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戦争について考える本

小学生のころ、夏休みの宿題は「夏休み帳」で。
低学年の読書は「トビウオのぼうやはびょうきです」。

上手に飛べるようにと、練習に出かけるぼうや。
青空に向かって、白い雲に向かって、高く上手に飛べるよう・・・
そして、「死の灰」を浴び被爆してしまう。
お父さんは死んでしまった。
頭が痛い、瞳は濁ってしまい、皮膚はブツブツだらけ・・・
一生懸命介抱するトビウオのお母さん。
ぼうやは言う。
「どうしてこんなに苦しいの?何にも悪いことしていないのに。」
ぼうやの病は不治の病。
「泣かないで、おかあちゃん。ぼくね、げんきになったらおとうちゃんを探しに行ってあげるよ。」

そして絵本の最後には、

だれか トビウオの 小さい ぼうやを たすけて やれる ひとは いないでしょうか。

こう、書かれている。

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私たち広島県に住む者は、子どもの頃に何度も読んでいる物語だ。
学校で覚えた「夾竹桃の歌」「青い空は」「似島」そして「原爆ゆるすまじ」
原爆反対の歌はいくつも歌える。

戦争を知らない私の世代。
おばあちゃんやおじいちゃんや、原爆を体験した人たちからの話を聞いて、平和公園でお弁当を食べて、原爆ドームの横を普通に通って、折り鶴を折って、
8時15分に黙祷して・・・

戦争未経験の人間で、戦争の悲惨さを、平和の大切さを一番知っているのはヒロシマの人間じゃないかな、そう思う。

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