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『Village 』感想



パンフ未読の状態で書きたくてさらさらっと。ボリューム少なめです。
お時間ございましたらよろしくお願いします。

※内容たくさん触れております※
※ネタバレあります※


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とにかく横浜流星が良かったー
呼吸が苦しくなるほどの閉塞感
藤井監督の腕力によるのだろうけどあの表情ったら 

この方、涙の粒が大きくて、ポロン、ポロン、といくのが計算尽くなのでは感じてしまうほど

黒木華は言わずもがな
あの中にあって野菊のように穏やかな空気を吹き込む 

が、しかし、しかしだ

彼女が戻って来たことで生まれる争い
静かに澱んでいたバケツの水を掻き回すかのように泥が水中を舞いだす

あー、あの村はバケツの泥水だ
誰も外の世界へ出ようとしない
そして長い年月で泥は限界まで溜まっていっていたのだ

美咲が帰ってこなくてもいつかは何かをきっかけに暴れ出していたであろうバケツの泥

泥の中で心地よく生きていけるわけがない

村長も代々続く長としての役割に相当なプレッシャーがあったのだろう
息子が殺されてもまぁそれはいい、だなんて親のセリフかよ
「親」より立場
村長はただのシンボルになっていたのだな

婆さんも長としての役割に辟易していたのだろう
疲れ切っていたな
彼女もまたあの泥の中に何かを埋めたのだろう
全身を蝕むがんがその証しのようだった


具体的に優のお父さんがどうしてあんなことをすることになったのか詳しい描写がなかった

だからこそ優(流星)の役割は大きい

ずっとずっと同じことの繰り返しだったのだろう
優の心情がそのままお父さんと同じなんだろう
村長を殺して火をつけた優、冒頭のお父さんとかぶる
優の悲しい笑顔が忘れられない


ダメな母親がいなかったらとっくに村を出ていただろうに
ヤングケアラーの提起でもあるのかな
「優」という名前からほんとに優しい子だったんだろうな
がんじがらめになってしまったようで苦しい

最後に
美咲の弟が1人で村を出たということは


美咲は優と一緒に罪を償いに行ったのだろう
それがこの世のなのかあの世なのかはわからないけれども

一歩外に出るとおかしいことたくさんわかっだろうに
もどかしさでいっぱいになった
これが藤井監督のカラーなんだろうな

こうだったら、ああだったら、、
たくさん思いつくけれど彼らはバケツの壁しか見えない

窮屈で息苦しくて映画館をでてすぐに深呼吸をした

外は冷たい雨でしゅんと落ち込んでしまった

こんな世界、無ければいい
けれどあるんだよなぁ、現実に

そんな堂々巡りのまま帰路についた


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以上です。
貴重なお時間をくださりありがとうございました。
またご縁がありましたらよろしくお願いします。



















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