現金からバウチャーへと交換できる試験を2年間通じて行う予定です。 ケニアとエチオピアではブロックチェーンを活用した取り組みが特に貧困地域のユーザー間でクレジット取引を行う上で有効であると考えられており、取引を記録してモバイルアプリで交換するなど今後進めていく計画です。

エンタメ領域で進むブロックチェーンとデジタル化の波とは?

エンターテイメント関連の取り組みはブロックチェーン分野でも徐々に増えてきています。 技術的なアップデートも含めて今後の動きに注目です。 アリババグループが展開する映画メーカーのアリババピクチャーは新しい作品“Striding into the Wind”の放映権をトークンかして提供すると発表しています。 現在、映画などの資金調達方法は非常に限られており、今後オープンに資金調達などを進めていく上で小規模の投資家なども参加できる仕組みを進めていく考えです。 エンタメ業界で

標準化が起きることでブロックチェーンは普及するのか?

ブロックチェーン分野でも標準化に関する議論は少しづつ進みつつあります。 その中でもいくつかの動きを紹介したいと思います。 中国人民銀行 (PBoC)は金融分野での産業の標準化に関する議論をブロックチェーンを含めて17のカテゴリーで進めていく予定です。 クラウドコンピューティングや人工知能など新たな規制などを進めていく際に必要になる要素を検討しています。 これまで金融分野では特定の基準が決まっていなかったため、新しい仕組みを作っていく上で必要な要素を固めていきたい考えで

米各銀行が注目するブロックチェーンの領域とは?

アメリカの各銀行はブロックチェーンに関する取り組みを徐々に広げて生きています。 これまでのシステムから新たなタイミングへの移行が大きなカギになりそうです。 JPモルガン銀行はブロックチェーンを活用した自動車ディーラー向けの金融サービスで新しい特許の取得を考えています。 在庫に対して借入をする仕組みに対して、同じ車に別の借入が発生しないように車の個別番号 (VIN)をブロックチェーン上に書き込み、位置情報やセンサー情報などで車の査定情報の登録を行います。 CBインサイト

欧州域内でのブロックチェーンに関するアップデートは?

欧州地域ではブロックチェーン含めた新技術領域への投資が徐々に進んできています。 今後様々な領域でのアプローチが増えていくと思うので注目です。 欧州域内で新たなファンドを組成し、ブロックチェーンやAIなどの最先端技術でアメリカや中国などをキャッチアップできるような体制づくりを進めています。 これまでは実証レベルの支援を中心に行ってきており、2019年までに700億円近くを拠出していますが、VCを中心として具体的な取り組みに対して120億円規模の追加の支援を行う予定です。

自動車メーカーが推し進めるブロックチェーンに関する取り組みとは?

各自動車メーカーも新技術の展開に向けて様々な取り組みを進めていきています。 その中でブロックチェーン技術がどのように見られているのかにも注目です。 自動車メーカーのボルボはバッテリーで活用するコバルトの流通を中国を拠点とするCATLと韓国を拠点とするLG Chemと連携してブロックチェーン上で管理を行います。 ボルボはコバルト採掘において児童労働の問題など社会的な背景もあり、適切にサプライチェーンを管理し、見える化することで防ぎたい狙いがあります。 BBCの記事より、

変化するエネルギートレンドとブロックチェーンの役割とは?

エネルギー関連のブロックチェーン技術は徐々に広がり始めています。 その中で徐々に実装フェーズに移る動きをウォッチしていきます。 バーモント最大のユティリティ企業はLO3エナジーが提供するブロックチェーンプラットフォームの活用を実証でスタートします。 今後5年間での100%再生エネルギー活用を進める上で期待されるソリューションとして展開する予定です。 LO3が展開するPandoエネルギーマーケットプレース上で再生可能エネルギーでの取引ができる仕組みを提供し、アプリ上でク

SaaS企業が進めるブロックチェーン関連の動きとは?

BaaSと呼ばれるサービスやSaaS企業もブロックチェーンに関しては徐々に乗り出し始めています。 今後どのように展開が広がっていくかには注目です。 セールスフォースは企業向けてのブロックチェーンサービスを高級車を販売するランボルギーニの二次流通認証向けて提供しています。 消費者が本物のランボルギーニを購入するために、ディーラーやオークションハウス、修理店や写真家などが提供する車の過去情報を元に真正性の担保を行います。 ブロックチェーンを活用することで情報の処理を効率化

金融サービスはブロックチェーン技術でどのように変化するのか?

金融分野では支払いや送金などでの技術の活用実験が進んでいます。 今後どのように広がっていくのかには注目です。 世界最大のペイメントネットワークを提供するVisaはブロックチェーンを活用したシステムを通じてMintやCredit Karmaなどの金融アプリケーションを通じた新しいデータ集約の仕組みを進めています。 LucidiTEEと呼ばれるシステム上でセンシティブなデータをブロックチェーン上に書き込み、信頼された環境下 (TEE)で過去の取引などを基にしてそれぞれのコン

ステーブルコインは法的に認められるのか?

ステーブルコインと呼ばれる種類のサービスは様々な通貨に紐づいた形で数多く誕生してきています。 今後ステーブルコインに対する規制などもアップデートしていくと思うので注目です。 ステーブルコインに関するトピックが徐々に注目を浴びるに連れて、法的にどのように取り扱うかの議論が進みつつあります。 連邦準備制度のボードでは実際に法的な側面から判断する際に以下の内容を求めています。 ・発行者はどのようなメカニズムで動くのかを公表する ・発行者は違法利用を防ぐためにKYCを作成す

ブロックチェーンを活用した食の安全性の未来とは?

最終消費者に提供する製品の安全性は年々重要になってきています。 その中でサプライチェーンが持つ役割もより重要になりつつあります。 IBMが展開するフードトラストプラットフォーム上で、ネスレとカルフールは赤ちゃん用ミルクの生産情報を提供する"from dairy to shelf"というプロジェクトをスタートしています。 消費者はQRコードをスキャンすることによってパッケージに記載されたトレース情報を確認することができるようになります。 Scanovaが提供するレポート

韓国企業が関心を持つブロックチェーン領域は?

韓国企業のブロックチェーンに関する取り組みは日々進捗しています。 特に大手企業中心に新しい取り組みが次々に誕生し始めています。 サムスングループのサムスンSDSではゼロ知識証明と呼ばれる技術を活用して、ユーザーのプライバシー保護に関する機能の提供を進めています。 イスラエルを拠点に展開するQEDITとパートナーシップを組み秘密の情報を公開しない形で、アセット取引記録を行えるというものです。 クライアントの懸念点として競合などに対して公開できない情報などもあり、分散型技