12年前と同様に号泣な『ミッドナイト・サン ~タイヨウのうた~』

12年前の9月21日、
渋谷の映画館でひとり号泣した
『タイヨウのうた』。

公開当時、19歳のYUIと24歳の塚本高史の演じた
高校生の男女の初々しさとまっすぐさが眩しくて、
とても感動したのだけれど、本作はそのリメイクである。

邦画を洋画にリメイクとか、
どんな感じになるのだろうと思ったけれど、
いい意味で、展開はほとんど同じ。
変に改変されていないため、
オリジナル好きでも安心して見れる映画だった。

ただ、雰囲気はだいぶアメリカンである。
年齢設定は、ちょうど高校卒業なので、
オリジナルとほぼ同じなのだけれど、
やはり外人というべきか、見た目も大人っぽくて、
日本の高校生による純愛映画というより、
ザ・ラブストーリーみたいな感じであった。
キスシーンもオリジナルは1回ポッキリだったけど、
こっちは10回以上してたしね(笑)

展開はほぼ同じだけれど、
キャラクター自身は、やや違いがあった。
特に主人公カップル。

まずヒロイン。
オリジナルは最初、自分からアプローチしていたけれど、
こっちでは完全にビビッてた。

彼氏も、オリジナルよりこっちの方が、
積極的にデートに誘うなど、
アメリカ人な感じに仕上がってる。


ヒロインの作る歌のタイトルに彼氏の名前があったり、
彼氏宛の手紙があるなど、
彼氏を想う気持ちは、本作の方が強いなと思わせる描写が多くて、
二人の絆の強さを感じさせるけど、
その代わり、ヒロインの「生への執着」みたいなものは、
オリジナルよりもやや弱く感じた。

オリジナルのヒロインYUIは、
「死ぬときまで一生懸命生きる」
というセリフにもあったように、
塚本高史との愛を育むというより、
"しっかり生きる"ということが全面に出ていた。

一方、本作のヒロインを演じたベラ・ソーンは、
死という運命に抗おうとはせず、
あきらめではないけれど、受け入れていた印象がある。

だからこそ、最後の"あのシーン"、
オリジナルではYUIが頑なに拒否したある行動が、
成立し得たのかもしれない。
オリジナルを見た人なら、グッとくるものがあるだろう。

ちなみに、本作で彼氏役を演じたのは、
僕の殿堂入り俳優アーノルド・シュワルツェネッガーの息子、
パトリック・シュワルツェネッガー。
セリフの棒読み感はあるけれど、遠めで見ると父親に似ている。

その彼がね、奨学金で大学に行けちゃうほどの実力を持った、
スイマーという設定なんだけど、
泳ぐ姿が、、、「これじゃ無理だろw」っていうぐらい、
自由形がフラフラしてて。。。
まあ、水泳やってる人じゃないと気づかないだろうけど(笑)

僕はもともとオリジナルの映画が好きだったけれど、
こっちも普通に楽しめて感動して号泣だったので、
リメイクってことで躊躇していた人も、
安心して見てくださいと言える。

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