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頭の中を支配した担当ホストに恋はしていない|ホスト通いコラム

私がホストに沼ったきっかけは電話だった。

担当のお店へ2回目の来店前、彼はほぼ毎日のように電話をかけてきた。

営業が終わりの真夜中、私は眠たい目をこすりながら電話をするのがいつのまにか習慣になっていた。

もちろん最初はこまめなLINEだけだった。

いつしかそこに電話が加わるようになった。

これだけマメに連絡をくれるし、私を気遣ってくれるし、こんなに私に時間を割いてくれる人はそうそういない。

担当に出会う前に付き合っていた元カレさえもこんなことはしなかった。

電話では他愛もないことを話すだけだった。

次第に担当は「好きになってきちゃった」「話してると安心する」という言葉を言うようになった。

これがいわゆる色恋という営業方法だ。

言葉というものは、ものすごい力を持っている。

いつのまにか仕事中も彼のことで頭がいっぱいになっていったのだ。

私はまんまと色恋という手法にハマり、2回目の来店をすることになる。

今思えば簡単な奴だな、とは思うがあまり後悔していない。

あまり、というのはもちろん金銭面のことが頭にはあるから。

もしあの時お店に行かなければ、担当に会いに行きたいと思わなければその分のお金は貯金や自己投資ができたかもしれない。

ただあの時お店に行かなければ、キラキラした時間とお姫様になれる時間は得られなかった。

色恋によって私の頭は担当で埋め尽くされたわけだが、男として担当が好きなわけではない。

恋愛に発展することも期待していない。

それはなぜか。

私はキラキラしたお姫様のような時間をくれる担当が好きだからだ。

源氏名ではない、本当の彼は知らないからだ。

現実の彼を知るのは、ホストと客という関係性でその権利はない。

この感情は表面上は推しに似ているのかもしれない。

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