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【メモ】LINEとヤフーの統合

昨夜(2019/11/13)、LINEとヤフーの統合が協議中という中々のビッグニュースが出ました。色々な記事を見ていると統合の背景にある状況が非常に面白いなと思ったので、備忘録としてメモ。

今回の統合の背景には”戦略”と”株式取得のしやすさ”の2つの要素がある。

①戦略
ソフトバンクグループ傘下のZホールディングスはヤフー、アスクル、ゾゾ、PayPay等、ポータルサイトやEC、ペイ系のサービスを持つ企業で形成されている。ここに欠けているピースが顧客間のネットワーク効果を生み出すチャット等のメッセージサービス。日本、台湾、タイ、インドネシアにおいて1.7億人(国内8000万人程度)のMAUを持つLINEと統合することで、ユーザーが頻繁に利用するメッセージアプリを軸にポータルやEC、そしてペイ系サービスの利便性を上げていく戦略。

中でもペイ系のサービスはユーザーの数がものを言うサービスであり、使っているユーザーが増えれば増えるほど、対応する店舗も増え、サービスの利便性は向上していく。そう考えると、健全な競争が生まれるようある程度の分散は必要かもしれないが、今のように電子マネーが乱立している必要性は無く、遅かれ早かれ顧客基盤の大きなサービスに収斂していってもおかしくないのではないかと思う。(というかしてほしい。)

間違いなくベンチマークしているのは中国だと思う(こないだ知って驚いたが、中国ではインターネット利用者の全モバイル利用時間の実に55%がテンセントのサービスに費やされているらしい)。そこまでの独占は日本では無理だとは思うが、いかにサービスのエコシステムで過ごしてもらう時間を増やし、ユーザーの情報を集め、ビジネスを展開していくかを考えているはずなので、今後も様々なサービスを傘下に入れるのだろうと思う。

②株式取得のしやすさ
LINEは親会社のNAVERが73%の株式を持っているため、株式取得の交渉が非常にしやすいことが1つの理由だと、ホリエモンのyoutubeで言っていて、なるほどなと思った。多数の少数株主に対しての交渉や市場でのTOBと比べると遥かに株式取得は楽だろうと思う。その視点は抜けていたので非常に勉強になった。

実際どうなるかはわからないが、面白そうなので今後も注視しようと思う。


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