意味がわからなさすぎて「考えるより感じろ」な『KUSO』

一言、「意味がわからない」。
そんな映画である。
タイトルも『KUSO』。
"クソ"です。

「考えるよりも、感じろ」
そう言わざるを得ない。

あまりのグロテスクさに、サンダンス映画祭では、
途中退出者が出るほどだというので、
怖いもの見たさで見に行ってきた。

確かに、とてつもなく汚い。
下痢にまみれ、ゲロを吐き、精液べっちょり。
ゴキブリを素手でつぶして体液が飛び散るし、
しゃべるデキモノにフェラさせるなど、
もう、何がなんだか(笑)

ただ、作り物感満載で、
正直、そこまでグロくはなかったよ。
個人的には。

むしろ、普段、京王線や井の頭線の中で、
泥酔した客が社内でゲロ吐いてる光景を目の当たりにした身からしたら、
なんてことはない(笑)

大地震が起きたロサンゼルスにて、
奇病に侵された人々を描いているのだけど、
ストーリーはあってないようなもの。
映画というより、精神異常者の頭の中を覗いているような感じだ。

個人的に一番印象的だったのは、
おっぱい恐怖症の患者が、それを治療するために、
医者の肛門から出てきた虫の汁を飲み干し、
気を失っているときの精神世界?のありよう。
90年代のCGで描かれた汚いおっぱいが咲き乱れていた。
あのシュールさは、『ウゴウゴルーガ』や、
昔のネットに溢れていたGIFアニメーションに通ずるものがある。

とにかく、始終汚くて意味のわからない映画なのだけど、
なんかね、「わかる」と感じてしまった。
とりあえず頭に浮かんだものを形にして全部詰め込んだら、
あんな感じになるんじゃないかなって。
内なる想いを秘めた人が爆発したというか。
昔、ああいうのに憧れじゃないけど、
「いいな」って思ったことを思い出した。

調べたら、監督は同い年で、
しかも『ドラゴンボール』や『カウボーイビバップ』
が好きだと言うじゃないか。
だからかわからないけど、なんか共感してしまったよ。
かめはめ波の効果音の一部も使われていたし。
監督はこの前のSONIMANIA2018にも出ていたという
フライング・ロータスという人。

ちなみに、日本人女優も
だいぶイッちゃってる役で出演してました。

2018年8月18日から25日までの1週間限定上映だったけど、
人気のあまり8月30日まで延長したそう。
場所は渋谷シネクイントのみ。
興味があれば見てみてもいいかも。

ただ、本当に汚いし、意味はわからないからね(笑)

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