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[詩]太陽

空気の読めない太陽がいた
乾いている土地のひび割れを見て
「どこまで割れるのか」と思い
自分を照らして乾燥させた

そこに住む僕は「雨を降らして」と
太陽にお願いすると
「僕にまかせて」と言い放っていたのに
元気に輝き始めた

僕は厭きれてしまった
「君は僕を殺したいの?」

太陽は何故僕が怒ったのか
わからないのか少し悩んでる
僕は「もう知らない」と突き放した
太陽は少し驚いたようだった

空気の読めない太陽がいた
海から沸いてくる蒸気を見て
「どこまで沸くのか」と感じて
雨雲を多く作った

そこに住む僕は「雨雲を飛ばして」と
太陽にお願いすると
「僕にまかせて」と言い放っていたのに
逆に台風を呼び起こした

僕は厭きれてしまった
「君の事大嫌いだよ」

太陽は何故僕が怒ったのか
わからないのか少し悩んでる
僕は「もう知らない」と突き放した
太陽は少し驚いたようだった

空気の読めない太陽がいた
「私はいないほうが人のため」と
君がそう言った日から朝が来ていない
まったく空気の読めないやつだ

そこに住む僕は「朝を連れて来てと」
太陽にお願いするけど
「君に嫌われたくない、
だからもう会いたくない」と

どこまで空気の読めないやつだ
僕だけじゃない他の人にも皆
迷惑かけること知っているのか
本当に見捨ててやるぞ

「僕が悪かったと、言えばいいのか」
言い方がもっとあったのかもしれない
あんなに僕は怒っていたが
太陽がいないせいでとても寒い

もう一度触れたい暖かい太陽を
もう一度触れたい暖かい太陽を

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