個展への経緯

ゆうべは人とのめぐりあわせに衝撃を受けて、暫く動くことさえ出来なかった。
年をとるのって、悔いたり優しい気持ちになる事態が増えるという事??

作品を展示することについて

ものごころついた頃、気付くと夜に、駅の裏にある託児所にいつも居た。
窓から見えるのは、ゆっくりはしるオレンジの電車と、その線路のしたの地下通路をつかうギャンブルの名残の汚いおじさんやキラキラと媚びるお姉さん達です。
それから電車の向うの、キャバレー・ロンドンや安い飲み屋や今は無いパチンコ屋さんの、ネオンの光もです。

その、南口と北口を繋ぐ地下通路は、天井がひくくて汚く薄暗くて、風俗の広告がびっしりと貼ってあった。

だから私も大人になってから、赤や緑の透けた紙に自分の裸や電話番号の一部を印刷して、そこの壁にたくさん貼ったんだ!
昔の街や元々の自分やベビールームポッポに対する愛です。

ところがある日、その壁は吐き気を催す水玉の密集に塗り替えられました。

公共事業は悪くはないけれど、かいた人たちは口からめくれて皮膚と内臓が逆転するような病気に罹ってしまえば良いのに。

清潔で明るい今の通路をきらうのは、風俗業者と私だけかしら、ニトロの雨を降らせて爆破してやると思うのは。

2006

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