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成功した新刊書籍もあるにはありましたが…

前に書いた記事、売れない、返品が返る、戻ってくる、売上未回収案件・・・その反省を活かし、その数年後には結果を出せた事例もあるのです。

その新刊書籍、ターゲットがとってもコアな層で書籍が好き、紙の本が好き、著者さんに熱烈なファン層(ハンドメイドでは無いですが、こだわりの逸品を製作するメーカーのデザイナーさん)が居て、売るお店を決めてしっかり置いてもらえればそこそこ売れるだろうと考えてました。

あと前回には無かったネット通販、アマゾンという販路も存在していたので、確信は無かったのですが上手く捌けるような気がしていました。

さて、刷部数については自社分とデザイナーさんが所属する会社とで、だいたい7:3くらいで持つことになりました。

そもそも売れそうな予感があったので、新刊委託という販売方法は取らず取次さんには見本提出のみで行い、出張も無しで済みました。


ただ問題なのは、発売日が確定出来なかった(店頭に同日一斉に並ぶという意味)のと、アマゾンでの初期在庫が持ってもらえなかった・・・これは痛かったです。

一応自社サイトでの販売で、アマゾンへのリンクをつけたものの、当初の動きはゆっくりで、なかなか在庫有りにならず編集からも突き上げが・・・。


しかし・・・、ゆっくりですが動きだし、口コミでも広がったのか、徐々に売れ出したし、追加注文なども来るように。

その時点で今まで在庫持ってもらっていなかった書店さんへ提案開始、売れている実績があるのと、その書籍の読者層のアイテムが売れていた、そして長く売れる商品だということを中心に提案。

あっちもこっちも置いてもらうのではなく、イメージとしては1エリア1とか2店舗・・・、問い合わせがあれば在庫してもらった店舗さんを紹介。
そんな事を地道にやっておりました。


結果ですね、あっという間に在庫がなくなってしまい、デザイナーさん所属企業へ送った分を買戻し、それでも重版掛けるという好循環。

おそらく実売は85から90近くはあったように思います。
傷んだり破損した以外はほぼ売り切った、いやしっかり売っていただける書店さんへお願いし、確実に売っていただいた結果なんだと思います。

あと代金回収は注文扱いなので、委託条件のように半年後とかでは無く、ササッさといただけました。

しか~し、そこまでには新刊委託にしない理由を何度説明しても分からない上司に、過去の失敗を覚えていない社長とか、もうケンカになりそうな勢いで打ち合わせしておりました。

新刊委託が何たるもので、その場合代金回収がどうなるかとか、一切理解していなさそうな上司の顔が今でも浮かびます。


ただ内容が良いだけでもダメでしょうし、お店に売る気があるだけでもダメだったと思うんですよね。

この書籍の内容は当然なのですが、これを購入して読んでもらえそうなターゲットの理解と、展開場所であったりタイミング。
雑誌のところに置けるかであったり、雑誌のところにポップのみ貼り付けで書籍への誘導など・・・いろいろさせてもらえたのも大きかったのかもしれません。

ん、結局・・・4書店さんと版元でしっかり決めてやったら売れたじゃん。
あ、そういうことか…って最近思っております。

はい、数少ない成功事例ですが、社内評価は全然でしたよね。
売れたのは売り方では無く、本が良かったからというオチです。

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