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絵を描いたり文章を書いたりします。文章は購入したら全文読めますが、ほぼ7割がた公開しているので投げ銭感覚でお願いできれば幸いです。伊藤洋志

マガジン

  • 伊藤洋志のコラム

    • 7本

    SAGYOディレクターであり文筆家でもある伊藤が、商品や農業など、SAGYOの周辺について書く不定期コラム。

最近の記事

冬ははやり病の季節、トラベルとそんなに関係あるのかなあという話。

現代人は脳中心になってきておりますので、「あーすればこうなる」という人為で結果が変わるというものの見方が癖になっています。 しかしながら、自然界はそんなことはおかまいなしです。生き物の変化や結果において気温、日照、湿度などの要因はかなり大きいです。これは、フィールド系の自然科学の研究見習いの時にも実感しましたし、農業とかでも、肥料を撒くとか人の手でやることも影響がありますが、結局は天候です。(存在しない天敵が池に放り込まれたとかは人為でも影響が甚大ですが) 江戸時代の人口

    • 戦前建築を維持して使いながら中国との文化交流をはじめる同志を募る話-古今燕シェアメンバー募集-

      京都の戦前建築の保全と中国との文化事業に興味にある方へ 【京都の古今燕シェアメンバーの2021年会員募集】 本件は、地道に続いている京都に共同で戦前建築の数寄者の家を使いながら維持しようという企画であります。今年から日中文化交流のサロンが提携パートナーになりまして、文化財を使いながら保全することで、中国との交流拠点にしていこうという要素も増えました。 国際的な活動をするには、英語も大事ですが何かこちらが提示できるものがないといけません。よく海外に行ったら自国文化のことを知

      • 短期全3回連載『SAGYOの冬支度』その三、胴体だけを温めるソデナシ

        こちらは夏の梅収穫の思い出、収穫作業は冬はしばらくお休みです。 日本の働く衣服である野良着をつくっているSAGYOから、冬支度のおすすめをお知らせする短期連載の最終第3回目です。SAGYOディレクター(助っ人的兼業農家)の伊藤洋志です。 もう11月も走り出しています。私も着々と冬支度をしております。 寒さへの備え〜おさらい 第三回、ついに新商品をご紹介できるのですが、今回もいきなり商品の紹介をするよりも、そもそも寒さに備えるとはどういうことか、というところから考えていきた

        • 短期全3回連載『SAGYOの冬支度』その二、重ね着は日本に向いている

          日本の冬は世界でも難易度が高い SAGYOのディレクターの伊藤(兼業農家)です。 先月の農家活動はみかん収穫でした。さて、日本は高温多湿と言いつつ、冬はきっちり寒いのが日本であります。マイナス何十℃にもなる大陸の極寒地も厳しいですが、気温の割に日本も負けず体力的に厳しい環境です。理由は、一つには家が寒い。気候的には、湿度が高いので気温のわりに空気が体を冷やす力が強い。めちゃくちゃ寒いわけではないので、ちょっと体を動かすと冬でも暑くなって蒸れる。 私の1番の極寒体験のモンゴル

        冬ははやり病の季節、トラベルとそんなに関係あるのかなあという話。

        • 戦前建築を維持して使いながら中国との文化交流をはじめる同志を募る話-古今燕シェアメンバー募集-

        • 短期全3回連載『SAGYOの冬支度』その三、胴体だけを温めるソデナシ

        • 短期全3回連載『SAGYOの冬支度』その二、重ね着は日本に向いている

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        • 伊藤洋志のコラム
          7本

        記事

          短期全3回連載『SAGYOの冬支度』その一、冬にはまず足を守れ!マグロ漁船の靴下

          冬に備えるための考え方 みなさま!SAGYOディレクターの伊藤洋志です。ついに11月がやってきました。来月には「寒いですね」とお互い言い合う日々がやってきます。 日本の働く衣服である野良着をつくっているSAGYOから、冬支度のおすすめをお知らせいたします。 新暦でいえば今年はあと2ヶ月ですが、旧暦では残り3分の1です。どっちにしてこれから3ヶ月の冬がやってきますので、備えるなら11月、今です。状況が状況だけに例年に増して風邪をひかないようにしたいところです。 いきなり商

          短期全3回連載『SAGYOの冬支度』その一、冬にはまず足を守れ!マグロ漁船の靴下

          その支援グループ大丈夫?混乱期にはカルトの勧誘を警戒せよ(5239文字)

          新型コロナによる混乱。いつの時代もそうだが、混乱期になれば様々なものにすがりたくなるものである。 めちゃくちゃバッシングされたパチンコの行列も専門家によれば、混乱で依存症が深まってしまった結果だという。単に人の迷惑を顧みず遊びたい困った人という認定は誤っていることになる。 自粛警察も、冷静に考えたら異常行動だから当人たちも突然の混乱に動揺し何かに依存した結果が自粛警察行動に至っているのだろう。 近年、各種SNSが人の時間を占有するようになったため、新興宗教の入り込む余地

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          その支援グループ大丈夫?混乱期にはカルトの勧誘を警戒せ…

          SAGYOのカタログはアプリ解説書

          【カタログ贈呈します】 SAGYOのカタログができました!!! なんと、これまでカタログなしでやってきました。スーパー省コスト体制で研究開発期間と思っていましたので。 ようやく初のカタログです。 SAGYOは、ファッションではないので、毎シーズン新しいものが出てきません。一つ一つのプロダクトを改良して進化させていく形で運営しています。 そんなわけで、それぞれの品は初期からかなり改良を重ねて今に至っております。 けっこう、難しいんですよ。和服の形をベースに現代で着られ

          SAGYOのカタログはアプリ解説書

          【仕事に追い込まれないための掟】

          ー頼まれる仕事の2割以上は断ろう ー自主企画の仕事を持つ ー「いい人だから」という理由で仕事を受けてはいけない、狡猾な依頼者は素朴な老人などを人質に無理難題を押し付けてくる、直接助けになることをやろう ー「狂ってて面白い」と思ったら予算にかかわらず引き受ける ーダメな業界を良くしたいという動機で同じルールで戦うのは取り込まれるか利用し尽くされるかに陥りがち、高難易度である自覚が必要。もっと難易度が低く効果的なことがある。 ーシステムの出来よりも人次第というのは一理あ

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          【仕事に追い込まれないための掟】

          「テクノロジーと文化による仕事観の変革」

          株式会社は近代に発明された。みなさんご存知のオランダ東インド会社である。ちなみに世界最古の企業は宮大工集団の金剛組である。 法人は、相続税も発生しないし有限責任で破壊力がある仕組みであるが、強い人格なので最終的には人間(社長でも)が企業に依存することになる。たとえば、2-3人ぐらいで立ち上げた会社が、大きい会社からの出資を受け入れてでかくなろうとした際に、創業メンバーがいなくなるのはよくあることである。創業期の経営者の仕事は、大概にして仕事や資金を取ってくることであり、その

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          「テクノロジーと文化による仕事観の変革」

          逃げるは恥だが(確かに)役に立つ

          やればやるほど頭と身体が丈夫になって生活が充実する生活の延長にある仕事を複数持つ、という考え方をざっと「ナリワイをつくる」(2012年/東京書籍)に書いていました。その後も生業を分散するのはリスクヘッジであるとインタビューには答えていましたが、本人としてはそもそも面白いからという志向でもありました。 しかし、やっぱり10年に一度と言わずこれからも頻繁に危機的事件(critical incident クリティカルインシデント)が起きるんやなと実感する中で、実用的にも必要である

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          ポストInstagram時代の広報について考える

          こんにちは、SAGYOの伊藤です。 生業の一つとして農家業もしていますがSAGYOでは資金調達からテストとディレクター(方向付け)を担当しております。実は学生時代も現代的な着物を開発し販売するというサークルを立ち上げていました。日本の風土における衣服について考える歴はもう22年ぐらいになります。 SAGYOは、シーズンごとの流行があるファッションではなくどちらかというと着る道具屋なので、業界がつくる流行も関係ありませんし、購入した人がワイワイしてInstagramにアップ

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          ヒット商品-マグロ漁船の靴下の由来

          こんにちは、SAGYOの伊藤です。 資金調達からテストとディレクター(方向付け)を担当しております。新しい品物のネタ探しも日常的に行っておりまして、地方出張しては民俗資料館に行ったり地域の道具屋に行ったりして作業の道具を探しております。品物になったのは、マグロ漁船の靴下や、とある地域で偶然見つけたその土地特有の水産雨具を農作業用に手直しした雨衣などです。 なかでもマグロ漁船の靴下はSAGYO内ではヒット商品と言っても差し支えない品であります。オンラインでもそうですし、金沢

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          みかんの後払いOK問題 -ツールを組み合わせて低コストで注文サイトをつくる研究

          遊撃農家は、注文が入ったら畑から収穫して送るという流れを取っているため、銀行振込などの支払い確認をしている時間的な余裕がない。 なぜならその日にベストなタイミングで収穫できる実は限られるからである。たとえば1日50kgとかしか送れない日もある。 そこで、注文が来たらすぐに送る、というやり方にしている。つまり後払いである。 踏み倒しが恐ろしいので通常のネット販売ではやらない。 クレジット決済にすれば、決済完了通知メールも双方に届くし即座に解決するのだが、世の中はまだ

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          参議院選10代の「自民単独過半数」の理由は明確だ

          さる2016年7月10日に行われた参議院選挙では初の10代有権者投票があった。その結果、10代の投票先の過半数以上が自民党ということで嘆きの声がSNSで一部あがっていたが、結果自体はなんら不思議なことではない。なぜなら今の10代は、どうせ入社できるなら大企業のほうがいいと思ってるので。しかし、それはどの年代も多数派はそうではないか。 広告業界に例えるなら、いわば民進党は業績の悪い博報堂で自民党が電通である。そら、若者は電通を選ぶ。御社でなければ大きな仕事は経験できません、と

          参議院選10代の「自民単独過半数」の理由は明確だ

          「フルサトをつくる」はじめに

          フルサトをつくる はじめに 伊藤洋志 本書はおおざっぱに言うと21世紀の多拠点居住についての考察である。専業ばっかりでもあかんやろ、という前著『ナリワイをつくる』(東京書籍)に引き続き、都会か田舎かという二者択一を越える住まい方を考えたい、という動機で書かれている。 さらに本書で中心的に記録されるのは、そのなかでも都市に住んでいた人が新たにつくるもう一つの拠点、「フルサト」についてである。ここでのフルサトというのは生存条件のハードルが限りなく低いもう一つの拠点である

          「フルサトをつくる」はじめに

          場所性と超近代のしごと

          場所と働き方はながらく密接に関わってきた。働き方が変わればコワーキングスペースができてきたように場所も変わってくる。どこでも仕事ができることは働き方を自由にするのかどうか、あれこれ考えていることを途中経過として記録した。 自営業を志し仕事をつくりはじめたのは2007年だが、最初に取り組んだのは実は仕事づくりではない。ボロボロの一軒家を仲間と借りて修繕してイベントスペース兼ギャラリースペースをつくった。そこから、仕事をつくる環境が少しずつ生まれた。 以下、報告である。 【

          場所性と超近代のしごと