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The White Lounge #2

#1の内容は会場入り前まで。
ここから中に入る。



エントランスホールに入り、
寒い外から入ったのでホッとする。
そしてやはり視界に違和感。
目が霞む…
あれ?
今日はコンタクトなんだけどな。
何度瞬きしても視界が霞がかっている。
目薬をさすが変化なし。
コンタクト調子悪いのかなぁ。
やだなぁ。
そんなことを思いながらメインホールのラウンジへと繫がる重厚な扉へ足を踏み入れる。
実はさっきグッズ販売時にも一度通っている。


…が、
さっきはいなかった黒人の黒服が2名両サイドに立っている!?
屈強な印象こそなかったが、
なるほど面白い。
入口からサプライズだ。
ちなみにスタッフも黒服にスカーフをタイのように首に飾ったり、
胸ポケットに挿したりしていた。
さらに奥へ進む。
1階ホール入口付近に置かれた1枚の絵画。
大きさはA2サイズくらいだろうか?
今回のツアーキービジュアルが描かれている。
エッシャーの絵を想起させると誰かが言っていた。
サイト内の絵をスクロールすると、
背景は変わらず、
人が現れたり消えたりする。
そして目の前の絵画は角度を変えると見え方が違うレンチキュラー。
正面から見るとモザイクで絵が見えない。
なるほど面白い。
まだホールに入っていないのに。


私に与えられた席は2階席最後列から3列前、
正面よりの席だった。
両手を挙げて喜ぶ席とは言わないが、
なんとも自分らしい席かもしれないと思った。



目の前の舞台を見た最初の感想は、
やはり靄がかかっている。
私の目がオカシイ訳ではなかったのだ。
演出だったのだ。
あぁ良かった…とまず思った。
そして開演までの待ち時間、
ステージをじっくり観察する。
ステージにはツアー名でもある
ホワイトラウンジそのものがあった。
ソファーが数か所、
バーカウンター、
執務室のような部屋、
中央には扉、
階段があり2階にもテーブルと椅子が置かれ、
ステージ幅いっぱいに動ける通路がある。
小物は、
ところどころに配置されたテレビ。
執務室には本やタイプライター。
冷蔵庫。
カウンターにはフルートグラスが4つ並ぶ。
電話。
2階テーブルにはラジヲ。
右上空に「Mrs.GREEN APPLE」というネオン看板。
形の違う大きな3枚の窓。
JAZZがBGMで流れ、
バックヤードの食器音や人の会話などが聞こえる。


そして、


人が動いているのが見える。
とてもゆったりと。
白いスーツを着た男性、
白いドレスを着た女性、
白い服を着た従業員。
そして全員ドミノマスクを着けている。
ゆっくりと動き、
ソファに座って談笑している様子があったと思えば、
席を立ってはけていく。
階段をあがったり、
バーカウンターでバーテンダーと会話したり、
ラウンジを歩いたり。
ゆっくりした不規則な動きが映し出される。
私にはそれが映像なのか実物なのか、
どうにも判別ができなかった。
靄のかかったホール内で、
すでに自分が何を見ているのかわからず、
不思議な世界にいる気がした。
そしてそれが映像ではないと認識したのは、
女性と男性がステージを降りてきたからだ。
ただし動きは変わらずゆったりと。
現実のような、
夢のような、
境界がわからなくなったようだった。


ステージの観察が一段落すると、
今度は観客席に目を向ける。
外にいたときは、
確かに白装束集団ではあったが、
わりと白メインじゃない人も多く感じたが、
席を見渡すとどうだろう。
白い。
実に白い。
何も知らない人がみたら実に怪しい光景だろう。
靄もかかっているから尚白い。


#3に続きます。
ここまで読んでいただき、
ありがとうございました。

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