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"「親しみやすい」で人気の芸能人が、実際に会ってみるとすごく美人だった"
という現象は古来より各国で確認されているが
それは動物界にも起こりうることだった

かの有名な町田リス園に行ってきた。

町田リス園。「リスはともだち」の看板を大きく掲げ、凶悪なリスが人を襲う看板で有名な楽園だ。

園のメインは「タイワンリス」というリスたちで、写真で見るとなんだかツルリとしていて、率直な感想は可愛くない。
プレイリードッグからフワフワ感を抜いたような感じで、野ネズミほど耳も大きくなく、小さいビーバーのような…とにかくリスの愛らしさがない。
しかも看板によると人を襲ってくるらしい。

怖すぎる。

ここまでの事前知識を持って、現地を訪問した。

結論から言うと、タイワンリスは驚くほど可愛かった。
尻尾もフワフワで、つぶらな目はキラキラしていて、人懐こく、餌やりミトンを持っているだけで沢山群がってきた。
ちょうだいちょうだい!という声が聞こえてきそうな感じだ。実際鳴き声でこっちこっちと呼ばれたりもした。

こんなにリスまみれになることは、ディズニープリンセスでもない限りはそうそうないことだと思う。
そう言う意味では、600円(入園料と餌代)でディズニープリンセスになれる地とも言える。
私は座りながらリスに登ってもらう白雪姫タイプのプリンセスをしていたのだが、友人は立ちながら腕から腕へとリスを渡らせ、オーロラ姫のようだった。リスと対話している。もう本当に来てよかった。

タイワンリス、こんなに可愛いのに、写真だとどうして可愛く見えないのだろうと何枚も撮った。
スキンシップが激しいためファニーな写真が多いとはいえ、何枚かリスらしい可愛い写真も撮れた。
ほら、こんなに可愛い。
タイワンリスの可愛さをみんなに伝えたいと思った。

気が済むまで餌やりをして、厳重なゲートを抜けてメイン広場に戻るとシマリスがいた。

…シマリスは可愛すぎる。

シマリスの可愛さは、ちょっとどうかしていた。
毛並みがほわほわすぎる。
ほわほわ、という形容詞はシマリスのためにあるのだと思う。
色も柄もかわいく、顔が恐ろしく整っている。
タイワンリスがクラスの一軍女子だとすると、シマリスはアイドルグループのセンターの女の子だ。
そりゃディズニーにも度々出てくるはずだ。


タイワンリスは間違いなく可愛い。本当に可愛かった。
でも、我々が普段「リス」と言われ思い浮かべるのは、やはりシマリスだと思う。
そうするとどうしても、このタイワンリスは「リスとして求められる可愛さ」としては目劣りしてしまう。シマリスの可愛い写真は世界中に存在しているのでここには載せない。
怖いポスターだけ載せる。

町田リス園には、他にもウサギやモルモットなんかの齧歯類もいる。
私はウサギ愛る女なので、ウサギに会えたのもうれしかった。
ゆかりちゃんという名前のウサギは時速70キロで走るらしく、好きだなと思った。

土日はモルモットたちとの触れ合いができるらしいが、できればまた平日に行きたい。
皆様もぜひ。

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