マロ

しがない文系大学院生(博士課程) 大学院生活のことや、読書のことなどを書いていきます

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最近の記事

人間を縛る「空気」ー山本七平『「空気」の研究を読んで

 僕は以前の記事で、人間が人間らしく幸せに生きるためには、周りに左右されることなく、主体性を社会の中で発揮していくことが必要だと書いた。  だが、主体性を発揮するのが難しい場合も、しばしば起こり得る。例えば、周りがみんなある意見に傾いているから、ある種の同調圧力を暗黙のうちに感じ取ってしまい、その場の「空気」に合わせてしまう。こんな風に、どうも「空気」が主体性を妨げることもありそうだ。そこで今回は、山本七平『「空気」の研究』を中心に取り上げて、なぜ「空気」が人間を縛るのか、

    • 生きづらさの原因ー社会から切り離された「人間」

       この世はなんだか生きにくい。そう感じたことはないだろうか。少なくとも僕にはあるし、今もぼんやりと感じている。じゃあ、なんで人間は生きづらいのか。人間はどのようにしたら楽しく過ごせるんだろうか。今回はこの点を少し考えてみたいと思う。 「人間」とは何か  本題に入る前に、そもそも「人間」って何なのかについて考えてみたい。こんな大きいテーマを掲げてしまうのは気が引けるし、それだけで記事がいくつも書けるだろう。そんな難題にこの記事では取り組むつもりはないが、そもそも「人間」とい

    人間を縛る「空気」ー山本七平『「空気」の研究を読んで