エロ雑誌にノスタルジーを感じる 『素敵なダイナマイトスキャンダル』

母親が隣の家の息子と不倫して、
しかもダイナマイトで心中するって、
そんな過去あったら、俺、女性観変わってしまうよ、きっと。

しかもこれ実話というからね。
末井昭って人の。
この人の名前初めて知ったんだけど、この映画で。

そんな幼少期の暗い過去を持ちつつ、
(とはいえ、当時彼は小学一年生だったらしいので、
 あんまり覚えていないのかもしれないけど)
工場勤務を経て、キャバレーの看板デザインをしながら、
あれよあれよという間にエロ雑誌を作るまでに至る映画。

手に職あるといいなって思ったね。
人のツテで、あれ描いてこれ描いてが、
お店の看板から、雑誌のイラストになり、
最終的には自分で雑誌作るになるわけだから。

映画の中では70年代80年代のエロ雑誌が出てくるんだけど、
もうノスタルジー満載で、
エロさっていうよりも、アートな感じに見えてきて、
非情に"いとをかし"って感銘を受けました(笑)
なんか、昭和のエロっていいなあって。

こういう仕事してると、どうも裏稼業とつながりありそうで、
(映画ではそこまではわからなかったけど)
この末井昭って人もどんなおっかない人なんだろうと画像検索したら、
穏やかな顔のおじさんが出てきて意外だった。
こんな優しそうな人でも、奥さんがいる身でありながら、
ちゃっかり新卒の女の子を愛人にしてしまっているのだから、
世の中怖いって思ったね。

本当になんかもうぶっ飛んでる人だったし、
こういう人みたいになりたいと昔から憧れを持ちつつも、
安定志向かつ温室育ちの自分には絶対にできないだろうな。

そんなことを考えつつ映画を見ていたのだけれど、
原作は読んでないから次の展開どうなるのか見当もつかず、
始終スクリーンに釘付けでした。

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