今日も仮想空間を彷徨う。ググるグーグル。入ってるね。インテル。2進数で0と1を埋める。
主夫仲間の妊活のパパ友にアドバイスされる。
「点描で紫陽花を描くようにさ、
ヒー　フー　フーと息をむんだよ。これが産む時のコツだって。なんだって言えるさ」
「そんなんだね。ヒイ　ヒイ　フウじゃないんだね」
出産間近の俺にとって精神的な余裕は無かったから、まさか妊活仲間からこのやうな出産時のときの呼吸法にまで発想が回ってるというと気が回っているというかまで気持ちが行き届いていることに少々びっくりしてしまったよ。
　妊活の一環として初めた紫陽花の花の作画も、なんとなく仮想空間にダイブして点の有る無しを二分類に分けて黙々行う作業もだいぶんと板についてきた。
　そもそもが何もない空間に点を打つ作業から初めるんだからさ。
　仮想空間が織りなす色彩は奇妙な色をしていた。
じゃあ具体的に何色と問われれば
答えることは出来ないんだけれど。まあ、ただ上手く伝えることが出来ないだけさ。
　そんな僕が仮想空間の中の青い街を徘徊してから10年が過ぎてからアートにも目覚め、妊活も初め、その完成形として自分が空想した物を産むというクリエイティブな作業に昇華させるといふことで物語を完結させたい。ということだ。
それだったらと突然ですが新たなヒントが浮かびました。出産間近の妊活中のパパ友に　「ヒー　フー　フーの二進法呼吸法じゃなくて俺はヒー　ヒー　フー　ミーにするよ」ってさ。
彼は無言のまま、ひたすら黙々と出産時のリスクに伴うリスク回避行動を繰り返しながら、脳内スキャンしたデータを上書きした。
　紫陽花の花は上手く描けるのだろうか？